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明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
それと苦手な文章の練習用。

【極道めし(2011)】

2012年12月23日 | 映画



獄中で繰り広げられる「正月おせち争奪・シャバでの美味い飯思い出大会」。くだらない、しょーもない、かわいらしい話です。

原作の評判は認識していましたが未見、こんなお話だったのですね。グルメ漫画としては少々異色の設定が興味を誘い、これならさぞ漫画としても面白かろうと感じました。ただこの映画に限って言えば「極道めし」というよか「ムショめし」といった風情。みんなチンピラ程度で極道って感じではありません。

美味い飯の思い出話ですので延々と食べるシーンが続きます。オムライス、カレー、カルボナーラ、イカ・エビ・ホタテの浜焼きに、味噌仕立てのすき焼きと、たしかにこれはコンセプトどおり「ゴックン」ときますね。ただ個人的に一番ウマそうと思ったのが一番最初の黄金めしの話でしたので、それ以外のメシでは微妙にテンションがたもてず。お話の最後に向けてどんどん美味さ/巧さがUPしていってくれると盛り上がったかと思います。

また残念ながら「感動=美味い」ではないため、「ゴックン」の評価に説得力が不足。そのへんのバランスがキチンとれていたのもやはり最初のホストくんのお話が唯一だったかと思います。ただし食い物の話とそれぞれのエピソードの見せ方は飽きさせず良い感じです。また単純にハッピーエンドで終わらせなかったところも高評価かと思いましたね。小さな幸せにも手が届かない切なさがこの作品のテーマですから。

お金もかかってなさげで作りとしては大変チープですが、そこはそれ邦画の得意分野といったところ。麿赤兒さんやら勝村さんやら個性派俳優の存在感と若手俳優陣のパワーで魅せてくれます。あわせて最近話題の木村文乃さんの可愛さも大変目の保養になりました(♡o♡)。地味なので映画館の大画面でみる感じでもないですが、冬の夜長におうちでレンタルで観るにはぴったりです。ただ夜中にハラが減ってしまうのでダイエット中の方にはおすすめできませんw

あと、キャベツは試す価値ありそうです。


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【最強のふたり(2012)】

2012年12月16日 | 映画
 


噂のフランス映画をやっとこさ鑑賞しました。真反対の境遇二人によるバディものなので基本的には安牌ですね。もちろん十分期待した通りの作品でしたが、結果それ以上のものを魅せていただけた気がします。

社会的通念や常識、差別や偽善を越えて、人と人が出会い自然に感情が紡がれていく様が気持ちよく描かれています。映画的に楽しいドリスの破天荒な魅力はもちろんですが、フィリップのドリスへの接し方、例えば寄り添うところは寄り添い叱るところは叱るという、一人の人間として彼を尊重する距離の持ち方の素晴らしさに唸りました。そんな中でドリスも成長していく様がとてもステキに思います。

そんな感動作ではありますが、それ以上にこの手の障害者を扱った映画としては大変非凡な出来となっています。全編earth wind & fireのディスコサウンドが散りばめられ、冒頭から「September♪」に載せてマセラティが疾走、刑事サスペンスものにも負けないカーチェイスが繰り広げられます。時にはクラッシック音楽から一変し「boogie wonderland♪」で皆が踊りまくったりと終始ノリノリのシーンが楽しいです。また二人のやりとりもまるで漫才の掛け合いのようで最高です。障害者ものとしては不謹慎と思われかねないシーンも多いですが、それがそのまま二人の絆の深さを魅せる場面となっていますね。しかし若干シモネタが多いのはドリス故のご愛嬌ということでww。数年前のフランス映画『潜水服は蝶の夢を見る(2007)』も同系の作品と言えますが、どちらも観客の心に重荷を感じさせず個人の尊厳についてサラリと魅せてくれるところはさずがオシャレの国の映画といったところ。日本でもハリウッドでもなかなか作れない空気感かと思います。

原題は『INTOUCHEABLES / UNTOUCHABLE』ですので意味が何重にもかかっていて深い題名と思いますが、これを『最強のふたり』とした邦題は、安易なようでいて実はよく考えらておりこれも成功した要因かと思います。またそもそもフランス映画らしくないフランス映画ですので、ハリウッドのリメイクもうまくいくのではないかな。そちらも楽しみです。

