明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
それと苦手な文章の練習用。

【仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ (2010)】

2010年08月20日 | 映画


■『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』予告編 (Youtube)


3D版の時間と合わなかったので2Dで。しょうこりもなくオジサン二人で夏休みの子供たちに混じって観賞。



なんかもう最終回観たような充実した気分。いやぁいい出来。

平成ライダー映画の中では仮面ライダー龍騎が間違いなく一番と思っているのだが、今回は昨年のビギンズナイトと合わせ技でダブルに軍配を上げたいかも。親子の愛情と葛藤、キャラクター達の成長、風都を愛し風都から愛されるヒーロー像と、物語の核がしっかりとしており大人の鑑賞にも耐えうる。もう子供達だけの作品ではないのを改めて実感。

去年の某世界の破壊者とは違い、テレビは連続ドラマとしての楽しみ方、映画は映画でしか見れられない演出が工夫されておりそのメリハリがとても良い。サービス満点のフォームチェンジ祭りやテレビでは観られない大掛かりなワイヤーアクションの多様、ハデなバイクチェイスにフィリップの涙、無駄にカッコ良さ5割増のアクセルの変身や、映画オリジナルキャラクターの豪華さと、あれこれてんこ盛りの全部のせ祭りだ。

仮面ライダーダブルの魅力は「正義の味方であることに迷いがないこと」、これに尽きる。平成ライダーシリーズが始まって11年。大人の観賞にも耐えうるものにしようという制作者達の想いから、そのストーリーは複雑化し単純なヒーロー像からの脱却が図られていく。ライダーが敵同士となり闘いを繰り広げたり、そもそもライダーが正義か悪かわからないといった設定は、物語に深みを出しながらも本来のヒーロー像というものをねじ曲げてきてしまったところもある。そのため昭和ライダーファンからは平成ライダーには否定的な意見も多い。だた今回のダブルはひと味違う。風都という街を愛し、風都に暮らす人々を愛し、迷うことなく悪と闘い続ける。翔太郎とフィリップの友情。よきライバル照井竜と、時にはライダーを食ってしまうほどの活躍を見せる所長亜樹子。それをサポートする風都の人々。そして鳴海壮吉の存在と、正義への確固たる布陣がここにある。


その上で、本作で初めて翔太郎が変身した仮面ライダージョーカー(切り札)は、そんな想いを体現するかのように昭和の1号ライダーをリスペクトしまくる。効果音やポーズに1号ライダーのものが使われ、必殺技は「ライダーパンチ」に「ライダーキック」だ。ああこれがボクらの観たかった平成ライダーなのだと本作を観て改めて思う。

昨今の平成ライダーに嫌気がさしてしまった方々にも改めて観てもらいたい。そう胸を張って言えるライダーに10年の時を経て成長した。それが『仮面ライダーW』なのだ。

そして本作の最後のシーンを観て思ったのが、昨年9月に開始当初あんなにウザかった亜樹子所長がこんなにカワイクいい子に思えている時点で、ダブルはボクにとって大成功な作品だったのだということだw。その想いは1年観てきた人たちは皆同じなのではなかろうか。

TVもあと2回を残すのみ。これからも盛り上げていきまっしょい。



あ、スマセン。ゴセイジャーに触れてませんが、まあそういうことですw


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◆ そして本作への想いを徒然に…

・須藤元気に全部持って行かれ。「イケメンで強いの、嫌いじゃないわ!」w

・ヒートドーパントが片腕マシンガールの八代みなせちゃんぢゃないかっ!
 ああ蹴られたいw

・松岡さん歳いってて大丈夫かなと思ったけど、めちゃカッコエエやん。

・青ナスカ!尻彦希望!

・ウェザーがザコなんて。。。

・「オレに質問するな」がいい感じ。

・「A」と「K」と「B」と「Q」のメモリw

・あのスカルはMOVIE大戦のパラレルワールドから来たスカルかな。

・ロストドライバーほしい。

・切り札はやっぱり翔太郎なのだ!

