明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
それと苦手な文章の練習用。

【ヒルズ・ハブ・アイズ】 ジョギリショック!

2009年04月30日 | 映画



***
トレーラーで家族旅行の途中、人里離れた砂漠で車が故障。一家は荒野の只中で立ち往生してしまう。父親、娘婿は徒歩で助けを呼びに行くが、やがて一家はその場所が核実験で変異した食人一家の住む場所であることを知る…。
***


ウェス・クレイブン御大の『サランドラ(1977)』のリメイクです。
『サランドラ』は東宝東和の誇大広告"ジョギリ・ショック"で有名。
http://www9.plala.or.jp/fliers-sapporo/keywords/keyword/jogiri.htm
http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/worst/mondo/hills.html

その筋のスキモノの方々には大絶賛の本作。
TSUTAYAは取り扱いを拒否っているらしく、別のビデオ屋でやっと発見。

この映画「ウルトラセブン第12話」系の自粛モノ。
「政府の原爆実験により被爆した一家が食人フリークスとなって大暴れ」という不謹慎極まりない内容。映画秘宝などで絶賛されながらもいつまでたっても日本に入ってこないため、首がずいぶんと伸びてしまっていた。実は20世紀フォックス日本支社が"唯一の被爆国"として配給を見合わせていたらしい。その後すったもんだあり独立系配給会社プレシディオによって日本公開が決定。ただし結局R-18指定。


さて、それらの問題点については専門家にお任せして(-_-;/オイ、単なる怪物ホラーとして観るととてもとても楽しい。

前作『サランドラ』同様、見世物小屋のような気味の悪さから始まり、無意味に壮絶な暴力描写、いやな汗をかかせる緊張感などスプラッターものとして必要十分以上の要素を携えていながら、前作にはない明瞭な映像とスピーディーな展開など近年の映画への十分な脱皮がみられる。

微妙に感情移入しかねるアメリカンステレオタイプな一家と、政府の被害者であることを強調しながらもその傍若無人ぶりにこちらも全く感情移入しかねるフリークス一家の戦いという「さあどちらも好きにやっちゃって下さい!」と、見る側に罪悪感をもたらさない絶妙な構図がステキ。

またダメダメ娘婿が恐怖と怒りにより"キレる"ことで俄然強くなり、次々とフリークスを餌食にしていく様は、まるでダークヒーローもののよう。最後に荒野たたずむ姿には超シビレタ。


さあ、本作には"ジョギリ"は登場するのか!?

ストーリー展開は破綻してないし、 B級の安い感じもしない。
あの「サランドラ」のリメイクなのに面白いってのはスゴイと思うぞ。



評価:★★★★☆


ゲテモノ好きに。
さて「ヒルズハブアイズ2」も観ねば。

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【ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ】 ひきこもらず

2009年04月22日 | 映画
【ネタバレ注意】

ひきこもり系作家として有名な滝本竜彦氏のベストセラー小説の映画化。
『悪魔のいけにえ』崇拝者のボク的には、題名に"チェーンソー"と入っているだけで"観賞すべきリスト"に入ってしまったりする(^_^;

平凡な高校生陽介の前に現れたセーラー服の美少女 雪崎絵理。彼女は夜な夜なチェーンソーを振り回す不死身の怪物と戦っていた。人生の目標もなくなんとなく生きてきた陽介。なぜだか彼もその闘いに巻き込まれていく。二人は何のために戦っているのか。とにかく奴を倒すことが僕らの生きる意味。。。

プロットだけ聞くとオタク系映画?という感じがあり、それだけで一般の映画客には避けられてしまいそうなところではあるが、アニメでなく実写で映像化したところが万人向けになっていてよかったと思う。

エンジン音をうならせるチェーンソー男。「私が悲しくなればなるほど、アイツは強くなるんだよ。」 絵理は突然の交通事故で家族を失った。チェーンソー男と彼女の闘いは、彼女の「死にたい」という想いと「生きたい」という想いへの隠喩(メタファー)となっている。彼女の心の悲しみが大きくなればなるほど、死への願望が強くなる。

