明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
それと苦手な文章の練習用。

【天地人 -最終回-】 え?

2009年11月22日 | 映画



今日終わってやんの。びっくり。

やっぱキューバには勝てんなぁと思ってから、さあ「16ブロック」見ようとチャンネル変えてたら、20:45過ぎなのにやってた。

まるで最終回みたいな場面じゃのう。。。、え最終回なの?で、結局残りの30分近く最終回もこども店長頼りなのでした。

来年の龍馬はとりあえず見よ。香川さん出るし。


で、なぜこんな早く終わるのかな?誰かおせーて。


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【2012】 ディザスター・エンターテイメント!

2009年11月21日 | 映画
【そこそこネタバレ注意】

エメリッヒのお祭り映画、さっそく初日に観てきました。
エメリッヒといえばボクは『スターゲート』が好きなのだが、世間では『インディペンデンス・デイ』『デイ・アフター・トゥモロー』と大災害(ディザスター)映画監督として有名。


え、ストーリーが薄い?親子愛?人類愛?神の救い?そんなヤボなものエメリッヒ御大に求めちゃいけねぇよ。これ以上のディザスタームービー誰が撮れるっていうんですかっ!この映画これで完璧よ!!一気に2時間30分見ちまったい。

ボク2012年ってアセンションが来るのだと思っていました。そうそうフォトンベルトの通過とかなんとかで皆の意識レベルが上がって三次元からより高次元の存在へと人類が進化するってアレ。でもエメリッヒにとってはただのディザスター映画のネタでしかないw。とにかく今回はできることみんな詰め込んでみましたよ~って感じ。

始まって冒頭、大災害へのいい加減な理屈づけに笑う。マヤの予言と惑星直列、太陽フレアによるニュートリノ大量拡散、地質の液状化に大陸移動説。ああなんか『ザ・コア』を観た時みたいなワクワク感w。ちゃんとした科学考証なんてさらさらする気もないらしいw そのへんのいい加減さは前作『紀元前一万年』ママだ。

で、そんな前置きもそこそこに今回は早々と大災害発生。サンフランシスコは数分で全滅。主人公たちは逃げる逃げる。リムジン → セスナ → キャンピングカー → 貨物旅客機 …… と様々な乗り物で襲い掛かる自然の猛威から大脱出。そのご都合主義と紙一重ぶりに相当笑える。まあ『ダイ・ハード』を見ているようなつもりで見ればよい。一番のご都合主義は中国についたとき。これはぜひその目で確かめて欲しい。その理由にお口あんぐりだw

そこここに添え物として挿入される人間ドラマにも注目。美しい親子愛。友情。人類愛。でもその裏に隠された真意は何か?主人公も含め結局みんな家族だけが大事、政治家も金持ちも自分だけが大事でエゴ丸出しだ。大統領偉い?だってアレ結局職務放棄でしょ。それに残り15分でそんな演説打ってんじゃないよ。君達既に3年も前から全人類への罪を犯してるんだから、その覚悟を背負い通して何をしても絶対に生き残れよ。そんなセンチメンタリズムという名のエゴに酔うな。そんなことしてもどうせ助かるのG8のエリートと金持ちだけだし。え、あの人死んじゃうの?あの人生き残るんだ。。。結局自然の猛威の前にはいい人だろうが悪い人だろうが関係ない。金のあるもの、才能のあるもの、そして運のあるものが残るのだ。これぞすばらしきメッセージ。非情だw

さらに注目すべきは「弱いアメリカ」を宣言したこと。異変の発見はインド人。金持ち代表として出てくるのはアラブの富豪と元ボクサーのロシア人実業家。アレのチケットは10億"ユーロ"。で大統領は職務放棄しホワイトハウスはアメリカの力の象徴である空母ジョン・F・ケネディとともに波に飲まれる。世界の秩序アメリカ様の出る幕はもうないのですよ。そして最後はアレが中国製ってんだから超笑った。そうだよ秘密裏にあんなもんを膨大な人海戦術で短期間で作れるのなんて絶対中国しかないw。願わくば日本の出番がほとんどなかったのでニュートリノの検出はスーパーカミオカンデの手柄にして欲しかった。

