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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

グレイテスト・ショーマン

2018年12月05日 | 映画(か行)

単純には楽しめないけれど・・・

* * * * * * * * * *

ミュージカルは嫌いではないのですが、本作、なんとなく見過ごしていました。
「マンマ・ミーア」もそうなのですが、
なんだかあまりにも賑々しくきらびやかな感じの作品に気後れを感じてしまうのです・・・。

本作は、「地上で最も偉大なショーマン」と呼ばれた
19世紀アメリカの実在の興行師P・T・バーナムの半生を描くミュージカル。



貧しい家の出のフィニアス(ヒュー・ジャックマン)は、
幼馴染の名家の令嬢チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)と結婚します。
妻と一人娘のためになんとか成功して富を手に入れたいと思うフィニアス。
ある時、様々な身体的ハンデを持つが故に日陰に生きてきた人々を集めた
誰も見たことのないショーを作り上げ、大きな成功を収めます。
しかしそこで富は手に入れたものの、
社交界では見下されていることに、彼は滿足できません・・・。

もう一つ本作を積極的に見なかった理由を思い出しました。
作中の新聞記者と同様の気持ちが私の中にもある。
これは単なる見世物なのではないか・・・。
どうもそんなことが胸をチクチク刺すのです。
作中でも、オペラ歌手を招いた上流社会の人々のパーティーに、
フィニアスは彼らを招き入れようとはしませんでしたね。
表面上は取り繕っていても、彼の本心が見えるようでちょっと辛いシーンでした。
それでも彼らはいいます。
「フィニアスのおかげで自分たちの居場所ができたのだ・・・」と。
どうにも簡単には割り切れない難しい問題を孕んだストーリーながら、
ここまで脳天気に仕上げたのはむしろ成功というべきなのかもしれません。
よくぞ勇気を持って本作を作ったものだ・・・とは思います。
でももう少し、予告編というか告知CMに仄暗いシーンも含めてくれれば、
私もはじめから見る気になったかもしれません・・・。



グレイテスト・ショーマン [DVD]
ヒュー・ジャックマン,ザック・エフロン,ミシェル・ウィリアムズ,レベッカ・ファーガソン,ゼンデイヤ
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン



<WOWOW視聴にて>
「グレイテスト・ショーマン」
2017年/アメリカ/105分
監督:マイケル・グレイシー
出演:ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ、レベッカ・ファーガソン、ゼンデイヤ
満足度★★★☆☆