明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
それと苦手な文章の練習用。

【パリより愛をこめて】 トラボる

2010年05月20日 | 映画
■パリより愛をこめて 予告編(Youtube)



== 映辞苑 [ とらぼる【トラボ・る】] ==

50歳半ばも越えたナイトフィーバー俳優が出演映画の中でハジける様。またその演技を観て楽しむこと。主に次のような特徴を示す傾向がある。

(1)周囲から恐れられるキレキャラ、ムチャキャラを嬉々として演じており、誠に愛らしい。

(2)確実に主役を食っている。

(3)どの映画でもだいたい同じ演技でカバーできるため同じキャラに見える。

(4)しかし年齢的にちょっとムリしてる感が見え隠れする。

(5)ザコは消耗品。ゴミのようにぶちのめされ昇天していく。

(6)その際、二丁拳銃を使ったアクションシーンが見所の場合が多い。
 (まれにハトが飛ぶ場合がある。)

(7)当該俳優は善玉でも悪玉でもどちらでも構わない。

(8)映画のストーリーの良し悪しはキャラの立ち方には影響しない。

(9)アゴの割れ具合が毎回気になる。



本作、まさに"トラボる映画"です。
トラボルタだけが見所です。内容薄っっ!!でも快作!これぞ映画。
リニューアル後のオチャめなトラボルタ好きはぜひw


評価:★★★★☆


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【自殺サークル】 あなたはあなたの関係者ですか

2010年05月19日 | 映画
■自殺サークル 冒頭シーン(Youtube)
↑ 相当グロです!ご注意!


近年のJホラーの中でも問題作とされる一本。紆余曲折を経てやっと観賞。

これはホラー?サスペンス?それとも新ジャンルを狙ったもの?不条理モノが量産されてた頃の邦画なので、特にそのへんに意義を申し立てるほどでもないだが、これでは消化不良な人続出でしょう。ただ一つ言えるのはホラーというもの自体、そもそもが不条理で意味がない、ということ。そういう意味ではある意味王道なのかも。

何度かこのブログでも書いたが、恐怖とは「未知のもの、なんだかよく分からないモノに対する不安」と定義されることが多い。本作で次々と提示される不可解な事象は深読みすればなんらかの意味を見いだせるかもしれない。しかしこの映画においては意図的にワケの分からないものを入れ込むことによりその効果としての恐怖を狙っている。序盤から病院までのエピソードは十分に練られた感からよくできたサスペンスかと思わされるが、ローリーが出てきたあたりからもはや話を収束させる気はないかのような振る舞いを見せ、最後は破綻、というか答えは用意されていな様子。当初は常識的範疇に入る話だよと観客の頭を固定しておいて、後半はその頭に揺さぶりをかけ不安に陥れる。

人は自殺というものには明確な理由があると思いたい。病気や生活苦もしくはクスリで自我を失った状態など、わかり易い理由を見つけると人は安心する。それは他人と自分は違うと思いたいから。殺人も同様、お金、嫉妬など昔はわかり易い殺人が多かったのが、最近は動機が不明なものが多い。理解不能性は掴みどころの無い不安と自分にも起こり得るという恐怖を呼び起こす。映画に戻れば、犯人を捕まえたと思ったのに止まらない自殺。「自殺サークルなんてないんだよ」と言う少女。結局明確な理由は分からない。その理解不能さが作品を重苦しい閉塞感で覆っていき、観客の不安へとシンクロしていく。それが監督の意図するところだ。

テレビや携帯/ネットのヴァーチャルな世界。偏差値や学歴、外見、肩書で判断される社会。外側にある価値観で固められた地に足のついていない自分は、本当に自らと向きあえているのか。「あなたはあなたの関係者ですか」という言葉。なかなかに重たい。自分との関係が希薄になると生に対しての執着も希薄となる。


…とか書いてみたけども、しかし自分は本作は単なるスプラッタムービーとして消化することとした。まあギニーピッグみたいなもん。冒頭の新宿駅がこの映画のすべて、それ以上の意味はきっとこの映画にはない。ある意味ホラーの手法を試した実験的映画。で、失敗作w。ところがインパクトは絶大。グロだけであれば10年近く経った今でもなかなか叶う邦画はなく、その筋の方は観ておくべき。しかしどうせカルトならデビット・リンチぐらいなことやってみてくれ。


