竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
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旅人と 我名よばれん 初しぐれ 芭蕉

2016-12-16 | 芭蕉鑑賞
旅人と 我名よばれん 初しぐれ




上野市長田 芭蕉の森

貞享四年(一六八七)四十四歳の作である


句意
 今日からは自分は人から「旅人」と呼ばれて行こう。
時雨の「空定めなきけしき」が
「身は風葉の行く末なき心地して」を呼びおこして、
「旅人」の感慨を表している。


 芭蕉が帰郷を思い立ち、その旅立ちに際して、
其角亭で門人が餞別会を開いたときの句である。
「野ざらし紀行」より三年。芭蕉の名声が高まり、
その精神的な余裕が大きくなっている。
「西行の和歌における、宗祇の連歌における、雪舟の絵における、・・・」
等尊敬する先人達を意識するほどの心境か。

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