・そういや地球の本棚は3Dで観たかったかも。

・「おまえの罪を数えろ」「いまさら数えきれねぇ」w

・長澤奈央さまが!
 メレさまも出てるとなおよい。
 (でも45話と46話の間じゃ、まだだっけ)

・照井と所長ってばっ(*^^*)

・タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タトバコンボ!
 来年のオモチャも売れるぞこりゃあw

・あはー、こりゃあディレクターズカット楽しみ~。

・げ、パンフがDVD付きだって!?言ってよ~



評価:★★★★★

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あ、12月もあるんだ。おのれディケイドめw


■2010.8.30追記
こんなステキな記事をみつけました。
コピペはダメよw
http://ameblo.jp/zodiac27/entry-10626388536.html

【インセプション (2010)】 ノーラン節

2010年08月18日 | 映画



■『インセプション』予告編 (Youtube)


♪ ヤ~レン、ノ~ラン、ノ~ラン
  ノ~ラン、ノ~ラン、ノ~ラン、ノ~ラン
  ハイ~ッハイッ


もしかしてこれは。。。
そう、「ノーラン節」です(゜ー゜*)
……のっけからベタですいません。(-公-;)


いやあこの映画ノーラン節炸裂です。相変わらずの彼の思いつき具現化映画。同監督の『メメント』や『プレステージ』に同類で、突拍子も無いコトを思いついちゃって、それを映像化してみたっていう作品。「階層構造を持った潜在意識とそこへの潜入」ってもうこれ思いついただけでほぼ勝ち、絶対面白いです。しかしその着想だけではなく、それを魅力的な映像で表現する能力に長けているところがやっぱりノーラン監督たるゆえんですな。


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とりあえず作品に対しての考察はまだまだスルメのように咀嚼中ですので、また今度書いてみようとおもっていますが、まずはファーストインプレッションを書き留めておきます。


観賞前はマイフェイバリッド映画『マトリックス』っぽいなぁと思っていたので、それに比較してどんなもんだろうという目線でいたのですが、「今、自分の認識しているその世界は本当に現実か?」という基本的な問いかけは共通ながらも全く新しく独創的な世界を作り上げており大変興味深く拝見させていただきました。

難解映画との触れ込みながら一応一通り理解はできたと思ってますが、すべてを納得するためには「虚無」についての考察がまだ相当必要そうだと思ってます。他人の虚無に入り込むにはどうすればよいのか。虚無から戻ってくる方法は。虚無におけるキックとは。虚無内での時間感覚は他の階層と比べてどうなのか。第4階層と虚無の関係は。そもそも虚無の定義は。。。なかなか難しい(楽しい)です。

ただそうは言いながらこの映画、難易度が絶妙だったのではないかと思います。誰でもさらっと眺めて順当に理解し楽しむことができるし、深読みしたければいくらでも深読みできるという奇跡的なバランスで成り立っています。

突飛な設定ながらもストーリー構造は非常にシンプルで、『オーシャンズ12』のような単純明快な窃盗団たちの映画と何ら違いはありません。ただ舞台がラスベガスではなく夢の中というだけです。しかも序盤のジュノへのレクチャー形式による観客へのルール説明から、上層と下層の連鎖構造をものスゴク研究された映像表現とその編集手腕により体感的に理解できるように工夫されています。これだけ凝った複雑なプロットをこんなに明確にまとめ上げているのは驚くべきことだし、脚本も何度も何度も推敲を重ねてここまでたどり着いたことが見て取れます。マニア向けカルト映画には陥らせず、分かりやすさ優先のハリウッド大作でもここまでできるんですよとノーランのドヤ顔が見えるようです。そこは『マトリックス』に優っている点かと思います。逆を言えば世界観が壮大なワリに作りが設計図に忠実すぎて優等生っぽいかとも思いました。

