明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
それと苦手な文章の練習用。

【フォース・カインド】 for the fans...

2010年01月27日 | 映画
アラスカ州ノーム地方での起こった多数の行方不明/不眠症患者排出事件を追ったドキュメンタリー(風)作品。ミラ姐が出てきて「信じるか信じないかはあなた次第」なんてハローバイバイ並なコピーを言わせられているCMにまずひと笑い。海外ではネタバレ前提でプロモーションしてますが、日本ではなぜか隠して上映。まあオチ一発映画なので言っちゃあオシマイなところはあるのだが、これは観に行く前の人たちには敢えてオチを伝えておいた方がいいとボクは思っている。


【ということで以下からネタバレ。どうしても知りたくない人以外はどうぞ】


...とりあえず行間空けのため予告編でもつけとく

The Fourth Kind Trailer







この事件、実は「宇宙人(らしきもの)によるアブダクション(拉致・誘拐)」の映画。ええっ!!今さらそんなネタ?もうX-FILEとかで見飽きたってばさ。。。少なくとも心霊モノや不条理モノの話ならまだしも、宇宙人って。。。ってのがっ普通の観客の反応だろう。不条理でさえもなく実際にちゃんとした犯人のいる犯罪モノかも、なんて期待していた人には宇宙人が出てくる=「夢オチ」に匹敵するレベルで怒りさえ覚える場合もありうるだろう。実際ボクが劇場を出るときには「なんじゃぁこりゃあ!」とジーパン刑事並みに怒りをぶつける観客の姿も見られた。

ということで本作は

(1)(ボクのような)宇宙人とかのオカルト系大好きっ子が、
(2) それ系作品だということを前提に
(3) こんなショボオチをどうやって面白作品としてランディングさせるのかを観て
(4) 積極的にアイデアに乗っかって気持ちよく騙される

というのが正しい見方だと思われる。つまり「for the fans...」な映画ということだ。逆を言えば、こういうののfanでないと鑑賞には堪えられない。そしてボクはこのようなヘモ映画養護派。本作を観て怒るのは無粋というもの。そのためにも敢えてネタバレしておきたかった。

では面白くないかと言えばそんなことはない。本物の記録映像を使っているということがウリなのだが「映像の一部はかなり衝撃的です」と最初にうたっているだけあって、劇場の座席からケツ浮かせてしまうほどの衝撃度がある。まあ言ってみればビビらせ系なのだが、心理学者が撮影したという催眠療法中の患者映像と、役者によるその再現フィルムとを上下左右に並べて見せたりと、映像手法が工夫されており真実味を演出している。モキュメンタリーは多数観てきたがこれはこれで斬新で味わい深い。また何者かに拉致される時の恐ろしい演出には人によっては不安で夜眠れなくなるかもしれない。正直ボクも「これはマジ話では!?」と信じそう(というか敢えて信じたい性質^^;)になったが、古代の某研究と繫げて来た時点でかなりのクスクス感に変わった。これ系にはよくあるオチだけど、いやぁこれ好みだわ。


すでにこんな悲しいニュースも流れてしまっているが、この際、本当かどうかなんて関係ない。信じたいものを信じるのが楽しいのだ。

ちなみに " (Close encounters of)The 4th Kind " というのは、UFO好きには有名な言葉で、異星人とのコンタクトレベルを示す。つまり「第4種接近遭遇=宇宙人による拉致・誘拐」のこと。また超有名作品『未知との遭遇』の原題は『Close Encounters of the Third Kind(第三種接近遭遇=宇宙人との接触)』なんです。それだけでも一部の人にはバレてんすけどね。


"地球外知的生命体"という言葉に未だに胸おどる人には必見。一見の価値はあると思うぞ。

評価:★★★★☆


ちなみに10年以上前に新宿にて矢追純一氏を目撃したが、若い女の子を両手にハベらして鼻の下を伸ばしていたのを見てショックだったのを思い出したw



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【アバター】 いろんな意味で革命的

2010年01月15日 | 映画
【ネタバレあり】


話題の『アバター』を観てきた。
アバターって言っても富士通のハビタットじゃないよ。キャメロン御大の新作だよ。
#知ってますかね。。。


で、まず一言。やっとこういう「懐の深い"娯楽" 映画」が出てきたなというのが正直な感想。

これまでも「自然 vs 愚かな人間」的な作品は多数作られてきた。『アバター』もその類の映画であり、傲慢で欲深い人間を自然とそれとともに生きるモノたちの力が諭すお話である。身近なところでは宮崎ジブリの『ナウシカ』『もののけ姫』といったところが馴染み深い。さらに全体的なプロットは『ダンス・ウィズ・ウルブス』ままで、征服者側の人間が先住民達の思想文化に魅せられて反旗を翻すという内容。欧米的な視点で言えば、宗教・利益のためにアボリジニやインディアンを蹂躙し自然を破壊してきた自らの過去を戒め、高い精神性への目覚めを促す映画だ。

