竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

かくれんぼ三つかぞえて冬となる 寺山修司

2020-11-21 | 今日の季語


かくれんぼ三つかぞえて冬となる 寺山修司


修司ならではの句といえようか
三つ数えている間に冬になった
しらぬまに季節、生活、環境が変わっている
その変容はみな怖いものばかり
とまどいと焦燥、悲哀までもが読み取れる
(小林たけし)


季語 冬
本格的な冬は一月二月でしょうが
十一月も終わる頃、気温も下がり、
野の草木の枯れが目立つようになります

冬単独を季語として読むことは
難しそうだ

例句 作者

*蝋燭のぢりぢり冬の吾亦紅 藤城一江
Uターンしてから冬の広がれり 山口木浦木
「冬の貨車は重い」機關士夜を徹す 鈴木六林男
いまごろになって恋する冬林檎 田付賢一
かくれんぼ三つかぞえて冬となる 寺山修司
くづれずにくづるるばかり冬薔薇 加藤瑠璃子
くらがりに歳月を負ふ冬帽子 石原八束
くらやみ坂おいはぎ坂も冬の貌 野木桃花
くりからもんもん冬の金魚は逆立ちに 穴井太
こいんろっかーのような冬西日 山本敏倖
ごつごつと父の歳すぎ冬の樅 和知喜八

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