オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その70 My house, my castle  30-07-10

2010-08-03 07:54:17 | 第61回ー70回
その70..              30-07-10

My house, my castle


娘夫婦が家を買いました。
ちょうど2週間前のオークションで、彼ら念願の一戸建てを勝ち取ることができ
ました。


娘夫婦は一年ほど前から家を探していました。
今年に入ってからは、週末のたびに“お母さん、ちょっと見に来てくれない?”とオープ
ンホームをいくつも付き合わされて、もういい加減決めてくれない、
と思ってました。
2週間前のオークションも、えー又、どうせ今度もだめだろう、と軽い気持ちで
主人とでかけました。


7月15日午後1時、その家の庭には50人近い人が集まってました。
予想以上の人です。
初めにこのオークションの主催者、Real Estate(不動産業者)から家についての
説明があります。
大勢の観衆のなかでオークションで実際ビットしたのは4人で、最後は娘婿とキ
ーウィー女性の対戦で、競はじめの価格から10万ドル以上の価格で、娘婿が競
り落としました。
観衆のほとんどは近所の人で、あわよくば自分達の家もいい値段で売れるかなと
見に来ていたようです。

この日のオークションでは、“Sold”とは言われませんでした。
なぜなら、最高の価格が家主のリザーブに到達しなかったからです。
しかし最高値をつけた娘婿に交渉をする権利があります。
娘婿は、$X00500。リザーブは$X30000でした。
まだ3万ドルの開きがあります。

この家のオーナーはイギリス在住で、時差のため、不動産屋を通じての
Negotiationは、イギリスが夜が明ける、こちらの夕方からスタートしました。
私達はどうせ今日中には決まらないだろうと思ってました。
ところが、12時過ぎに娘から電話がかかってきて$X10500で成立したと
言ってきました。
すぐに1割のデポジットを支払ったそうです。
不動産屋は6時から12時の間に3回娘夫婦に会いに来たそうです。

やり方は簡単に言うと、リザーブの$X30000に対して、書類にこちらの希
望価格を書く。
この書類を不動産屋がVender売り手つまり家主のところへ持っていく。
家主はちょっとさげて自分の希望価格をまた書き込む。
このやりとりを何回がするうちに、合意に達したら売買が成立します。
今回が家主がイギリスにいるため、お母さんが代理でサインしたそうです。


ここまでが不動産屋の仕事で、この後はお互いのSolicitor(司法書士)が代行
します。
プライベートセール以外は、売り手と買い手が直接やり取りすることはありませ
ん。
不動産屋は手数料として4%前後を売り手から受け取ります。

Settlement Date(契約成立日)までに、買い手は残金(のこりの9割)を自分
のSolicitorに支払います。
銀行からローンを借りる場合は、それまでに手続きを済ませる必要があります。
景気が悪くなってきたせいか、銀行でローンを借りる時のデポジットは、購入価格の
20%だといわれています。2-3年前までは10%でした。
おまけに金利は年間6-8%とけっこう高いです。
Settlement Dateは、双方の条件によって2ヵ月後とかいうこともあります。
今住んでいる家を売ってからお金が払えるとか、その逆の場合もあります。
今回はテナントがオークションのあった週にでたので、2週間と短いです。

買った物件の問題がある場合も、自分のSolicitorに使えます。
娘達の場合は、窓がしまりにくい、換気扇が汚いとかメジャーでない問題があっ
たようです。

買い手のSolicitorから残金を、売り手のSolicitorに支払います。
買い手のSolicitorは、自分の手数料を引いた残額を売り手に支払います。


Auctionで買った場合、unconditionalで買い手はcondition(条件)をつけることができ
ず、買う義務があります。


他の不動産の売られ方として、Tender, Negotiationの場合があります。
これらの場合は、conditionalとして条件をつけることができます。
条件としては、ローンが可能、ビルディングレポートの結果などがあります。

Tenderは、買い人が希望価格を書いた封筒を締切日までに不動産屋に送ります。
締切日に、すべての封筒があけられ、最高値をつけた人、あるいはオーナーが決
めた人に売ります。
価格は高いけどconditionが多いと、unconditionalで少し安い値段をつけた
人に売ったりします。
友人の代理としてTenderに立ち会った時は、最高値と最低に6万ドルもの開き
がありました。
Negotiationは、最初から交渉、上に書いた通りです。


最近オークランド市内では、たくさんの家が売りに出されています。
同じ通りに2-3軒の売り家があったりします。
今年の4月から賃貸住宅の修理費用が納税の時に経費として計上できなくなった
ことも、関係していると思います。
メンテナンス分をテナントに負担してもらおうということになって、賃貸の家賃
も上がっているそうです。


オープンホームに何回かつきあうと、だいたい娘夫婦の好みがわかってきます。

この家は1930年に建てられたヴィラをリノベートしたものです。
寝室3、バスルーム2、キッチン、リビングはワンルームで木の床です。
マスターベッドルームとリビングからデッキにでられるようになってます。
庭は市内としては割りに広く、孫が三輪車を乗りまわすのに十分な広さです。
この家は彼らの条件をほほ満たしていたようです。
現在はアパートメント住まいは、やはり庭つき一戸建てでした。


彼らの新居は、我が家からモートーウェイ20号線を使って10分くらいの市内にありま
す。
Mt EdenのDominion Rdをちょっとはいったところで、近くには中国系の大き
なスーパーマーケットやレストランがたくさんあります。
ダウンタウンまでは、車で20分くらいと便利です。


それにしても家が高い。
オークランド市内だと平均NZ60万ドルくらいしてます。
10年前の平均倍はしてます。
先日、Epsomの友達の家に行ったら、不動産屋からその家は1ミリオンドルの値
打ちがあると言われたそうです。
どこにでもあるような古ぼけたヴィラだけど、有名進学校の校区ということで破
格な値段がついているそうです。
その地区は、2ベッドルームの家でもハーフミリオン、50万ドルぐらいします。


娘達が買った家の値段も、私達の予想以上でした。
昔に比べるとお給料も上がっているし、今はそんなものかと思いました。
若い二人、どっかからスタートする必要があるし、仕方ないですね。
ファーストホームオーナーとして、二人はこれから学んでいくことも多いと思い
ます。

明日は娘夫婦の家のsettlement dateです。
うまくいくことを祈ってます。


コメント
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