さてこれらの映画に共通して言えることは、「そのメッセージ性ゆえ暗い話になりがち」「感動作にはなってもハデな娯楽性を伴いにくい」というところ。そこで今回の『アバター』がスゴイと思うのは、その前提を吹っ飛ばし全くのハリウッド娯楽作に仕立て上げているところ。深い自戒の念を込めながらも、ハデで興味をソソるSFアクションが共存しているところにアッパレだ。

まず「アバターシステム」のアイデアが秀逸。
ナヴィと人間のDNAの混合体を思念で操るっていうだけで、エセ科学ふぁんな我々wには痺れるほどストライクだ。最初は借り物に感じるアバターの体もパンドラを駆けまわるほどに自らのものと感じ、ジェイクの車椅子同様、狭い客席に閉じ込められた我々観客もスクリーンの中で自由に飛び回っているかのようにシンクロする。当初軽い拒絶感を感じたナビィの風貌さえ勇壮に可憐に見えてくるから不思議だ。

惑星パンドラとナヴィ達に流れる思想は、いわゆるブッダの教え(諸行無常)や『ミュータント・メッセージ』などに見られるシャーマニックでワンネスな思想(自然も人間も皆ひとつのものである)がベースと思われるが、それをあの神経ネットワーク(?)というものに置き換え、非常に視覚的にも分かりやすく表現したアイデアに感嘆。植物、動物、そしてナビィ達が相互に接続され惑星までもがひとつのものとして繋がっているというバックボーンの壮大さに圧倒された。しかし「エイワは自然の調和を守るだけ」と言っておきながら、最後はがっつりナビィに加担してしまうなど、あきらかにそんな思想よりも娯楽作としての勧善懲悪さを選んだキャメロンの確信犯的行動に喝采を贈りたいw。まあちょっと俗物的すぎるのでできればもうちょっと神経ネットを生かした平和的な解決としてともよかろうもんと思ったりもするがw。まあわざとでしょうからw

そして何といってもマイルズ大佐が熱いでしょう!あのカッコ良さに男は誰もがシビレるにちまいない。さあ息を止めろ、パワーローダーで闘え!ボクのようにナビィよりも彼の熱い軍人魂の方にカタルシスを感じた人は多いだろう。個人的には主人公は彼といっても過言ではないw。このような魅力的な敵役を配したところも本作が娯楽作として成功した要因と思う。ままこちらもできればリプリーがローダーに載ってもらえるとセルフパロディとして完璧だったのだけれどもw

そしてなにより本作は "映像革命" と言っておく。それぐらい本作の映像はスゴイ。『2001年宇宙の旅』や『ジュラシック・パーク』というような歴史的映像革命を起こした作品に匹敵する衝撃度だ。いやそれ以上かもしれない。ついにCGと実写の境目がない世界が来たという感じ。単に実写の人物をCG背景にマット合成するとかそういったレベルではない。もうどこまでがCGなのかどこからが実写なのか分からない。学生時代ちょこっとCGをカジっていた身としては、デジタル合成もついにここまで来たかと全編舐め回すように観てしまったw。映像だけでも本作は観る価値あり。


深いメッセージを込めながらも結局勧善懲悪にしちゃう分かり易い安っぽさとの絶妙なコラボ。シャーマンにエセ科学にメカにと闇鍋の様相を呈しながらも完全に調和のとれた素晴らしき脚本。そしてそれをまとめ上げ興行収入トップを軽々と奪取するキャメロンの手腕。そうそう観られないハリウッド大作。いろんな意味で革命的。必ず劇場でどうぞ。




評価:★★★★★



さて3Dメガネについてはまだまだ苦痛と効果のトレードオフには至らないというのがボクの結論。正直相当目が痛かった。メガネなし3D技術を期待しまふ。

またサム・ワーシントンがターミネーター4とは比べ物にならないほど良いです。

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【THIS IS IT】 for the fans...