ノーランからのお土産である最後のコマのカットは、鑑賞後に脳内遊戯するのにちょうどよいです。ボクは怪しい点や疑問点は残しながらも最後は現実だということで受け取ったのですが「すべてはコブの夢であった」という前提で再度観直してみると驚くべき発見がありそう。実は虚無から戻ってきて現実にいるのはモルの方で夢の中でコブを救い出そうとしている、もしくは悪夢から開放してあげようとしているという目線で観ると面白いかと思っています。そもそも本作における最大のツッコミどころが「なんで潜在意識に潜り込むなんて大変なことせなあかんねん」ってのがありますから、すべては夢って言う方が納得できるかもしれません。それでも辻褄は合うのではないかな、なんといってもあの『メメント』の複雑なプロットの書けるノーランですから。

いろんな人が自分なりの妄想的楽しみ方ができる絶妙なさじ加減の作品。なんにせよボク自信が虚無に逃げ込んで帰ってきたくなくなるほど魅力的だったと思いますw。この映画を好きになれるかは、彼の創りだしたこの独特の世界観が好きになれるかどうかにかかっていますが、新しいもの観たい方、ちょっと難解なSFが好きな方、ものスゴク魅力的で面白いです。ひっさしぶりに興奮しました。手放しでオススメします。

。。。とまで言っておきながら、今年の暫定一位はこのあと観た『トイ・ストーリー3』(^_^;; アラフォーおっさんの涙腺ダムが決壊しました。


評価:★★★★★+

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ところでこの映画で一番評価を上げたのは無重力で闘ったジョゼフ・ゴードン=レヴィットでしょうなぁ。『(500)日のサマー』と全っ然違うやん。。あいかわらずのなで肩。でも、カッコエエわぁ。

【第9地区 (2010)】

2010年08月15日 | 映画



■『第9地区』予告編(Youtube)


映画館で観賞後、面白すぎて結局何が面白かったのかわからなくなってしまい、ブログに感想書くのを躊躇していた作品。その後、南アのワールドカップに乗じて書くはずが今日まで放置。ついにDVDが出てしまったので考えがまとまってないけど忘れる前にちょっとだけ書いときます(=.=;

何がスゴイかって、誰にも感情移入できないところがスゴイ。まず宇宙難民として可哀想なはずのエビ達はあの見た目にあの行動なので、どんなに良いヤツが出てきたとしてもなかなか思い入れが持てない。その上、人間側は首尾一貫してイヤなやつばかり出てくる。主人公のヴィガスでさえ人のよいキャラ設定でありながら、弱者(エビ)に対しては無意識的に残虐な行為を行うことに躊躇はない。下手に誰かに感情移入して観てしまうと、結局イヤなことばかり起き気分を損ねる。こんな設定の中、観客であるボクはすっかり放り出された気持のまま前半を終了。

後半はヴィガスがアレのため逆に人類から追われる側となり、なぜだかエイリアンとバディ映画よろしく最後まで突っ走ることとなるが、結局巻き込まれてしょうがなくあの行動をとっただけじゃろうと思ってしまい同情するには至らない。そんなこんなで映画は終幕をむかえる。


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では面白くなかったかと言えば、全くもって面白いw。設定にも萌えるし、モキュメンタリー風にリアルさを追求した高度なCG映像にも萌える。しかも最後のパワードスーツの闘いには最高のカタルシスまで感じる始末。なぜこんなイヤな話に萌えるのかサッパリ自分でわからない。それを考えていたらここまで感想書くのを引っ張ってしまった。

腕を隠しながらエイリアンの住む貧民窟をアウトローとしてさまよう様を思い出しながら「おお、もしかしてこれはダークヒーローものだったのではっ!!」と自分を納得させようとしたのだがどうも腑に落ちない。たぶんボクはヴィガスに思い入れが持てなかった時点で置いて行かれたのだ。しかしそれでも面白いと思う感情が理屈と一致しないので気持ちが悪いのだと思う。結局のところ人種差別をヒネリの効いた辛口SFで描いた斬新な手法と次々と魅せられる好みの映像に惚れたのであって、内容は二の次だったのではないかというところに落ち着いたw。どうも人間のエゴをこれでもかと見せられると、反面教師から過剰反応してしまう自分のクセが悪い方に働いた様子。

