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モエレ沼  春景2

モエレ沼の本来の姿は、三日月湖。「春景1」のモエレ山の反対側には、ご覧のような三日月湖が広がっている。

平らで広い、石狩平野。遠く手稲山系や、夕張方向の山を見晴るかすことはできるが、どこまでも広い、茫洋たる平原が広がる。
昔、湿地だったこのあたりは、川の流れをまっすぐにすることで土地が乾き、畑地や牧草地として使われるようになった。最近では少しずつ都市化が進んでいる。

目立つのは、高圧送電線と、その鉄塔。風景としては嫌われることが多いが、嫌っている人の家の電気もこの送電線が運んでいる。(長距離送電線に依存しない、電気にまつわる地産地消の考え方は、原発推進のまさに対極にある考え方だが、この話はまたいつか場を改めて。)


モエレ沼の水辺。葦が繁茂し、水はやや濁り、絵になる景色ではない。
しかし、水辺には鴨や、サギや、鳶などが集まり、この三日月湖に豊かな魚の生態系が生きていることを教えてくれる。
写真手前の水はさざなみが立っているが、奥はまだ凍っている。


三日月湖の凍った部分で、サギ(だと思うが…)が何ペアか、少し距離を開けてじっと立っていた。私の安物コンパクトデジカメでは、これ以上寄れない。


鳥たちを驚かせたくない。GPZのエンジンを切り、そっと滑走し、最後は押して湖畔まで、行ったのだか、鳥たちはみんな逃げてしまった。
申し訳なかったが、それが野生の鳥というものだろう。鳥とGPZの一緒のショットなど、簡単には撮れない方がいいのかもしれない。
溜め息をついて視線を落としたら、水溜りに青空が写っていた。

時折ぬかるむ道を、くそ重いGPZを押して歩く。音の大きな大型バイクに乗っていまさら鳥を驚かせたくないも、ないだろう。矛盾だらけの自分。感傷と、それをあざ笑う自分と、もう一人、それを赦そうとする自分がいる。
振り向けば、モエレ山の左肩稜線に、小さく人の影。その上に広がる、青い青い空。広い広い空。
ルミナスピーコックブルーのGPZ。お前の色が孔雀の羽根の青色なら、お前は地上に降りた青い巨鳥か。
よしてくれ。僕は自分のばかげた思いつきに辟易とする。
僕は「青い鳥」を探してなんかいない。誰かが考えた「幸せ」なんて、求めてはいない。
ただ、お前と、もう少し旅がしたい。
いくつかの山を越え、川を渡り、湖畔を走り、街を通り過ぎ、……。
今、僕が暮らしている、この北の大地を、もう少し知りたい。いろんな風景を見たい。
GPZ、もう少し僕のわがままに付き合ってくれ。
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