陽介は無駄に学生生活を送っている高校生。多勢に同じく生きている意味、人生の目的が見出せない。そんな中、親友の能登がバイクで事故死する。陽介にはそんな死がやるせないのと裏腹に彼が何かスゴイコトを成し遂げたように感じていた。アイツには追いつけない。そんな中、命をかけて闘う絵理に出会う。彼はセーラー服の美少女を守ってカッコよく死ぬことに憧れを感じる。「俺は、最高のエンディングを求めていた」


チェーンソーのエッジのようなギリギリの場所(心理)で必死に生きる絵理と、ダラダラとなんとなく幸せでいいのかな?というネガティブパッピーに生きる陽介。正反対の方向に生きる意味を見失っていた二人の心が呼応し、共に心を通わせ闘うことによって本当の「生」とは何かを感じていく。


脚本はまだ相当練り直しが必要ではないかと思わせる荒削りぶりで、もうちょっとがんばってほしかった感あり。たぶん大半の方は観終わったあとモヤモヤ感ありで、伊藤四郎さんにスッキリさせて欲しかったのではないだろうか。ボクもだいぶ脳内補完して、こんなこと言いたかったのだろうと納得させている感じ。編集もあのレベルなので人によっては愚作扱いにもなろう。しかしひとつ間違うと重たくなりがちな主題をこれでもかというすっとんきょうな設定の上で軽々と描ききっており、目新しいチャレンジ作品として非常に興味深かった。

これまで滝本竜彦氏の作品は「NHKへようこそ」だけ読んでいた。ひきこもりの大学中退の主人公が自分の不遇をNHK(日本ひきこもり協会)という組織のせいであるという妄想にとりつかれていくという、こちらはかなりオタクっぽい話。面白くはあるがネガティブ思考に嫌悪感を抱くかもしれない。 今回の「ネガチェン」は題名こそ「ネガティブ」が入っているが、かなりポジティブな映画。原作を読んでみたが、心理描写など映画以上に深く書き込まれており満足はしたのであるが、残念ながらこっちはネガティブ作品だった(^_^;。 滝本氏は心底ネガティブな人なのだろうか。

これまであまり好みではなかった関めぐみ。体を張ったアクションがとてもカッコ良し。そして主人公の親友役である浅利陽介の飛びぬけた個性がすごくいい。これから注目株。 彼の顔がジョン・キューザックに似ていると思っているのはボクだけだろうか。


評価:★★★☆☆

期待してなかっただけに拾い物。


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スーザンおばさん

2009年04月20日 | その他
『世界を驚かせた奇跡の歌姫 スーザンおばさん』Youtube上で流行ってますね。
ボクもそこに一つのってみます。(gooブログではYoutubeに制限があるのでニコ動から)





イギリスのタレント発掘番組「BRITAIN'S GOT TALENT」。スター誕生みたいなもん。

彼女はスーザン・ボイル。スコットランド生まれの47歳。
歌手になりたいとステージに立った彼女。パッとしない見た目に、田舎クサイ受け答え。
審査員と観客達の冷めた反応。しかしひとたび彼女が歌い始めると。。。

映像を観るまでは、なんだかちょっと嫌な感情を刺激されるのではと心配だったのですが
観終わったあとの爽快感。なんだか一本のステキな映画を観たようです。
みなさんも是非!


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【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序】 かの難解ななんだかすごいアニメ

2009年04月16日 | 映画


私は決して熱心なエヴァ信者ではない。DVDも原作マンガ持っていないければ、職場でよく見る机上の食玩エヴァフィギュアな類の人間でもない。ただ10年以上前、偶然日曜朝に見たアニメが怒涛のディティールへのこだわりとクオリティーの高さを持つことに衝撃を受けた者の一人であることは確かである。

劇場版第2段【破】の上映日が2009/6/27に決まったらしい。
http://www.evangelion.co.jp/

そのため【序】を観てみた。先日『蒼穹のファフナー』も観たことだしなw

さて観終わった感想は「TVと一緒じゃん。でもすげえ」。


「REBUILD」という手法で再構築されたエヴァ。ストーリーなどの基本はほぼ継承し、現代のCG技術やらを最大限駆使して、シネマスコープサイズに収めなおした感じ。ま、スターウォーズのデジタルリマスタみたいなもんかな。

とにかくヤシマ作戦には息を飲んだ。使徒の悲鳴に似た泣き声、爆風に吹き飛ぶ山々、空気の張り詰めるほどの緊迫感まで10年前に感じたあの興奮。これぞエヴァであると思う。