評価:★★☆☆☆

ノベルズが出ているらしく、そちらは結構ちゃんとしてるらしい。


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【エリザベスタウン】 二兎を追うもの

2010年05月14日 | 映画
■エリザベスタウン 予告編(Youtube)
↑ボクが以前みた予告編はもうちっと恋愛感が抜けててサラッとしてました。


以前に予告編を観てからずっと観たくて、もしかして今年の一番、自身の殿堂入りできる映画かも!と期待値を上げすぎてしまい・・・ああ、残念。 父との美しい思い出話なのか、恋愛話なのかどっちつかずの話に終わってしまいました。私は前者のつもりで観て、キャメロンクロウは後者のつもりで作ったのでしょうか。それとも二兎を追ったのか。なんだかボタンの掛け違いみたいで、とにかく中途半端な気持ちです。

仕事を失い、恋人を失い、父を失った彼に、キルスティンはとてもいいパスを出すステキな女性のまま終わっておくのがこの映画をいい感じに終わらせられる唯一の術のような気がしました。くっついてしまうと「な~んだ、いつものヤツか」的なところに落ちてしまう。その上、主人公の父親への想いが少し希薄に感じられたのもザンネン。最初から恋愛映画と思って見るべきだったかも。

でも、駄作とは言いたくないんですよねぇ。全体の雰囲気とか間とか、音楽とか、ものすごく心地良い。二人で携帯で心通わせていくシーンだけであれば、近年最も好きなシーンと言っても過言ではないと思ってる。ここのためだけに借りて観て欲しいぐらい!最後の地図をたどるシーンもすばらしく晴れやかです。惜しむらくは音楽の知識があればもっと感激するんでしょうな。キャメロンクロウだし。

自分がハードル上げすぎのせいで残念な作品でした。
機会があればもいちど観ますよ。いやぁ惜しい。

評価:★★★☆☆

キルスティン・ダンストって青江三奈似wで、かわいいというには...なのに、いつも魅力的に見えちゃうのってなんででしょうねw

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【海を飛ぶ夢】 死ぬ権利

2010年05月13日 | 映画
■海を飛ぶ夢 予告編(Youtube)

死ぬことを選んだ人、選ばなかった人、そして新しい命の誕生。観ている人に選択を迫る終わり方でした。こんな映画を観た時、一番多い答えはどれになるのでしょうか。無神論者の多い日本とその他の国では全く状況が違うでしょうね。国民のほとんどがカトリックであるスペインの映画というのが興味深いです。(監督がめっちゃ世間から叩かれてないか心配w)

ボクは絶対主義に見られがちな割に虚無主義なところがあり、このような命題に対しなんら答えを持ちあわせていません。また答えを出そうとも思いません。生きることを選ぶことが死を選ぶことよりエライなんて微塵も思わないし、もちろんその逆もないです。これは彼が難病だからという相対的な判断ではなく、悪く言えば生きていても死んでいてもどっちでもいいということ。ですのでその分この映画は客観的に見られたと思っています。

本作における「尊厳」とは、「生きなければならない」と言う"他人に与えられた"倫理観や宗教観に縛られることなく、前向きに死ぬ権利を主張しそれを行使した彼の「自由意志」を認めるということなのだと思います。ただボクは自分の人生観から人には死を選ぶ権利はあると思っており、普通の人とは微妙にに違う感想になっているのではないかと思っています。ラモンの行動への肯定感が強いです。

それにしても「宗教=思考停止」みたいな感じ。この監督は宗教(キリスト教)嫌いなんでしょうかw。宗教者にはキツい風刺でしたね。ここが一番面白かったかも。

かなり好きな映画です。よく人に薦めてしまいます。

評価:★★★★★

このラモン役のハビエル・バルデムが『ノー・カントリー』のシガーだよって言うと、結構驚かれますw

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【パッチギ】 拝啓、某女優さま

2010年05月13日 | 映画
■パッチギ予告編(Youtube)