最後の映像は反則ですよ~。現実と映画がリンクして涙が止まりません。


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【カラスの親指(2012)】

2012年12月12日 | 映画



阿部寛さんの相棒にあの元祖スベリ芸人村上ショージさんを起用というチャレンジブルなキャスティングが話題の作品。そしてこれが面白い感じに成功しています。

いわゆるコン・ゲームもので詐欺師のお話なのですが、ストーリーの巧妙さやピリピリとした駆け引きの緊張感を魅せるというよかは、家族ものの要素を足し合わせることで全編ゆるやかでホンワカとしたホームドラマを見ているような気持ちにさせてくれます。

今回ショージさんは関西弁を封印し全編標準語にチャレンジしています。トツトツと話すそのセリフ回しには冒頭その大根役者ぶりに少々心もとない気もしますが(失礼っ!)、(そもそも出演者に大根さんが多いのでw 更に失礼っ!)それもすぐに気にならなくなり、そのなんとも言えない暖かさから逆にそれが作品の魅力に変わっていきます。

コン・ゲームとしてもお金の準備、小道具の説明など作戦の準備段階を丁寧に描き、玄人素人混合チームとしての役割分担の面白さなども十分で、非常に分かりやすく仕上がっています。逆に分かりやすすぎると思うところもありますが、それは最後に観客も騙すための伏線。よく出来ています。

160分という長尺のため見慣れた人には考える猶予がありすぎて少々オチバレしてしまうでしょう。ただそれでも飽きずに観られるのは、本作自体がコン・ゲームでありながらも家族モノとしてゆったりした空気感を味わうことを狙った結果かと思います。同系作品として9月に公開の「鍵泥棒のメソッド(2012)」は職人内田けんじ監督の渾身の一作としてその巧みさが面白かったですが、本作はまた違った魅力のある作品となっており観て損はしないと思います。

村上ショージさんはこの作品でブレーク!次々と話題作にオファー!とはならないと思いますがw、ステキな役者さんとしての一面を魅せていただけました。もちろん阿部ちゃんは手堅いし、小柳トムさんの息子もよかたーです。それより、、、なにはともあれ能年玲奈が超カワイイ。明らかにそのカワイさを見せるがためだけのカットが何箇所もあり彼女のPVとしてもおすすめ。姉役の石原さとみさんもステキなのですが今回は若さと健康美には勝てませんですw


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【悪の教典(2012)】

2012年12月06日 | 映画




“みんなの海猿”伊藤英明くんを主役に据えることで一般大衆へのエントリバリアを下げながら、裏では三池監督を採用することで「普通の人に(も)すごく不快なものを見せてあげよう」という意図が感じられ大変微笑ましい作品。ボクの周辺では評判悪かったのですが、やっぱり興味があったので観てきました。


ところでサイコパスという言葉はもう一般的になったのでしょうか。もともとボクはそれほど異常犯罪者について興味や造詣が深かった訳ではないのですが、10年ほど前にロバート博士の『診断名サイコパス―身近にひそむ異常人格者たち』を読み25人に1人がサイコパス(アメリカで。日本ではこの10分の1と言われる。)であるという記述を読んでからはがぜんそちら方面に興味が湧きました。以後あれこれと関連書籍、関連映画を漁るようになり、特に『アメリカン・サイコ(2000)』でクリスチャン・ベール演じる主人公のサイコぶりを観て自身の理解の及ばない人間への恐怖をまじまじと感じたのを覚えています。(まああの作品はブラックコメディとして観るべきかもですが。あの狂ったナルサイコの演技がすばらしくて、クリスチャンペールを追っかけてきたらこんなに大きく育ちましたw)

さてこの『悪の教典』なのですが、全編に渡りサイコパスの特徴がきちんと網羅されており好感が持てます。

・他人への愛情や良心を持たない。(自分へも)
・しかし口達者で一見魅力的に見えるよう装っている
・他人を目的達成の手段、物としか考えていない
・この世をゲーム程度にしか考えていない
etc.

