明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
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【僕らのミライへ逆回転】巻き戻してご返却下さい

2009年06月29日 | 映画
80年代前半、ボクが中学生だった頃ビデオレンタルはまだまだ始まったばかり。レンタル料金も販売価格の一割とかなり高額で(その頃はVHS一般作が通常定価14,800円で、その一割!)しかも一週間レンタルなんてものが登場するのははるか先のため、確か一泊で「レンタル代 ≒ 劇場観賞代」という時代だったのを覚えている。初めてビデオを借りた日、ボクら悪ガキ3人組は一人500円を持ち寄って「ビデオ合衆国USV」にビビリながら入店。無いアタマで熟考の上、初めて借りたのが「悪魔のいけにえ」w。ボクの少し曲がった趣味趣向はこの頃から始まっていたのだw。


さて、そこからミライへ逆回転。
今や立派な映画(ホラー率多し)好きに成長したボクであるが、この『僕らのミライへ逆回転』は、そんな映画好き必見の愛すべきおバカ映画。

VHSしか置いてない下町のレンタルビデオ店。マイクは店長に留守を任されるが、近所のトラブルメーカー、ジェリーのせいでビデオテープの映像が全て消えてしまい大慌て。2人はビデオカメラを片手にゴミや廃材を利用して「ゴーストバスターズ」をリメイク。お客にそのテープをレンタルすることで急場をしのぐ。しかしこのリメイクがお客の評判を呼び。。。

ジェリーとマイクが作り出す「"Sweded" リメイク」作品たち。オリジナルとは似てもなつかない代物ばかりであるが、これがそれぞれとても映画への愛に満ちており手作り感満載で超愛らしい。↓こんな感じだ。

『ゴーストバスターズ sweded version』

『ロボコップ sweded version』

『ドライビング・ミス・デイジー sweded version』
#『ドライビング・ミス・デイジー』ってダニー・グローバーだっけ?って本当に思ったw

こんなリメイクが続々と登場する。映像上は駆け足で流れていってしまうが、全部で20作品ぐらいは作ってるのかな?これ見てるだけで映画好きなら幸せな気分になれるはず。ボクは『ライオンキング』のリメイクがお気に入りw

ちなみにこの"sweded"という言葉、劇中でお客にリメイクだとばれないように適当に"スウェーデン製"と言ったのが変形したものw。この映画上映以降、自分達で映画を勝手に(チープに)リメイクすることを"sweded"と言うらしく、Youtubeで検索すると一般人のsweded versionがたくさん出てくる。うーんおバカ。

ただし、これらのよい素材を生かしきれていない脚本や、全体的なモタツキ感が残念。編集の仕方ではもっと爆笑、もっとお涙にできたのでは?監督は名作『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリーなのに。

しかしどんな映画もクドい演技でぶち壊すジャック・ブラック様がお嫌いでない映画好きには必ずお口に合うことでしょう。

最後は「ニュー・シネマ・パラダイス」を彷彿とさせますね。


評価:★★★★☆


できれば映画館よりもレンタルで見て欲しい、しかもVHSでw 
そして巻き戻してご返却を。(Be Kind Rewind)


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