最近また世間を賑わす某有名女優wが主演の映画。あらためて観賞してみた。

井筒監督はいわゆる自虐国民であり右な人たちからは国賊とまで言われる人物。本作も在日プロパガンダ映画というウワサを耳にしながらの観賞となったが、 そんなことを考えさせられることもなく、近年まれに見る非常に美しい感動作となっていたと思う。

基本は監督お得意の『岸和田少年愚連隊』であり、ケンカと友情/恋愛を中心としながら人と人とのつながり、美しさ、すばらしさを描く青春映画。ここまでスッカラカンに気持ちよく若いエネルギーをスクリーンに描き出せるその手腕はやはり今の日本監督の中では貴重なものだろう。俳優陣もみなイキイキと演じており、彼ら本当に日本人かしら!?と思うほど半島の人になりきってます。(ハングル語がちゃんと発音できてたかは不明w)

こういう映画を見ると、時代考証がどうだとか日本人がなぜ日本を貶める映画を作る、という話になりがち(そうか?)。しかしこの映画でそのへんばかりに目がいく人は逆に右側に肩入れすぎている気がします。ま、真偽や正誤はどうあれ「日本は朝鮮に悪いことをした」というあからさまな自虐説明シーンが入っていますが、監督が自身の思うメッセージを映画に込めているなんて普通のことですし、井筒監督にしては思ったよりおとなしかったなと。またうら若き青少年を自虐史観に染め上げるほどのものでもありません。少なくとも自身としては歴史認識をさらに深めたいという欲求が出てきた分、よい映画に思えました。真実はその中から見出せばよいのでしょう。

あ、当初の目的を忘れてたw
例のサワジリですが、そりゃあもうカワイイったらないですw チマチョゴリが相当w
で、もう離婚するってあ~た。。。可愛けりゃ何やってもいいのか!いいのだ!w
でもアラフォーを捨てないで、アラフォーからのお願い。

あとで気がついたけど桃子役の楊原京子って「自腹」で一緒に出てた娘だったんですね。エロくてかわいかったです。 ひさびさにスッキリと感動できる青春映画です。     


評価:★★★★☆
(青春映画として満点、偏った思想に-1点)

塩谷瞬(ハリケンレッド)にオダギリジョー(クウガ)と特撮ヒーロー達の本格俳優化もうれしい限りです。そういや昨年やった舞台の主役も山本くん(サソード)でしたね。


←エリカさまのようにSっぽく押してw

【イーオン・フラックス】 おやぢども

2010年05月12日 | 映画
■イーオン・フラックス予告編(Youtube)


実は劇場で以前観たのですが、たまたまも一度拝見。

これミラ姐の『ウルトラヴァイオレット』の仲間。
セクスィー女優に謎のセクスィー女戦士を演じてもらいニヤニヤする映画w

当時この映画は『モンスター』を観て絶望をくらった自分へのプレゼントに違いない。黒髪の美しきセロンさまを堪能だ!と意気込んで観たのですが、あんまエロくなかったですなぁ。 ┐( -"-)┌
予告編では結構イケてると思ったのですが、『ディアボロス』の頃の初々しく妖艶なエロさはなくなってますわな。アップも多かったので歳とったのを感じました。それに濡れ場あんなんだし。。。ボディラインはため息ものでしたが。

話の方はこじんまりまとまったSF小説を読んだ感じっちゅうんですかね。既視感満載。そこそこ面白かったすけどCGにも力はいってなくお金かかってなさそー、って思ったんですが・・・6000万ドルすか。どこに?セロン様に?日系監督がユニオンにいいように使われたんでしょうか。

劇場鑑賞当時に一番面白かったのは「お前絶対に普段映画なんか見に来ないだろう」という風貌のおやぢどもが、しかもお一人様でたくさんいたこと。え、オレも仲間か!?