スイマセン、なぜボクが面白かったのか納得いく理由あれば誰か教えてください m(_ _)m

あと琴線に触れたのは人間の適応能力の凄まじさ。エイリアンの隔離地区がお隣にあるなんていう考えられないような変化も、たぶん人ってのは実際に起きたらこの映画のようにいとも簡単に馴染んでしまうのだろう。数日もすれば淡々と受け入れて生きていく人のタフさや理屈じゃない感がハンパなく笑えた。

ピーター・ジャクソンのスプラッター愛とB級SF魂がメジャー資本と結実した特異な一本。社会派をきどりながら結局SFごった煮かも。『ロード・オブ・ザ・リング』が彼の本当の姿でないことを知っている人達にはこれほどシックリ来る作品もないと思う。ゴアでバイオレンスなシーンもちゃんとサービスされておりOK。このブログでは全然褒めてないように見えますが、絶対的に巧いし面白いです。SF映画史に残る一品。観なきゃソン。



評価:★★★★☆

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2005年に発表された同監督の短編が元になっているそうです。なるほど面白いです。
『alive in joburg』

あと続編の話があるけどできればヤメてください。

【剣岳 点の記 (2008)】

2010年08月08日 | 映画
■『剣岳 点の記』予告編(Youtube)


「これが映画だ!」木村大作が吠える!
もういかにも活動写真屋の映画といった面持ちで、タイトルバックからしてガッツリ昭和に引き戻される。ここんところユルイ最近の邦画ばかり観てたので、背筋を正して観賞せねばととりあえずTVの前で正座w。


CGを一切使わず、過酷な剣岳ロケを敢行したことで話題の本作。よくもまあ撮ったねこの映像。険しく切り立つ雪山に対峙する男たちの映像は本当に圧巻。そして高所恐怖症のボクはかなりムリ。あんな場所で演技したり撮影したりと想像を絶するロケだったことだろう。これはダイナミックな立山連峰を大スクリーンで眺めるための映画。もちろん木村監督もそのつもりで撮ってる。これだとTVで流すのもDVDで発売するのも監督的には本当はNGなのでは!?


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反面、これはボクのせいでもあるのだが、同監督撮影の『八甲田山』のような過酷な雪山登山シーンを呈した映画だと想定してしまっていたため、そこまでのことはなくイマイチ迫力やスケールには欠けたかも。雪崩や滑落でハラハラする場面はあるものの、基本はけっこう雄大でのどかな山のシーンが多い。まああちらは戦争映画だし、逆に危険が少なかったということは案内人である長次郎が山をスバラシク立派に案内したということなのだろう。

長次郎と言えば、相変わらず香川照之の演技が巧い。その逆それに対する浅野忠信(柴崎)が霞んで見えてしまう。終始冷静沈着な柴崎なのだが「芯に何かを秘めている人」というようには見えなかった。本当の柴崎もあのような物静かな男だったのかどうかは別にして、登ることへの情熱がイマイチ感じられない。実際陸軍上層部からゴリ押しで登らされているので、本当は登りたくなかったのかも、と思わせるぐらい静か。それも含んだ演技だと思えばなんだか深い気もしてきたのだけどそこまでは読み取れない。単なるボクの理解不足なのだろうか。分かりやすさを欲しがるハリウッド見過ぎっ子になってしまったのかも。

他の人のブログで、
「木村監督は撮影監督として沢山の巨匠監督の下で長年働いたため、サポート役である長次郎に思い入れが深すぎる。」
と書かれており言い得て妙だと思った。そう思えば主役であるはずの柴崎が軽んじて見えてしまうのもさもありなんと納得。そう思うとなかなかに味わい深い。最後の頂上を譲りあうシーンも意味深で微笑ましく感じてきた。


そしてお話はと言えばかなり平坦。順当に話がすすみ順当に終わる。全体としての盛り上がりやヒネリに欠ける。これも史実に忠実(新田次郎の原作に忠実?)なのかもしれないが、少しぐらいハッタリ入れてみてもいいかもと思う。日本山岳隊との確執や一刻を争う競争感、宮崎あおいとの絆とかもうちょっと深めてくれるとウレシイ。昭和映画ならハッタリも必要要件。