【序】観賞後に youtube などで当時TVで上映された時点での映像を見てみると、相当な映像修正が行われていると感じる。っていうか全部書き直し?キレイすぎる。

ストーリーも細かい点で違いは多数あるのだと思うが、熱心なふぁんではないボクにはよく分からない。しかし「かの難解ななんだかよくわからないすごいアニメ」があの時の興奮を携えて再度ボクの目の前に現われたことだけは確かだ。

残念なのはTV版で丁寧に描写されていた主人公シンジの心情があまり感じられなくなっていたこと。平和な町並みのの長写しや、暗闇にポツンとシンジだけがいるカットにより“間”とか“空気”とか“引き”を表現し、巧みにシンジの心の動きとシンクロしていたTV版。映画ではこのへん大きく端折られているため深みが感じられない。 時間的制約上仕方のないのだろうが、このまま後の3作も同様であれば「難解ななんだかすごいアニメダイジェスト版」になってしまうのではと心配ではある。


四部作の第一部ということで、まずは世界観の再確認といったところか。これからオリジナルな部分も大きく足されていく様子。楽しみ。次回も「サービスサービス」でよろしく。

【追伸】
エヴァ初心者のヨメに無理やり同席させるが「さっぱりわからん」と言われる。「エヴァとはこういうものなのじゃ」「わからないところも含めて面白いのじゃ」と大人気なくひとしきり説明してみるも、無残に「もう続編観にいかないからね」と言われ惨敗(苦笑)


評価:★★★★☆

エヴァのハリウッド実写版の進み具合はどうかしら。

ちなみに 4/1 に公開された『エヴァ実写ドラマ化計画 よしもと版OP映像』
綾波が大変なことになっています…。

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レッドクリフのリン・チーリン

2009年04月08日 | 映画
台湾のモデルさんやアイドルってこっそり好きなんです(*^_^*)
こっそりっていうのは別に隠しているわけでなくあまり日本ではメジャーにはならないので、単に誰とも話す機会がないということ(T_T)。彼女達のこと最近は華流アイドルっていうのかな?

例えば、結構バラバラだけど…

楊丞琳(レイニー・ヤン)、王心凌(シンディー・ワン)、何以奇(エンジェル・ホー)、あとはもとS.O.S.の徐熙媛(バービィー・スー)とかいいよね~。

それと皆もご存知の徐若瑄(ビビアン・スー)とかね。
ビビアンはまた日本復帰するとか。うれしい限り。



そんなボクが先日なにげに「王様のブランチ」を観ていたところ、とある女性に目が釘付けに!!



こちらのサイトからリンクさせていただいてまっす。


うぉう ≡゜Д゜)、この美しきご婦人はドナタデスカ!?!

いやー、しばらくTVに目が釘付けになっちまったい。

嫁にも「ちょっと、目がハートになってるわよっ」って言われる始末。
"。゜.*。ヽ(w´∀`w)ノ。*.゜。ホワーン


彼女、林志玲(リン・チーリン)と言うらしい。『レッドクリフ』の小喬役だそうだ。

思えば20年前、ゲーム/パソコン黎明期世代真っ只中でPC88FHで日本ファルコムを崇拝する少年ではあったが、光栄のゲームは嫌~いというめずらしい人種であったため、今回『レッドクリフ』にも食指が動かず観に行っていない  ('A`)ぁぅ゛ぅぅ…

結構なアイドルウォッチゃーを自認するボクが、こんなステキなご婦人を見逃していたとは。。。

実は正統派美人はあまり好みではないのだけど、彼女はなんだかめちゃOK。そして歳は33歳!結構なお年ですけど、私的にそのへん大ストライク!超ど真ん中!そんなとこまでボクの好みにせんでもええのにのぉ。

しかもちょっとカタコトだけど日本語しゃべれるし。日本進出準備ばっちりやんか。いやいやこれからブレイク間違いなし。逆にブレイクせずにこっそりボクが追いかけるのもありw

ジョン・ウー先生すいません。白いハトとともに『レッドクリフI~Ⅲ』拝見させていただきます!


好み度:★★★★★


ちなみに、ボクが一時期大好きだった袁詠儀(アニタ・ユン)(注)
今何してるのだろうか。。復帰希望。

(注) 彼女は台湾ではなく香港。

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