まったく感想になってないですねw そういう映画ですw

今度はエロくお願いしますよセロンさま。それがアナタの生きる道です。


評価:★★☆☆☆



←セクスィー女戦士映画を両方観た人は必ず押すべしw

【ブラインドネス】 東のヨメ

2010年05月06日 | 映画



未知の原因により人類すべてが盲目化するという話で、すっかりパニックホラーSFを期待していたのだがどうも違うっぽい。どちらかと言えば人間の業の深さとその救済を描いた人間ドラマ。

どっしりどよーんとした気分にさせてくれる秀作『シティ・オブ・ゴッド』『ナイロビの蜂』のフェルナンド・メイレレス監督。あいかわらずこの監督の映画は気分悪いw。本作でも極限における人間の所業を淡々とカメラの向こうから捉え続ける。

主人公はごく普通の女性でありこの世界で一人だけ目が見える。収容所では献身的に夫と患者達を助け、また混乱の中人々もコミュニティーをつくり互いに助け合う。しかしこの監督の元では結局人は性悪説的に描かれw、彼女を取り巻く状況は徐々に姿を変え人の醜さを見せつけられることとなる。汚物の垂れ流し、暴君の登場、食料の独占、その引換えとしての女性への乱暴。目が見えるはずの彼女さえも取り仕切りのチンピラにレイプされてしまう。「一人だけ目が見えるのになぜ反抗しないのか。」と思うのはハリウッド映画の見過ぎだろう。どんな理不尽な状況に陥っても手を下さないそして下せないところが彼女の最後の理性の砦なのだ。もの凄く鬼気迫るリアリティが感じられた。 …この点においては。

しかし自分が男であるためか、同じ状況に置かれれば必ず別の行動を取ることが容易に想像される。暴君達にはもっと適当な対応ができるだろうし、ワガママな患者達に辟易しもっとズルく意地悪に行動することもあるだろう。また圧倒的優位性から自らが暴君として君臨してしまう可能性も否定できない。そのため彼女の行動にリアリティは感じられても全く賛同ができない。見ていてストレスばかりが溜まっていくのだ。

また、見える彼女の目線で物語は進むため、全世界が盲目であるという大変な状況にも関わらず我々観客も傍観者としてしか世界に関われない。目が見えないことの不安や恐怖が実感として迫って来ないため、そのスゴイコトを体で理解できない。全盲者達の苦悶のセリフは空を切りあたかも単なる状況説明に聞こえる。また真っ暗な場面を入れることにより盲目の疑似体験をさせるというあからさまな手法を何箇所か準備しているのであるがむしろ逆効果。逆を言えば世界からの疎外感はよく出ている。人ってこんなに酷くなっちゃうんだ、どうしてこんな奴らのために自分が苦労しなきゃならないんだ。。みたいなヤな感じはとても深く体感することができるw。そこが彼女とのシンクロポイントなのだろうが、これもストレス要因でしかないのがザンネン。

結局は目が見えないことは単なる人の極限を浮かび上がらせるための一シチュエーションでしかないのであろうが、またそれも十分に生かせていたとは言い難い。普段は見えていなかった大事なものが見える、という終わり方も含め星新一の社会風刺ショートショート風でありがちで地味。ただ理性の儚さだけでなくその希望も描けた点には安堵した。最後の方で教会のシーンが出てきたが、もっとガッツり宗教ぽくしてみた方がメッセージがストレートに出てよかったかも。

想定していたものと結構かけ離れていたため、ちょいと厳しめ。

評価:★★☆☆☆

有名どころはジュリアン・ムーアだけかと思っていたらダニー・グローヴァーの登場はウレシイ。木村佳乃と伊勢谷友介が好演。あとジュリアンのサービスショットは不要だし、木村佳乃だけ見せないのは不自然w


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【バイオハザード4 Trailer】

2010年05月02日 | 映画
『バイオハザード』シリーズ第4作の『Resident Evil:Afterlife』予告編が出回り始めましたね。

アリス役はもちろんミラ姐、しかも監督は第1作のポール・W・S・アンダーソン。正当なシリーズの続編になりそうで、前回の続きから始まるようです。



シリーズの中では第2作のB級SFっぽさが一番大好きなのですが、今回は。。。なんかものすごく『マトリックス』っぽい(^-^;;; 『サイレントヒル』の怪物みたいなのと戦ってるし、グラサン投げるシーンって『M:i:Ⅲ』の冒頭シーンじゃんか。。。微妙に心配w

でもやっぱり我らがジル様(シエンナ・ギロリー)は出ないのですね(/_T)ザンネン


ジル様の勇姿


なんにせよ期待してまっす o(゜ー゜*o)ワクワク

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