2010年01月08日 | 映画
友人の勧めで本年の劇場鑑賞一本目は『THIS IS IT』とした。
もうすぐDVDも発売されるようで劇場で見られるのもそろそろ最後になるだろうという想いもあり再上映のレイトショーへ足を運んだ。

ボクは特に洋楽に傾倒していたという時期はない。年代的には「MTV」や、小林克也「ベストヒットUSA」が全盛期であったため、確かに今の若者よりかは多少たしなんではいるかとは思う。街にはワムが流れ、TVではカルチャー・クラブが歌いマドンナが踊る。ラジオからはリック・アストリーが聴こえてくるといった時代に青春を送っていた。ただやはり「この洋モノ歌手には絶対的思い入れがある」と言った人はいない。

そんな中、MJにだけはちょっと違う想いがある。それが何故かはわからないのであるが、彼だけは少し特別な感じがする。「Bad」を聴けば歌い上げたくなり、「Beat It」では踊りたくなり、「Black or White」では風を感じる。なぜかムーンウォークだって踊れるし、メガドライブのゲームも持っていたw。例えばこれは「F1はほとんど観ないけどアイルトン・セナは好きだ」みたいなものか?(違うか^^;?)35歳以上の日本人であればそんな特別感がMJにはあるのではないだろうか。

この『THIS IT IT』はマイケルが死の直前のロンドン講演におけるリハーサル風景をまとめたものだ。映画というかはドキュメンタリーであり、多数撮りためた映像を編集し実際にコンサートが行われた場合を想定した講演映像のように仕立て上げている。

観終わっての第一声は「MJってスゴイ人だったのだな」。改めてこんなストレートな感想を持った。

近年はスキャンダルと奇行ばかりが目立ち、ボクも大衆の好奇心の一端を担ってしまっていた。「薬やりすぎで心が壊れちゃったんじゃね?」みたいな事をほざいていた時期もあった。しかしあのリハーサルで見せる彼の真摯な態度を観てそんな自分を恥じた。厳しく完璧を追い求めながらも、謙虚で優しい人柄。50歳にしてあのパワフルな歌とダンス。そして彼が本気で音楽によって世界を愛で包み込みひとつにしようとしていたのだということを肌で感じることができた。神々しいぐらいのオーラを感じて彼の人としての器の大きさを感じずにはいられなかった。"マイケル・ジャクソン" とは "大天使ミカエル+釈尊(シャクソン)" という意味ではないのかとくだらないことまで考えたぐらいだw 作品冒頭に世界中から集まったダンサー達が彼を神のように崇め奉り自分の人生の意味は「This is it」だと言ってしまう気持ちもわかる気がした。

今のボクはほとんど音楽は聞かない。せいぜいTSUTAYAでなんとなく気に入ったアーティストのCDを借りて、車のiPodに入れて流し聞く程度だ。ここしばらくは嵐とPerfumeぐらいしか聴いてないw。今のボクにとって歌はただのBGMでしかなく音楽で心揺さぶられるなんて感覚もとんと忘れてしまっていた。しかし劇中でボクが一番MJを感じる曲「Smooth criminal」が流れた時には涙が出そうになった。しばし忘れていたこの感覚。まさにMJはボクの中での「King of POP」でもあったのだ。

MJ世代でボクのようなエセファンにはぜひ観て欲しい。
もう彼は帰ってこない。しかし彼の残した偉大な遺産に触れ、自分の中の何かを思い出すことができるだろう。ありがとうマイケル。



。。。さて、観終わって余韻に浸りながら「なんでボクにとってマイケルは特別な感じがするんだろうね」とヨメに聞いてみると、意外な答えが帰ってきた。

「とんねるず好きだからじゃない?」

!(@o@)!オオッ 目からウロコ。全くそのとおり。さすが我がヨメ。

↓つまりノリさんのこれだ!!


Michael Jackson - Bad


とんねるずにもありがとうw
ライオネル・リチ男もありがとうw


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【District 9】 超期待!

2010年01月06日 | 映画
『パラノーマル・アクティビティ』とともに、すげぇ観たいと思っている映画がいつのまにやら日本公開が決定していたようだ。

eiga.com: 米話題作「第9地区」10年4月の日本公開が決定!


結局こういうのが好きな自分がいるw

超たのしみ!(^o^)!


『District 9』 Trailer



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【2009年劇場映画観賞総括】 

2010年01月03日 | 映画
みなさま明けましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりましてありがとうございました。
このブログも私自身が文章書けるようになりたいなぁという思いから、その練習として書き始めたものだったのですが、まあ当初の目的が果たせたかどうかは別として途中軽く挫折しながらもあっちゅうまに満1年を迎えることができました。これも一重に皆様がお立ち寄り下さるおかげでございます。m(_ _)m どうぞ見捨てずに、今後ともよろしく・・・(ケルベロス風 マタ?)