まさに本作はディザスタームービーを撮り続けた監督だけがたどり着ける極致、今までの集大成。すばらしき人間賛歌なぞはそこにはない。徹頭徹尾 "自然の脅威を誰もが見たことがない娯楽映像に仕立て上げる事" に一切のブレはない。ぜひこれを"ディザスター・エンターテイメント"と呼ぼぶこととしよう。批評とか分析とか野暮なことはせずあたま空っぽで見るべし!しかも必ず劇場で。必ず1800円の価値あり。(ボクはポイント溜まってたのででタダでみました(^_^;;)


評価:★★★★★


ソニー・ピクチャーズなだけにそこここでVAIOノートが目立ちすぎw


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【マシニスト】 ぺらぺらベイル

2009年11月13日 | 映画
先日『ターミネーター4』のレビューを書いていて、そういえばクリスチャン・ベイルの『マシニスト』観てなかったなぁとアタマをよぎった。数日寝かせておいたところどうしても観たくなりTSUTAYAへw

これクリスチャン・ベイルが役者生命を賭けて30Kg激ヤセして挑んだという作品。まあとにかく観ればビックリ!(@o@)!。『アメリカンサイコ』や『バットマンビギンズ』で魅せたあの肉体美がああこんなにまでお痩せになって。。それでは作品がどれほどのモノかと期待させるが、そこまでのモノでもなかった。残念。たぶん彼が減量してみせたのは "単にどこまでできるかやってみたかった" というのが理由ではなかろうか。

一年間不眠症で体重も半分程度となってしまった男の周辺で奇妙な出来事が起こり始める。これは誰かの陰謀なのか、それとも自身の精神が病んでいるのか?という話で、最終的にはオチ一発。残念ながら正直ネタは読める。設定からしてすでに使い古されており、ショートショートや『世にも奇妙な物語』の域を出ない。ただし小粒ではあるがピリリと辛い。オチを納得させるための周辺情報の与え方とそこへのランディングが実に心地よい。

結局彼が眠れなかった(or起きられなかった)のは一年前に起こした出来事が原因となるのだが、作中に散りばめられていく人物や風景などのアイテムに無駄がなく、その意味が流れるようにつながる演出は非常に手際よい。トレバーが自分の中に封印した"何か"と、それを受け入れさせようとする"何か"の演出が巧妙だ。観客には少し浮世離れな話を期待させておきながら、結局不眠症の理由について現実味のある決着を付ける納得感など、どれも計算されており玄人的。

アメリカの田舎街が舞台であるがなぜか撮影はスペイン。それが功を奏して南米的な荒々しく湿気の高そうな不快空間が演出されているのもよい。あわせて全体に漂うダウナーな雰囲気も魅力だ。あとはもちろんベイルの熱演。あんな体でよく撮影できたもんだ。

オチに気づかずすっかりはまり込んで観られた人は幸せ★5つかも。また2度観るとさらに細かい点で発見があり面白いかも。不条理に終わらせていないところがボクの好み。そこそこですがキライじゃないです。

ところで映画冒頭の配給会社ロゴを見て、おお今ボクが一番観たい『REC2/レック2』のfilmax製作じゃないですかと興奮(^_^;。え、ところでなんでスペインの会社?ま、そのへんは結局よくわかんないw
そしてfilmax以上にまたもやマイケル・アイアンサイド様の登場に、さらに大興奮したのはヒミツである(^_^;。


評価:★★★☆☆
2度目観ると★4つになりそうです。

劇中に出てくるアノ図は"ハングマンゲーム"と言う。昔よく研究室のUNIXワークステーション(って呼び名が懐かしいw)でヒマつぶしに遊んでいたものだ。懐かし。。




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【ビハインド・ザ・マスク】 愛ある映画

2009年11月10日 | 映画



ロバート・イングランド(エルム街のフレディです!)が出ているというだけで借りてみた。
これホラーなのだが、怖いシーンはほぼ皆無。何それ?
お話はこんな感じ。

TVクルーがある青年を取材している。レスリー・ヴァーノンは幼少期に彼を虐待し続けた両親を殺害し、それを怒り恐れた街の人々により縛られ滝に捨てられたという過去があるという。彼は街への復讐のため、ある計画を練っているという。ジェイソンやフレディのような殺人鬼となり自身の誕生日に復活をとげ、街の若者達を血祭りにあげるというのだ。レスリーは怪しげではあるが明るく快活であり、クルーは半信半疑ながらただのホラーオタクの妄想なのだろうと取材を続ける。彼はクルーに殺人計画を詳しく説明していく。