「嫁が妊娠2ヶ月なんです」と松田龍平の死亡フラグが早々に立ったので、ここかここかとハラハラwして観ていたのだが、最後までお亡くなりにならずw。あと私的にモロ師岡、螢雪次朗の二人が出演している時点でもう合格w。あと國村隼の軍服はなぜか毎回萌えるw
木村監督趣味合うなぁw。

まあそんなところで作品としてはちょっと地味。撮影の過酷さの話題性の方が際立ってしまってるかな。ただ歴史に埋もれてしまいがちな偉人たちの話をこのような映画の形で提示してくださったことには大変感謝。こういうガッツリ重厚な活動写真もヤッパリいいもんです。



評価:★★★☆☆


『剣岳』公式サイト ← 剣岳のスバラシイ風景が観られます。ぜひどうぞ。



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陰謀説映画とか

2010年08月05日 | 映画
ボクはオカルト好きの延長で、陰謀説・陰謀論の類が大好物。「911テロ自作自演説」「地球温暖化陰謀説」「新型インフルエンザ、鳥インフルエンザ陰謀説」などなど、昔からネットやら本やらで読みまくったりしてます。

映画にもこの手のモノはたくさんあって、よくある系としては『カプリコン1』はアポロ月面着陸陰謀論、『JFK』『ダラスの熱い日』はケネディ暗殺陰謀論、国家やCIAの陰謀論として『シリアナ』『陰謀のセオリー』『大統領の陰謀』etc. など数えれば切りがありません。いちおドキュメンタリーですがマイケル・ムーアの映画もそうですね。

あと前出の911自作自演説なんて当局の縛りがあるのかハリウッドメジャーの映画にはなってないですが、あちこちで本やら映像やら出回ったので、逆にメジャーの作った『ユナイテッド93』なんて単なるプロパガンダ映画に見えてしまうし、オリバー・ストーンの『ワールド・トレード・センター』が当局の圧力を受けて感動作映画として作らざるをえなかったという話なんかも信じてしまいます。(というか信じたいw)

まあこれらはすべて裏で国家や闇の勢力が暗躍しているというヤツなんですが、最近は本もたくさん出ていて、フリーメーソン、スカル・アンド・ボーンズ、300人委員会だったりと闇の支配者たちの話はとても面白かったりします。トム・ハンクスの『天使と悪魔(2009)』ではイルミナティが出てきましたので興味を持った方も多いのではないでしょうか。ニコラス・ケイジの『ナショナル・トレジャー』も名前こそ出てきませんが明らかにフリーメーソンのお話ですね。

これらの支配者たちの話、日本では太田龍さん、古歩道ベンジャミン(ベンジャミン・フルフォード)さん、中丸薫さん、副島隆彦さんらの本が有名なのですが、いかんせんそれぞれの人達のキャラや発言が一般人の理解から乖離していたり、反抗勢力による情報操作によりオカルトやトンデモ本扱いされている感もあります(副島さんは本の内容如何より本人のキャラが怪しいのでw)。ただ最近はトンデモ本と切って捨てられないレベルでもっと現実路線で噛み砕いたものも多数出ており、ぜひ興味のある方は安部芳裕さんや菊川征司さんの本がオススメです。(本屋では5次元文庫とか超知ライブラリーとか怪しいシリーズの中に並んでいますがお気になさらずっ!)


