歌の力
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音楽業界でスターになることを夢見ながら、
小さなバーで細々と歌いながら過ごしていたアリー(レディ・ガガ)。
彼女は周囲から容姿を否定されたりしたことで、自分に自信をなくしていたのです。
ある日、世界的ロックスター、ジャクソン(ブラッドリー・クーパー)が
ふらりと店を訪れてアリーの歌を聞きます。
アリーはジャクソンの後押しを受けて、スターダムの階段を駆け登って行きます。
しかし一方、ジャクソンは難聴に苦しんでおり、アルコール依存症となり・・・。
先日みた「ボヘミアン・ラプソディ」もそうでしたが、
音楽が人の心に訴える力はすごく大きいですね。
しかもトップスター、レディ・ガガその人が演じているので、
当たり前といえば当たり前ですが、そのパワフルな歌声に魅了されてしまいます。
そしてまたブラッドリー・クーパーの渋い歌声もいいなあ~。
本作はじめはクリント・イーストウッドが監督を務める予定だったのが、
ブラッドリー・クーパーに変更になったといいます。
映画「ジャージー・ボーイズ」の監督をするなど
音楽にも大変造詣の深いクリント・イーストウッド監督のものも見たかった気がしますが、
こちらの監督兼出演のブラッドリー・クーパーもすごい!
しかもこんなに歌えるなんて。
一体どれだけの才能を持っているのだか・・・、
ズルいといいたくなってしまいます。
まさに魂の叫び、聴くだけで涙が溢れてしまうような歌というものは、
確かにあるものですね・・・。
さて本作、アリーを応援するパパ軍団や、
ジャクソンと複雑な心理関係にある兄の存在が物語に深みを添えていました。
才能があればそれだけでいいと言うわけでもない。
環境とか、運とか・・・実はいろいろなものがチャンスを作ったり失わせたりするショービジネスの世界。
夢を叶えられるのはほんの一握りの人で、
しかもそれはいつまで持つかもわからない危うい場所。
儚さもまた、美しさの一つ。
<ディノスシネマズにて>
「アリー スター誕生」
2018年/アメリカ/136分
監督:ブラッドリー・クーパー
出演:レディ・ガガ、ブラッドリー・クーパー、アンドリュー・ダイス・クレイ、デイブ・チャペル、サム・エリオット
音楽の力度★★★★★
満足度★★★★☆