つまり殺人のネタは先にバラされており、映画はその実践を後追いしていくということ。おぃおぃそれでは面白くなかろうと思うがこれがなかなか凝った作りで楽しませてくれる。

レスリーの殺人計画はこんな感じ。

・殺人鬼を倒す女性(サバイバーガール)は処女でなければいけない。
・サバイバーガールには、先に小細工で心理的恐怖を味あわせておく。
・スポーツバカやセクシー姉ちゃんが添え物として必要。
・殺人鬼を追う正義の人も必要。
・惨劇の場所は彼の生家。
・最初に殺されるのは"いたしている"二人。
・車はちゃんとエンジンがかからないようにしておく。
・処女が隠れるクローゼットは子宮を象徴。生まれ変わって殺人鬼に反撃させる。
・納屋には反撃用の斧など用意しておく。が手を加えて使えなくしておく。
・殺人鬼は走らない。実際はそれでは追いつかないので体を極限まで鍛えて歩きながら走るw
 …… etc.

などなど、かの殺人鬼たちへのオマージュとなっている。
このベットでアイツ、次は地下室であの子、彼らはこちらに逃げて…と手順も完璧。これを何年もかけて準備してきたというのだ。

数日の密着取材でクルー達ともヘンな連帯感で結ばれて、さてついに惨劇開始。計画通りに殺戮を繰り返すレスリーに対し、「おぃおぃ本当に殺しちゃったよ!」とTVクルー達は大パニック。この状況を放ってはおけないと、計画を止めに入ると…。なるほどそう展開していくか、だからあの子は…、うーんちょっとうなった。彼にはもっと大きな計画があったのだ。

ホラーというよかサスペンススリラーといった感じ。ゴアシーンもなく血の演出もほとんどない。さらに殺人のネタは先バレしているため冒頭に書いたように全く怖くない、というワケ。全編スラッシャー映画への愛に溢れており、なかなかほほえましい。映像はレスリーを取材しているという設定からカメラ映像のP.O.V.(主観映像)中心。ただし実際に殺戮が行われるシーンに至っては、いわゆるスラッシャー映画の手法を取り入れた通常の客観映像に変わる。なるほどこんなP.O.V.の使い方もあったのだなと感心。

2006年米作品で当時結構話題になったのだが、日本では劇場完スルー。今年になってやっとDVDになったという残念な経歴。いわゆるホラー愛のある人向け。とはいえ13日の金曜日とエルム街の悪夢をカジッた程度でも十分。が、ストーリーには抑揚が少なく言うほど面白くはないかも(^_^;。アイデアとホラー愛を買いたい。


ちなみにロバート・イングランドは重要だけどちょい役で残念。
ラストの殺し方は彼の『2001人の狂宴』からですね。この映画は18禁でもんのすごいです(^_^;;;。スプラッタ好きはこちらも合わせてどうぞw


評価:★★★☆☆ 

リンゴのシーンはもっとガッツリやって欲しかったですな。



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【ターミネーター4】 おのれ自身をターミネート

2009年11月08日 | 映画


こんなニュースが流れていた。

eiga.com:「ターミネーター」製作会社破産で、シリーズの権利を55億円で売却へ

おお、なんということだ(;屮´Д`)屮...

ボクってば『ターミネーター・サラ・コナー・クロニクルズ』も観て、さらに1~3も観て今度の新三部作に挑んだというのに。。。とりあえず、いつ製作されるとも知れない『ターミネーター5、6』を待ちながら、夏に観たままになっていた『ターミネーター4』について思うところをまとめておこうと思う。


世界観といい舞台設定といいかなり練った脚本であることは確か。相当時間かけて選んでたみたいだからね。過去作へのオマージュを十分に感じさせる場面を多数盛り込みながら、カイルとジョンの時空を越えた邂逅を十分に描ききったと思われ。ちょっとT1、T2との理屈付けに冗長性を感じる部分もあったが、それも新シリーズとしての説明責任と思えば納得できる。

さらにヴィジュアル的には期待を上回る出来。T-800のプロトタイプのT-600、巨大ターミネーター・ハーベスターの迫力から、荒野を疾走するバイク型モト・ターミネーターの斬新さまで、ロボット好きなアラフォー少年の心をくすぐりまくるギミック満載で大サービス。しかもなんと今回はスカイネットの内部を大公開!誰もが妄想したターミネーターの大量生産現場が見られただけで失禁もの。当時キャメロンが描きたくとも描けなかった映像が最新技術でこれでもかと魅せつけられる。