ただし面白くないと言えばそうでもないのですが、いかんせん行儀良すぎる映画に感じました。単純にサイコパスってこういう人だよってのを教科書的に見せられた感じです。ですので「サイコパスを知らない普通の人に不快なものを見せる」という意味では成功作なのかもしれませんね。

映画前半はその特徴の羅列に終始し、後半はというと学園全体を巻き込んだジェノサイドが繰り広げられるのですが、三池監督ながらの直接的な残酷描写は少なく殺戮方式もショットガンのみのため全体的に単調です。これはエントリバリアを下げたが故の配慮なのでしょうが三池節が薄くサミシイ想いをした人が多かったろうと思います。また残念ながらストーリー展開としても練られた感が薄く、例えばもっと生徒一人ひとりの特徴を生かした攻防戦などがあってもよかろうもんと思います。画的にもバトルロワイヤル亜種に見えているのも残念です。また終わりのハスミンの行動もありがちでイマイチ新鮮味はありません。このへん原作ではどうなのでしょうか。あの分厚い2冊組なのでそのへん深められているのだろうと想像しています。

あと一つ気になったのがショットガンに“目”が出てくるところです。あくまでもサイコパスってのは感情浅く冷静な状態であの行動を行なっているのが基本。実際生徒たちを淡々と殺していく姿はその点を描いているはずなのですが、あの“目”が出てくることでハスミンが狂っているようにも見えてしまいサイコパスの本質がブレてしまっています。本編の中ではアメリカでのシーンでわざわざ殺人快楽者との違いも描かれていましたので、この点大変残念に思いました。

一方、伊藤英明さんの演技はとても良かったです。海猿でみるアツい男から一変、全編抑えた演技の中、魅力的なサイコパスを演じきっていました。新境地として十分ですね。この映画で得したのは彼だけかもw


この映画、ボクみたいな犯罪者映画が好きな人が観ると不足感があり、伊藤英明を入り口として入ってきた一般の人には不快でしかない(like大島優子)作品になってしまったのかと思います。BeeTVでやった<序章>がTSUTAYAでレンタルされているようですのでそちらを観るとまた感想が変わってくるかもしれません。


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【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012)】

2012年12月02日 | 映画



【ネタバレあります :-)】

各種企業におけるエヴァコラボ企画や街中にあふれるエヴァグッズを見るにつけ、ああこのアニメはもう日本のひとつの文化になっちまったのだなと感じます。その反面こんな訳のわからないカルトアニメが一般に受け入れられている様子をいまだにいぶかしがっている自分も同時に存在していたりします。一連のジブリ作品のように“誰もが楽しめるアニメ”ではないはずのオタク(ロボット)アニメであるこの『エヴァンゲリオン』は一体誰が支持しているのでしょうか。うちの嫁を今回の新作に誘ってみても「そんなオタクアニメ観ないわよ」と一笑に付されてしまうこの悲しさw。支持している側のオジサンであるボクはあいかわらず頭を抱えていますw。

さて、なんにせよ再びエヴァが観られる喜びを噛み締めながら、嫁に振られたボクはもう一人のオタクのオッサンと共に観に行く事としました。

「リビルド(最新技術での焼き直し)」を標榜して制作が始められたヱヴァンゲリオン新劇場版シリーズですが、『序』『破』は原作アニメを少しいじった程度でしたので安心して観ていられましたが、なぜかこの『Q』は冒頭から完全新作になりました。しかも本シリーズのお家芸である「細かいことは説明しないので行間は勝手に想像で埋めてください」が大炸裂です。いや逆に今回は「行間だけ見せて本編は観せません」ぐらいのレベル。こりゃあ唖然、スゴイ。なので冒頭から「さあまた始まりやがった」と思い、ストーリーの理解は放棄し日本最高峰のアニメをカラダで感じて鑑賞することとしようと決めたのですが、ワケワカラないながらも結局あれこれ考えたりこねくり回したりしてしまう悲しい性。しかし判らないながらも迫力は充分。緻密な作画で次々と繰り広げられる新しい映像世界の数々に最初の戦闘シーンからすっかり引きずり込まれてしまいました。この無限地獄を楽しいと思ってしまう人たちがこの作品を支えているのでしょうなぁと納得。

