よむよま

よむ・よまない、それから。

又吉・町田・山下・芥川賞トリオ

2017-05-31 22:12:35 | 見る
5月28日の「ボクらの時代」は又吉直樹・町田康・山下澄人の3人、芥川賞を受賞した異色作家。
3人とも、作家専業ではなくて、芸人、パンクバンド、俳優から小説書きになっている。

山下澄人さんはこのあいだのゴロウデラックスで初めて見た。
わりと強面(こわもて)なのに、わりと小さな声で照れくさそうに話す、
もとは富良野塾の塾生だったという人。
いまでもドラマにちょっと出たりしてるらしい。

私は町田康の作品は、「ギケイキ千年の流転」を初めて読んだ。
すっごい饒舌な文体で、当人もわりと言葉数の多い感じ、理屈っぽい早口で、
パンクバンドってこういう人がやってるの?
変人の弁護士みたいなんだけど。

書くときは、頭の中で組み立ててからではなく、
「どうやって書いてますか?と聞かれると、書いて書いてるとしかいいようがない」
と町田さんが言うと、ふたりとも同感。
書く作業をしていないと生まれてこない。
あ、それわかると思っちゃった、私。
書いてないと次の文章が出て来ないんでしょ?
書くと出てくるのね。

又吉は昼は芸人としての仕事をしているので、夜、書いている。
町田さんは朝2~3時間書く。
山下さんはしめきりギリギリになって、どこでもスマホで書く。
そうなのね、山下さんはなんと!スマホが執筆道具なのだ。
ゴロデラでもそう言ってた、どこでも書けて便利だって。
だから、はた目には「あのオッサン、さっきからずっとメールしてる」と思われてるだろうって(笑)。
そして、夜寝る時間が減ることに恐怖感があって、
「暗くなるとやめたい、だから冬は書き終わるの早い」
ヘンな人だ。

町田さんも山下さんも売れない間はバイトしながら「バンドやってた」「劇団やってた」人。
町田さんは見た目、普通のバイトなんてできなさそうなのに、
「僕はすぐ染まるんですよ。変身する自分もおもしろいと思える」
山下さんは警備員を長いことやってた。(いかにも合いそうな風貌)
警備員て強そうに見えるけど、賊が来たら、
「逃げてくださいと言われてるんです、ケガでもされたら困るから」
え、そうなの?
「棒は持たされてるけど、使わないでって言われてる」
えっ、そうなの?4号警備とは違うのね(汗)。

とっても話がはずんでるのに、ものすごく静かな空気の、フシギな鼎談だった。
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