…しかし冒頭のニュースでも分かるように『ターミネーター4』は失敗した、なぜか?ビッグタイトルの続編ということで金をかけすぎてしまったからか?シュワちゃんが出ないから?監督がジョンGだから?(それはあるかも^^;) …違います。それは製作者達が「ターミネーターとは何か」を見失ってしまったから。

実はターミネーターシリーズヒットの秘密は、他でもない 「ターミネーターが主役」 であることだ。全編通してターミネーターがいかに魅力的に描かれているか、これがすべてである。T1、T2双方においてサラもジョンもある意味ターミネーターを引き立てる添え物なのだ。T1ではどこまでもどこまでも、ええっまだ来んの!?ってぐらい執拗に追いかけてくるT-800の執念深い恐ろしさ。T2ではその殺戮マシーンが翻って人間の心に目覚めていく機微、さらにT-1000の驚くべき能力と前作を上回る執拗さと狡猾さ。これがヒット作たる所以なのだ。(ちなみにT3が失敗だったのはT-Xが結局T-1000を越える恐ろしさを演出できなかったことと、ジョンの鼻が上を向いてしまったことだw)
T4を振り返ってみれば容易にそれができていないことがわかる。主役はクリスチャンベール演じるジョン・コナーつまり人間になってしまっている。さらに今回は物語のカギを握るマーカス・ライトという役にスポットを当てすぎて、主役が誰なのかボヤッとしてしまった。その上さらに新登場のロボたちはあくまでもロボにしか見えない。サイボーグとしての人物像も殺戮マシーンとしての魅力も全くない。誰があんなに弱っちく大量にやられていくターミネーターが見たいのか。一歩譲って人物像的魅力はマーカス・ライトに担わせたかったのであろうが、それを演じるサム・ワーシントンがあまりにも魅力がない。なんだかものすごくTVドラマ向けな人だ。マーカスをクリスチャンベールがやってみた方がよかったのでは。つまり魅力のある俳優がターミネーターをやるべきなのだ。絶対にターミネーターは主役でないとダメなのだ。

さらにストーリーについてはT1以後雨後の筍のように似たようなタイムパラドックスものが量産されてしまった今、いかに時間トリックを美しくまとめあげようとそれはもう既視感アリアリなハナシにしかならない。求めるべきはそこではなく、それは必要最低条件でしかないのだ。


確かにこれ、ターミネーターシリーズだと思わなければ相当楽しめた作品だったと思う。質も(お金かけた)量も十分に楽しめる作品だ。しかし残念ながらこれは『ターミネーター』だった。そこを関係者達は見失ってしまっていた。

さてキャメロンの1,2以外は認めないという人も多いがボクはこのシリーズが大好きだ。どんなにスットコ作品になってもついていきたいと思っている。T5、T6でターミネーターが主役に返り咲く日を首を長~くして待っているよ。せめてアラフォーのうちにお願いしまふm(_ _)m



星3つというところですが、モト・ターミネーターの造形が最高なのでもう一つ!

評価:★★★★☆


実はマイケル・アイアンサイド様の登場に大興奮だったのは秘密です。(^_^;;


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【TO(トゥー) -楕円軌道- -共生惑星-】 トゥーッス (`・ロ・)d

2009年11月05日 | 映画
 


「トゥー(ッス) (`・ロ・)d」 と言ってもオードリー春日ではない。『アップルシード』『ベクシル-2077日本鎖国-』でおなじみの曽利監督の最新作である。しかもSF漫画の金字塔とも言える、星野之宣「2001夜物語」の映像化だということで目当てのホラーを横目に2作とも借りてしまった。"3Dライブアニメ"のさらなる進化を魅せてもらえるのか!? 一抹の不安も抱えながらも期待して観賞。


原作全20編の中の2編をほぼ原作ままに映像化、脚色がうまく効いており原作より分かり易くなっている。2作とも40分程度の短編のため、ヘンなサブストーリーの足し込みもなく冗長性のない良い出来。映像はもちろん曽利節炸裂で、パワードスーツやスペーススーツを描かせて右に出る人はいない。