まあそんな状況でも朧気ながら話の全貌が分かってきます。今回観客にもシンジくんにも一番やさしいwカオルくんがこの14年間で何が起こったのかを少しだけ説明してくれます。『破』のラストではやはりサードインパクトに近いことが起こり地球はさらにハチャメチャに崩壊しています。さらにネルフ(ゲンドウ)が地球を守る組織でもなんでもないことに気がついた人々が、旧ネルフメンバを中心にヴィレという組織を作り反旗を翻したらしいということと、分かったのはそれぐらいですかね。最初のシンジ救出作戦と最後のほうのリリス(だったもの)とかカシウスの槍とかの辺のやりとりはポカーン (|| ゜Д゜) ハァ?です。あとは頭のいい人達のブログが解明していってくれるでしょうからしばらくはそれで楽しめそうです。

ところでこのヱヴァンゲリオン劇場版ですが「序破急」ということもあり、もともと三部構成と言われていました。つまり結局エヴァってのは自と他、個と全体について描かれた物語であった訳です(よね?)。それが人(リリン)とL.C.L.(生命のスープ)の境界線(ATフィールド)であり、ゼーレの描く人類補完計画とはその境界線をリセットし、すべての人類(リリン)が一つ(リリス)に戻るということを目指していました。それをシンジくんの心情風景に照らしながらお話を紡いでいった訳です。つまりこれはいわゆるワンネス思想であり、2012年12月22日に起こると言われているアセンション(次元上昇)に関係してきます。そのため最終話と期待していた本作をわざわざ2012年末を狙って完結させるのであろうと思っていたのです。ところがエヴァという作品は私の想像できる範囲で終わる作品ではなかったようです。

結局4部作になり次作 は『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が題名とのこと。でこの『:||』ですが、映画の最後のいつものミサトさんの予告で見てナンジャラホイと思っていましたが、楽譜の繰り返し記号であるというのが正解のようです。神の領域に踏み込んで次元も超越したお話が描く先と言えばもうタイムリープですよねやっぱり。カオルくんが「同じ事を何度も繰り返せば良い。自分がいいと思えるまで」って言っていたのがとても気になります。しかも題名の記述も『シン・エヴァンゲリオン』に変わっていますし。まああちこちのブログでも似たような考察が出てきてますが、あのエヴァがそんな簡単に観客の予想通りのことをしてくるのかってのも無いような気もしますので、さらにさらに裏をかいてきて欲しかったりします。つまりは次回作がとても楽しみだってことですよ。ところで最終回は逆にメチャクチャ親切で分かりやすいエヴァを作ってみるってのはどでしょうか、庵野監督さま。


あとマリの「グランプリの鷹」がストライクで笑いました。当時は「マシーン飛竜」のが好きだったのですがw




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【アルゴ(2012)】

2012年11月21日 | 映画



ジェリー・ブラッカイマーとマイケル・ベイに気に入られてしまったがために一度奈落の底を見てきたベン・アフレックの監督・脚本・主演最新作です。前作『ザ・タウン』でもその手腕を高く評価されていた彼ですが、こちらは大変サスペンスフルで面白いと感じながらも私的には「オレカッコイイ感」がちょっと鼻につく作品でした。その点この『アルゴ』はとても良いです。CIAの逃がし屋として口数少なく奮闘する彼の姿は、「オレカッコイイ」でなく「誰が見てもカッコイイ」と感じられるものとなっていました。本作でついにベン・アフレック完全復活と言える出来。それどころか一周回って別のレベルにアップした感じですよ。顎が割れている人には勝手に大味なイメージがあるのですがw、『グッド・ウィル・ハンティング』の脚本からしてもともと才能のある彼なので、今後はレベルの高い作品をたくさん生み出していってくださることでしょう。大期待です。


さて本編ですが、イラン革命でのCIAによるアメリカ大使館人質救出作戦のお話。ニセの映画撮影の企画を立ち上げ、人質をロケハンスタッフということにして国外脱出させちゃおう!というぶっ飛んだ作戦。これが実話だっていうのだからアメリカっていう国には本当に驚く。一歩間違えば殺されかねないという緊張感と作戦を成功させるためとはいえその準備に費やす大人の悪ふざけのバランスが絶妙。こんなフザけた作戦が現実に行われたのも、バカSFに湯水のようにお金がつぎ込まれていた80年台のハリウッドだからこそ現実味があるのでしょう。ワーナー映画なのに20世紀FOXの『スターウォーズ』や『猿の惑星』が作中で使われているのもリアルさを追求してます。

