トウキョウズカップ2010

ザ・真上りツアー!ぐぉー!

今年も恒例のトウキョウズカップに行って来ました。
金曜日に休みを取って、往復の回航クルージングを含めての3日間は、ホビ号恒例の夏のお気に入りイベントです。なのに、木曜からババ吹きがおさまりません。荒天のため前日の下架もできず。金曜の朝とりあえず予定通り集合してみるけど、風・雨ともに強く、はっきり言って嵐・・・。うーん、うーん。

暫く様子見をするけど、あまり変わらず。午後にもう少し上がって、そのあとおちる予報なので判断に迷うけど、とりあえず出てみて少し走ってみて、ダメそうだったら無理はしないで戻ってこようということに決定。0840ドックアウト。ヘビーウェザー用のカッパに、ライジャケ、ハーネス。ジャックラインつけて、ワンポンにストームジブ。ヒールがきつく機走はやめたほうがいいと判断し、セーリングで真上りの大島へ果てしない旅の始まりです。でも回航のプロが乗ってると思ったら勇気100倍!糸賀航海訓練所に入隊してみんなでサバイバル実習です~!

波悪く3ノット出ないので日没までには到底着きそうにありません。それでもストームジブなら何とか安全に走れそうなので、時間はかかるけど頑張ってセーリングで大島を目指すことにしました。ダンシ2名ダウンしてマグロ化。ジョシ2名は元気もりもり。ヒヒヒ。大変だけど、気持ち引き締めつつも明るく元気よく!!ということでスピーカーから流れるFMを聴きながら、時折大合唱あり、一人カラオケ大会あり、と順調に進みます。


風おちて、大島が近付いてきました!何とか日没までに入れそう。

そんなことしているうちに気付けば風がちょっとおさまり、青空が見えてきました!!No.3にセールチェンジ。ビチョビチョなので寒くてカッパは脱げないけど、サバイバル訓練からだんだん夏休みクルージングぽくシフトしてきました!相模湾の真ん中あたりでは、東に流される潮がとてもきつかったけど、大島が近づくに連れ潮もだんだんなくなり、このままで行けば明るいうちに着ける見通し。最後、機帆走で大島にとっついてからは、いつにも増して強烈なババ吹きに見舞われ、せっかくカッパが乾いたのにまた頭から波をかぶりまくりだったけど、1740に無事波浮にもやいをとりました!フー。


中の人たちです。キャビン内リビング化。


外の人たちです。


そして波かぶりまくりの人。最後にまた三原おろしの洗礼!

テーザーのセールみたいなちっこいストームジブ、初めて揚げました。あんな荒天でも、リーフしてストーム揚げれば真上りだろうがオバケ波だろうが、セーリングでちゃんと大島までやって来ることができました!セーリングってすごいなぁ!ゆっくりだから時間はかかるけど、"Cruising is patience" 。糸りんの判断はさすがです。とてもいい経験になりました。
その後、無事シークリフ波浮にチェックインし、カッパを潮出しして、オフロの後、プールサイドの芝生でBBQ!夏休みっぽくなってきました!(≧∇≦)

翌日はレースです。レースって言っても岡田から筆島沖までたった10マイルのショートディスタンスレースです。トウキョウズカップは慰安旅行であるからして、このくらいで丁度いいです。それでもBコースも結構奥が深く、複雑な地形と風、強烈な潮、三原下ろしなどに翻弄されながらの大島半周は毎年色々あります。ホビも無風と潮に悩まされ何度もDNFになってます。昨年はスタートした途端に猛烈にバックしてDNSになってフネがいたり。今年の風はどんなかしらと、チェックしながらスタートラインへ。結果、いくつかのカームのポイントを見つけて、そこを避けてやや沖出しするというプランで行く事にします。