で、この"3Dライブアニメ"への取り組み、個人的には応援させていただいているのですが、本作については失礼ながら2点ほど思うところあり。


まずひとつめ。
「2001夜物語」からなぜこの2編を選定したのか。
3D映像の特徴を生かすためにミッドナイトバズーカを選んだのかな?白い胞子を選んだのかな?であれば本末転倒。原作の中では個人的にはあまり面白くない部類の2編である。この2本ならわざわざ2001夜物語である必要もなく、原作を生かすなら魔王星周辺の話が適当、もしくはロビンソン一族の話を描くべきかと。むしろ2001夜物語を描くならばやぱり第一話から順番に描いてほしい。それぞれ独立した短編としても楽しめるが、あの順番で20編揃ってこそ真価ありというもの。これから続編を続けて映像化していく予定はあるのだろうか。


ふたつめ。
3Dライブアニメ進化したかなぁ?
宇宙の描写やらメカのスケール感、特にミッドナイトバズーカの造形とか目を見張るものがあった。しかしそれは3Dライブアニメじゃなくともよいだろう。まあ問題はやはり人物造形の部分である。たぶん『ベクシル』よりトゥーンシェーディングも進化してるんだろうと思う。表情も細かくシワなども良く出ていた。しかし『アップルシード』からここまで見てきてこの方式そろそろ限界なのかな...とも思う。
アニメは2次元表現であるからこそあの極端な直線的シェーディングという表現方式を生み出し成功を収めた。それを3Dに持ち込んでという取り組みに当初は喝采を送ったものだが、ここまで見てもまだ違和感が取れない。つまりこのシェーディングは結局2次元向けのものなのではないだろうか。少なくともリアルやシリアスを追求していく作風のものには向かない。もっとスムースシェーディングにするとか、ファイナルファンタジーみたいなCGだと本作も気持ちよく観られるのにとも思う。あーもう、それではこれまでの曽利監督の取り組みが無駄になってしまう。。。表情が少なすぎるのが原因なのか? 顔はモーションキャプチャしてなさそうだし。ちなみに将来この手の3Dアニメが量産されるようになれば、その違和感もなくなるのかも、とも思う。まだまだ未完成なのだろう。がむばれ曽利監督!


ところで『EX-MACHINA』はもうちょっと不自然さがなかった気がする。なぜか?純粋には同システムを使っているのではないのか?ジョン・ウーの魔術か?



初めて観る人には驚愕の映像。あの人物造形に違和感を感じなければ話もよくできているし非常に良質のアニメに感じられると思う。しかし個人的には本作を観るよか「2001夜物語」を読んでもらった方がウレシイ。。次は第18篇「緑の星のオデッセイ」の映像化希望。


評価:★★☆☆☆


「共生惑星」の方が平野綾効果であきらかにたくさん借りられてましたw


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【つみきのいえ】 人生は水増しなしで

2009年11月02日 | 映画



おじいさんの家は水の上。どんどん満ちてくる水を避け、どんどんその上に建て増して積み上げていった家。ある日おじいさんは水の中にお気に入りのパイプを落としてしまう。おじいさんはパイプを探しにどんどん潜っていく。


第81回アカデミー賞で『おくりびと』の受賞とともに短編アニメ映画賞を受賞した作品。

水位が上昇していく街に住むおじいさんの話と聞いていたので、てっきり地球温暖化への警鐘映画だとばかり。全然違いました。

積み上げられた家は、おじいさんの人生の積み上げです。もぐってもぐって一つずつ思い出をかみしめます。蘇ってくるあのときの記憶。おばあさんや家族との思い出。たどり着いた水の底、アマノジャクで世間を斜に構えて見るクセのあるボクでさえ不覚にも目頭を熱くしてしまいました。「ああボクにも大事な人たちがいるなぁ」。なんかこの感覚をくれてありがとう、と思いました。

DVDにはナレーションありとナレーションなしが入ってます。ナレーションは長澤まさみさん。彼女の自然なあたたかさのある声はそれはそれはこの作品にぴったりなのですが、ぜひともナレーションなしから見てください。自分とのシンクロ率を高めこの作品をさらに創造性豊かなものにします。残念ながらボクはナレーションありから観てしまいましたが。。。

そしておじいさんはまた新しい家を積み上げます。淡々と、また。
生きていくってこういうことだな、と単純に共感しました。


12分の短編です。余分なものは入ってません。携帯に動画入れて持ち運びたい。

今回は評価はなしです。

ところでこれってROBOT作品じゃないの。最後の最後に気がついた。さすがってとこでしょうか。


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