開始冒頭イラン革命周辺事情について淡々と説明が入るので、こりゃあ予習が必要だったかしらんと少し身構えたのですが、これらの部分については誰でも分かるよう非常に簡潔に説明され安心です。しかも政治的な背景の描き方もイラン、アメリカ双方に中立的で、よくある「イスラーム人は野蛮で武装した悪!」「アメリカの石油狙いの暗躍を暴く!」的な部分は完全に薄められ、あくまでも脱出劇の中、現地で奮闘する人々の目線で物語が描かれています。作品全体から漂う「これは社会派映画なんぞではなく娯楽サスペンスなんです!」という心意気に非常に好感が持てました。


実話ベースで結論が分かっていてもこれだけ観せられる作品というのはやはり監督の力量と言わざるを得ないです。突拍子もないまさに映画のような話。大変面白かったです。あとジョン・グッドマンはいつも最高。

「ARGO fuck yourself!」



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【未来警察 Future X-Cops(2010)】

2012年11月01日 | 映画


アンディ・ラウ主演のSFアクション大作。破格の制作費20億円!しかもバービー・スーがヒロインですし。ええ観ますよ、パッケージ写真を見て思う一抹の不安感を拭いながら。


あはは、これはワザとでしょうか。
全体に漂う昭和な雰囲気。あまたに散りばめられた特撮感。

冒頭の未来都市も結構お金かけたCGで作っているのでしょう。しかしそれはビルの間にチューブが走る、我々が子供の頃に思い描いたあの未来都市。いや~んダサい。

アンディの変身するサイボーグ姿もまことにシュール。そう、パッケージ手にとった時からこうなりそうだってことはわかっていましたよ。意味もなくガシャガシャ変形するカラダに、なぜか顔だけ生身のアンディ。戦闘時は顔隠すのかと思いきやそのまま戦ってくれるのでかなり腹にコタえる画になっちゃう。しかも今時モーションキャプチャーなしだから動きがギクシャク。さらに乗っかる飛行バイクみたいなのもなんともダサカッチョいいし。。。誰だよデザインしたのよぅ。。。だってこれアンディ・ラウだよ。日本で言えばトヨエツとか堤真一がこれ演ってるみたいなもんだよ。超シュールだってw いや堤真一ならアリか。

ストーリーも今時ヒネりのないタイムトラベルものだっちゅうんだから、香港内での位置づけもお子様向けなのかも。わかりやすい悪者からみんなを守る子供に見せたい正しいヒーロー!こないだ第一子生まれたばかりみたいだしアンディはそういう映画に出たかったのですよ、きっと。。。でもどうしても脱力ギャグも入れたいよね。。だって香港映画だもん。サービスt満点だよう(T_T)。


。。。これチャウ・シンチーでやる訳にはいかなかったのですかね。監督バリー・ウォンだし。


『インファナル・アフェア』を観てアンディに感涙した貴方にぜひこの作品を観て欲しいです。香港映画の懐の深さ、いや風呂敷の広さを感じるはずです。ハチャメチャですが、ラストは好きです。



ところで『アイアンマン3』からアンディが降板したのは、この映画でアイアンマンスーツが似合わないと判断されたせいでしょうか?w


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【エクスペンダブルズ2(2012)】

2012年10月27日 | 映画



ご存知、「筋肉アクション俳優の夢よもう一度映画」2作目です。

一作目では、ありそでなかったこの手の映画に「スタローンよくぞやってくれた感」から賞賛に値する作品ではあったのですが、いかんせん小粒感は否めないという感想を持ちました。スター勢揃いというにはちと不足、無用な人体破壊描写の挿入、アクションも頑張ってるけど歳が見え隠れ、魅力の薄いラスボスと、80年台アクションを見続けてきた期待値の高かったオッサン(私)には少々残念さの残る作品ではありました。

さてこの2作目『エクスペンダブル2』ですが、いやぁよく練ってきたなぁというのがまず第一の感想。もちろん1作目の成功から十分な資金もついたのでしょう。しかしそれ以上に前回の反省点をよく研究し、余分なものを排除、必要なものを大幅に追加と「新たな80年台アクションを現在につくり上げる」ことに大きく成功しています。