で、劇場鑑賞映画ですが昨年に引き続き今年も相当少ない鑑賞本数となってしまい、なんと17本 (-_-#ハァ
諸般の事情によりたくさんは観られないことが分かっていたため、質より量を重視ということで始めた一年でした。しかし『REC2』や『空気人形』など相当期待したものも観逃す結果となり、質にも量にも満足できない思った以上にキビシイ一年でした。

今年もまだ周辺状況は変わりませんので多数観賞は不可と予想されますが、やはり目標は年間50本で行きますよ~。ガンバレオレ



さて、今年もベスト作品を選びたいとことですが、圧倒的に母数が少なく比較検討できるほどバラエティにも富んでませんし、ハリウッド娯楽作ばかりでまともな映画はあまり観てません。(その割には仮面ライダーはちゃんと観てる(^_^;)。ま一応 BEST2, WORST1, ラジー賞, 特別賞と選んでみました。ボクの趣味はよく反映されていると思います。皆様のビデオライフのご参考にはなりそうにないですが(^_^;、まあご覧あれ。ちなみにDVD観賞モノは入ってません。



====ベスト1、2=====
■ベスト1 【アバター
とにかく映像がスゴい!CGと実写が完璧に融合した驚くべき作品。『2001年宇宙の旅』『ジュラシック・パーク』などの歴史的映像革命を起こした作品達に肩を並べてると思う。アセンション時代を反映したシャーマニックで壮大なワンネス思想がベースのくせに、結局勧善懲悪なキャメロンらしい確信犯的娯楽作。君もナヴィ達が霞むほどの大佐の熱いハートに萌えろ!3Dメガネで目は疲れたけどな~(=~=)

■ベスト2 【2012
ディザスター映画の最高峰。我々のステレオタイプを遥かに凌駕するド迫力の映像。エメリッヒのおっちゃんが観せたい絵を観せたいだけ魅せる、ただそれだけの映画。弱いアメリカは去れ!これからは中国の時代だ(笑)。美しき人間賛歌などここにはない。生き残るは金持ちとエリート、そして運を持った者たちだ!ウワサの続編TVドラマお待ちしています。


・・・映像モノばっかやん、ってツッコミは無用です(^_^;


====ワースト1=====
■ワースト1 【地球が静止する日
スッポコリメイクのお手本。オジリナルを超えないどころか冒涜しているレベル。あの程度のことでチミ達の信念を曲げんなよ宇宙人。実は根底に流れる思想は『アバター』に通じるものがあるが、こちらは単にヒヨッただけ。そこが雲泥の差。とはいえペプシマンロボはステキだし、キアヌは血の気と感情のない白い顔がぴったりw キアヌよハリウッド版忠臣蔵『47 Ronin』でコケるのを楽しみにしてるぞっ!


====ラジー賞====
■【フォースカインド】
こういうの大好き!(^_^)!。「信じるかどうかはあなた次第」ってハローバイバイ並なコピーが涙を誘う。いわゆるフェイクドキュメントだが、未だにアブダクション扱ってることにまず笑うw。迫真の映像に一瞬マジか?と思わせておいて古代シュメール語ってとこがツボにハマる素敵な展開w。実験的映像表現もなかなか効果的で楽しめる。しかしカラミがあんのにミラ姐の脱ぎっぷりの悪さには納得いかん。プンスヵε-('ヘ´○) フェイク好きには相当オススメ。


====特別賞====
■【仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦2010
今回は大きなお友達も十分楽しめる出来。「世界の破壊者ディケイド」の謎に、想像/創造の余地を残しながら十分すぎる解の提示。フィリップと翔太郎の絆も確認できエピソード0として完璧な展開。スカルの吉川がよい!そしてなにより夏美キバーラの艶やかさよ!ディケイドとWの世界観も巧みに繋がりボクの脳内補完も交えることで、ここに平成ライダー10年が完結した。おめでとう、そしてありがとう10周年。11年目もついていきますっ!



<<2009年劇場観賞作品>>
1. 地球が静止する日
2. ウォーリー/WALL・E
3. 1408
4. ミラーズ
5. ブラックサイト
6. マンマ・ミーア
7. おくりびと
8. ノウイング
9. サブウェイ123 激突
10. ディア・ドクター
11. 劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー
12. ターミネーター4
13. 2012
14. 仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦2010
15. カールじいさんと空飛ぶ家
16. フォースカインド
17. アバター

ガ━(゜Д゜;)━ン コトシハガンバロ...


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