goo blog サービス終了のお知らせ 

映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「グイン・サーガ120/旅立つマリニア」 栗本薫

2008年04月14日 | グイン・サーガ

「グイン・サーガ120/旅立つマリニア」 栗本薫 ハヤカワ文庫

さて、前巻からのこの二ヶ月はこちらが忙しかったせいか、早かったように思います。
そうですね~。それにしても、気になっていた栗本氏も、まずは手術成功し、回復を待っているところということで。
ほっとしましたね。彼女のご健康は、全国のファンの悲願であります。
それで今号なんですけれど。
グインは結局、パロから宇宙へ飛び立ってノスフェラスへ戻り、モンゴールにとらわれ、フロリー母子と出会いタイスへいって、重傷を負い、ようやくまたパロへ戻ってきたというその一連の記憶をすっぽり失ってしまった・・・。
いやあ、むなしいですよね。本で言ったら25冊分くらいのところなんですよ。
以前にに記憶を失ってしまったのもあんまりだとは思ったけれど、これはまた、追い討ちをかけるようにひどい。
こんな目にあわねばならないグインって、一体何者なのでしょうか。
結局、全編を通じた、これが最大の謎なわけです。
それでね、急に後ろ盾をなくしてしまったフロリーとスーティーは、パロを出なければならなくなってしまう。
この巻は、フロリーへの別れの挨拶にかこつけて、それぞれに長々と勝手なことをつぶやく人たちの話。ヴァレリウス、リンダ、マリウス・・・・。
しかし、マリウスって、一体・・・。
そうだねえ、ちょっとステキと思った時期もありましたが、結局、しょーもない奴ですよねえ。
ケーハク、無責任。プレイボーイ。
まあまあ・・・、それでも今回最後で思いとどまったじゃないの。
そうでもなきゃ、全国ファンから愛想つかされるよ。
これで、フロリーはしばらくはストーリー上には出てこないのかなあ。
あんまり存在感ない人だけれど、確かにちょっと寂しくはありますね。
スーティーはどうなる!?!

それにしても、やはり今回も精彩に欠けるグイン。
なんだかね、いつも悠然と構えているからこそのグインであって、こんな風に、オーラも薄れてしまっているグインって、グインらしくないよね。
というか、こんなグインってほとんど見たことがない。
以前記憶をなくしたときでさえ、こんな風ではなかった気がする・・・。
微妙に栗本氏の状態とリンクしてる気がしてしまう。
考えすぎだってば・・・。
とりあえずはケイロニアには安心して戻れるわけだし。
ひとまずは帰国して、養生して、早く元のグインに戻ってほしい。
皆の切なる願いであります!

満足度★★★