まずは豪華スター勢ぞろいというにふさわしいメンバー。何はともあれヴァンダムを敵ボスに持ってきた時点で前回の不満点がおおかた解消されています。憎むべき魅力的な悪役像を熱演し、未だキレのある後ろ回し蹴りでスタローンと闘ってくれます。チャック・ノリスの登場に感激し、シュワちゃん、ブルースも今回はカメオでなくキチンとアクションしてます。しかしご年配方には無理に疲れの見えるような肉体戦をさせることはなく、ちゃんと要所要所で押さえに入るという形で往年のスターは貫禄で魅せるという演出がニクイです。

また今回はストーリーが明確で良いです。前回はあまり魅力のない(失礼!)女性の救出と自分達の命も狙われているので闘うというちょっと残念な設定だったのが、今回は「仲間を殺された!悪いあいつをぶっ倒す!」という至極シンプルに設定されています。やっぱ男が闘う理由はコレでしょう。単純明快かっちょいい。あと細かい点ですが、今回はスプラッタ的な描写が極力排除されていた点も評価高いです。前回ではわざわざ体が吹っ飛ぶシーンなどを直接的に見せたりし派手さを演出していたのですが、実はソレは逆効果で主人公達が行なっている行為に残虐性が足されてしまうだけ。それよりも悪いキャラをキチンとした悪として描き、主人公達がそれをバシバシ殺していっても爽快感を感じれるように作るべきなのです。今回はその点を十分わきまえた痛快アクションとして完璧な出来だったと言えます。まあそれであってもこれだけ虫けらのように人が死んでいく映画ってのは20歳ぐらいまでの若い人たちはあまり観たことがないかもしれないので、どんな殺戮映画やねんと見えてしまうかもしれませんけどw

三作目の企画が進んでいますし超期待です。次はニコラス・ケイジとスティーブン・セガールですかね。よりお祭り感を期待します。さらに女性版エクスペンダブルズも作られるようで、私的には最強の肩幅女優ジェシカ・ビールを推します!


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【ゴッド・ブレス・アメリカ(2011)】

2012年10月17日 | 映画



『キック・アス』『スーパー!』に続く独善的思い込み野郎たちによる悪人殺戮映画ですw。三匹目のどじょうだろうと思って観はじめましたが、アプローチの仕方が微妙に違い別の目線で楽しめる作品となっていました。

前二作はヒーローに憧れる主人公達の正義の乱用をオチョくり風刺するという、いわゆるヒーロー物の飛躍型であるのに対し、本作はふつうのオッサンと少女がアメリカという国の壊れ具合を弾劾していくという社会派ムービー(のフリ)の飛躍型となっています。双方とも「社会の悪いバカどもをぶっ殺せ!」という痛快劇を狙っているという点では変わりませんが、『ゴッド・ブレス・アメリカ』では、笑いはありながらもストイックめなロードムービーという雰囲気となっており、『キック・アス』のようなカッコ良さや『スーパー!』のような脱力ギャグを目的としたものとは一線を画しています。

さて本作はアメリカのモラルの低下に一石を投じる社会派ムービーのフリをしていますが、実はただのオッサンの妄想自慰映画です。

低俗TV番組を喜ぶ同僚への説教と絶望、その会社を不本意なセクハラ扱いでクビに、さらに不治の病の宣告と、オッサンのストレスの鬱屈と社会への無力感はMAXに。その後自殺を計りますがTVに映るワガママセレブ女子を観て「死ぬべきはオレじゃない」と気づきます。死ぬ前に普段から気に入らないバカ隣人のスポーツカーを盗みその女子を成敗してみると、カワイイ女子高生が現われオッサンの行動を真正面から大肯定。「あいつもこいつも殺っちゃえ!」という"子供な"彼女に「ダメだ、死ぬべき奴だけを殺るんだ」と大人のオッサンはこれをたしなめます。くまちゃんヌイグルミを的(まと)に彼女に銃の撃ち方を教えながら優越感と親真似に浸り、しかも「私魅力ないかな…」と迫ってくるその彼女にオッサンは「某スターみたいなペドフェリア共と一緒にすんじゃねぇよ」と手を出しません。その後も(オッサン基準の)死ぬべき奴らを次々ぶっ殺し、最後は女子高生とともにボニー&クライドでジ・エンドへと、究極の自己陶酔にひた走ります。