岡田に到着すると、あり?なんか風あがって来た感じ。概ね西っぽい風。でも北西から南くらいまで振れまくりのミサイルシフトがバンバン入ります。例年は島のブランケで風が弱いんだけど、今年はいつもより西寄りの風なので風早を越えてガストが降りてきてます。Bコースは11艇だけなのでスタートは楽チン。ややアウター寄りから普通に一線で出ます。スピンをセットしておいたけど、結局のところ南西の風が安定したので揚げられず、ジェノアの外取りで横っ走りです。岸ベタが最短だけど、先ほどのカーム地帯を恐れてやや沖出し気味に進みます。風はどんどん上がってきました!島を廻りこんで行くので、だんだんセールをしぼっていきます。これまでのところ順調。でもさっきと違い岸も風ちゃんとあります。そして、このあと更にヘッドアップして行くと、恐ろしい風が吹いてきました。

どかーん!と入りました!慌ててNo.3にチェンジ。一本コースなので、カミ上げシモ下ろしでかなり手こずったけど、なんとか完了。さらに爆風~!!三原山を駆け下りてきたダウンバーストみたいな吹き降ろしです。さー、あと半分!がんばんべー!と思ったらメインの第2第3バテンがベルクロごとちぎれて飛んでいってしまいました。
それからはもうメインのリーチが激しくばたつく音で何にも聞こえません。こんな暴力的な風でレースしたことありません。葉山のクラブレースは、30kt吹いても普通にやってるけど、今回はチョット経験したことのない風でした。リザルトには35ktとなっているけれど、お昼前後は40ktは軽く超えていたと思われ、メインはもちろん全逃がし、No.3でもまったく走れず、糸りん曰くツーポン&No.4(持ってないケド)の風。


爆風だけどカメラ向けられるとつい笑顔。だってフィニッシュすぐそこだし

何がしんどかったって、こんな風なのに、狭いフィニッシュラインを狙うには、クローズよりほんのわずか落として走らなくてはならなかったことです。ラフして逃がすと上りすぎちゃうので、もう何とか踏ん張ってヒールこらえるだけ。かと言ってメイン出しちゃうと激しく落っこちて行きフィニッシュラインに上りきれなくなりそうです。シモに転がり落ちないよう、ライフラインにグルっと腕を回してティラーを両手でガッチリ握ります。もう腕が5cmくらい伸びたかも。でもがんばった甲斐があり、そうやってあさっての方へ落とされていった先行艇をいつの間にか何艇か抜いて、後ろは引き離すことができたみたいです。あー、ヒックリ。


フィニッシュまであと少しー。写真だと全然吹いているようには見えませんね

いやー、10年分くらいの風吹きました!今まで大概風なくて潮きつくて苦労してのた打ち回っていたのに。色んな意味で大島ハンパないッ!
成績は、12艇中2位!でした。優勝には及ばなかったケド、ちっこいフネでトップから11分遅れの着順5位で入れたので上出来です

レースが早く終わったので、宿に戻りプールにドボンしたり、プールサイドでまったり飲んだり、昼寝したり至福の時。これがあるからやめられまへん!


スーパーでお刺身を仕入れてきましたッ!ドリンキンタイム~

翌日。朝風呂に入ってから、波浮の見晴台へお散歩。葉山から35NM、自然がいっぱい、様々な海況、そして安全な港。大島はホントコ良いところです。


波浮の見晴台からの眺めです

帰りの回航は、風もおさまり、いつものお気楽クルージングそのものでした。15:00ホームポートの葉山マリーナ着。
トウキョウズカップは、前代ホビ号から合わせると13年前から毎年楽しんでます。コースが変わったり、参加艇の顔ぶれが変わったり、盛り上がったり盛り下がったり、まあ色々あるけれど、ホビ号はこれからも参加予定。


シークリフ波浮プールサイドに全員集合!来年も来ます~。

今年は、いつものお気楽ツアーを堪能しつつ、レースの成績も良く、ヘビーウェザーセーリングも経験できてスバラシイものでした。よく喋りよく笑い、ガッツリ食べてしこたま飲んで、いっぱい潮かぶって紫外線浴びて、そしていっぱい寝たパワー全開の3日間。もう、楽しすぎて死ぬかと思いました。

★トウキョウズカップ2010 リザルトはこちら
(Bコースのリザルトは4ページ目)
 
 
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