で、本なんかメンドクサくて読みたくないし、陰謀説なんて興味ないよんという方に。

これ、相当面白いです。 → 日本人が知らないニッポン


あれこれ上で紹介した人たちのお話の集大成です。スゴく読みやすく簡単です。信じるか信じないかはアナタ次第ですが、こういうお話を知っておいてもいいかと。([※注意]坂本龍馬好きにはオススメできません)

コレ読んでおくとこれから陰謀説の入った映画を観るときの見え方が変わってきて大変面白くなります。(実は世の中全般の見え方も。。。)


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こんな話を池上彰さんがテレビで話してくれる日が来るのを心待ちにしていますw。

ここもオススメ


【エミリー・ローズ (2005)】 ブリッジで階段降りません

2010年08月01日 | 映画
■『エミリー・ローズ』予告編


ホラーと言うかはほとんど純粋な法廷劇。悪魔払いで少女が死んで、本当に悪魔は存在するのか、神父の過失致死なのかを裁判で争ったという話。ドイツの実話がベースとのことでそれだけでスゲエ話。当時の日本ではエクソシストホラーとして宣伝してたのであまり話題にならなかった映画なんですが、そういう趣旨の映画だということをキチンと宣伝したならば皆が興味持っただろうに、と思います。

そもそも悪魔祓い(エクソシズム)って聞くと、ウィリアム・フリードキンが少女の首を一回転させちゃったりしたもんだから単なるオカルトだと思われてしまってますが、カトリックでは実際に行われている行為であり、公認されているエクソシスト(悪魔祓いの祈祷師・神父)は数百名はいるとのこと。ボクはキリスト教への信仰もなく造詣も深くないので、悪魔やらなんやらってのは映画の中で描かれるオカルティズムのひとつとして観て楽しんでしまう対象でしかないのだけど、当の本国アメリカでは本作はどのような捉え方をされるのでしょうか。

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この映画が面白いのは、お国柄としてそういう信仰を背景を持ちながらも宗教に傾倒した描き方をするのではなく、あくまでも神父やエミリー・ローズ自信に起こったであろう事実や弁護士を含めた彼らの心情を純粋に俎板に載せ、法のもとの公平な裁きを見せようという姿勢です。法廷サスペンスとして純粋に楽しめる作品に仕上がっています。神父がエミリーの意志を尊重し、信仰心からというよりも人して「悪魔はいる」という誠意ある証言を積み重ねていく点に心揺さぶられます。またそこに弁護士の思惑が交錯したりと大変見ごたえがある心理劇にもなっています。欲を言えば判事側が少し悪者に見えすぎてしまった点が減点でしょうか。もっと善意を持って戦わせてもらった方がよかったです。チョビヒゲはやしていたのも悪者に見えた要因でした。

またアメリカらしく陪審員制度により最後は裁かれることになりますが、これを日本の裁判員制度でやったらどうなるのでしょうか。悪魔憑きを昔の日本の"狐憑き"に置き換え、神父をその地方のシャーマン(霊媒師)だとした場合いろいろ想像をかき立てられます。旧来の裁判であれば単純に有罪となりそうなものですが、霊媒師の訴えが日本人に根ざす信仰心などの琴線に触れる点あれば裁判の結果もいろいろと変わってきそうです。そもそも民間信仰において行われる"狐祓い"などの行為は本当にキツネがついている如何は関係ない場合も多く、精神的に追い詰められている人に対して外部にワルモノを設定してあげることで、気をラクにしてあげるという詭弁であることもあります。そのへんの事が先日たまたま読んでいた『現代霊性論:内田樹、釈徹宗』にも触れられており、映画と照らし合わせて大変楽しく妄想することができましたw

にしても、エミリー役のジェニファー・カーペンターが最恐です。なにがってそのままの顔が一番怖い。嶋田久作レベルw。でなくて演技が相当すごい。物語としてのリアルさを保つためにCGもたいした特殊メイクもなかったとのことですが、本当にとり憑かれてるかのようなモノ凄い迫力。インパクト強すぎで彼女が今後ほかの映画出られるか心配。こういう人にこそオスカーをあげたいです。

作品の作りとしては非常にオーソドックスなのにリアルとオカルトが適度に融合した傑作。ホラーじゃないのでホラー嫌いな人も手にとって観てください。


評価:★★★★☆


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ローラ・リニーって適度な美人熟女さが良いですよね。ちょっと年増好みのボクにはタマラない(^_^;。熟女と言えばマリア・ベロも好きw