なんて薄っぺらで小汚い自己憐憫にあふれた映画なんでしょうか。そこにあるのは「不幸な中年のオレの事を分かって!オレは正しい、世の中バカばっかり、みんな死んじゃえ。」まんまこれです。しかもそこに激しく自己正当化できるカワイイ理解者まで現れるという、ここまで直接的にオッサンの哀愁とエゴを描ききった映画はなかなかないです。『レオン』に通じるものがあります。スバラスイです。

前出の二作品と比較して観ると大変おもしろい仕上がりになっています。ちょうどこういうバランスになっています。


自己憐憫社会派気取り
   ↑
『ゴッド・ブレス・アメリカ』
『スーパー!』
『キック・アス』
   ↓
ヒーロー自己満

ボクは三作品のうちでは『ヒーロー!』が一番好みです。やっぱ悪趣味映画が好きなのですよ。エレン・ペイジがあんな状態ってスゴすぎw。もちろんヒットガールにも萌えましたけどね。


それにしてもキリスト原理主義者もモルモン教徒も、はては「glee」観てる人まで敵にまわして、この映画は成功したのでしょうか。。。ボクもglee観てるだけに殺られそうです。


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【トロール・ハンター(2010)】

2012年10月10日 | 映画



【ネタバレあり】

ノルウェー作品とのことでまたもや北欧映画。最近元気ですなぁ。まあボクが観てるのは『レイキャヴィク・ホエールウォッチング・マサカー』とか『処刑山デッド卍スノウ』とか『レア・エクスポーツ』とか変なのばっかりですけどね。

さて本作は例によってフェイクドキュメンタリー物です。これ系ってもういい加減市場から飽きられてもよさそうなものですが一応ジャンルとしては定着しましたね。『パラノーマル・アクティビティ』のショボさ加減も記憶に新しいのに、また今『グレイブ・エンカウンターズ』とか超ウケてますし、みんな懲りませんね。個人的にも『食人族』を子供の頃に観て以来やっぱ好きなんですよこういうの。最近の乱発されてる作品群を結構観てる中でクズ作品はやはり多いですが、たまに良い感じのモノ(個人的には『フォース・カインド』とか)引くとまた見ちゃう。そんな中でコレは結構当たりの部類に入りました。

トロールと言うのはムーミンのモデルにもなってるノルウェーの北欧神話に出てくる妖精らしいです。本作では全然妖精って感じでなく醜悪で下衆な生き物として描かれています。その下衆な生き物が実在し、それを政府からの依頼で秘密裏に駆除するオジサンを学生達が取材したってのが全体のプロットです。

トロール保安機関(TSS)という組織が存在したり、トロール駆除に使う様々な装備の現実的な手作り感とか、TSSにオジサンが駆除報告書を提出してたりと、クソ真面目に細かい設定が作ってあるところがフェイク好きにはたまりません。トロールとはオジサンひとりで闘うのですが、オジサン自体がもうこの仕事に嫌気がさしていることとトロールがそれほど強い訳ではないため、結構なヨッコラセ感が観ていてリアルでかなり面白いです。ポンコツスーツに身を包んだオジサンの場面は手に汗握りますよ!そして大爆笑!

トロール自体も単なるチラ見せにせず、かなりじっくり見せてくれるところがこれまでの映画との違いです。またその生態についてもクダラナイぐらいきちんとオジサンが説明をしてくれますので大満足w。最後の巨大トロールの登場は圧巻ですが、パッケージに載っちゃってるのはいかがなものか。そういう点からも単なる怪獣チラ見せ逃げ惑い映画『クローバーフィールド』より断然面白いです。フェイクドキュメントというか怪獣映画として鑑賞するとより楽しめるのではないかと思います。

また「トロールはキリスト教徒を嗅ぎ分ける」という設定は、たまたま町山智浩さんの『未公開映画を観るTV』で『 Until The Light Takes Us 』を観てましたので理由がわかり笑えました。ノルウェーの土着宗教で崇められていたトロールはキリスト教大嫌いなんですね~。こんなところもクダラナくていいですw

真面目すぎて笑える素晴らしいさじ加減の作品でした。


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