明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
それと苦手な文章の練習用。

【仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦2010】 見どころはモニカ

2009年12月18日 | 映画
さて、あいかわらずいい年したおじさんが同年代の友人を誘って二人で見てきたワケなんですが、今回は正直ヤラれたという感じ。これほどまでに完成度高くまとめ上げてくるとは予想だにしてなかった。

今振り返ってみればディケイドのTV最終回の唖然さも、夏の映画の力なさもすべて今回への布石であったのだ。この終わりを見据えている人達からすれば、TVも夏も通過点でしかない。ああスマヌかった。危うく10月からのW(ダブル)が面白くなかったらこのままスルーしてしまうところだったよ。神様アリマトウ。

さらに結局広げすぎた風呂敷を畳める訳ないとタカをくくっていたのだが、ところがどっこいその風呂敷をムリに畳むことなどせず、端っこ結びあわせただけで中にはイッパイいろいろ詰めておきましたんで自分でもアレコレ空想して楽しんでね、という感じ (。_°☆\(- - ) ワカリニクイチュウネン

いやいや観た人には伝わるはず。大きな自由度を持たせた解決を示すことでこちらの想像力を十分に引き出させる素晴らしきランディング。そして「ビギンズナイト」との完璧なるコラボレーション。ボクの平成ライダー10年愛と相まってw これ以上ないアッパレな出来。

まだまだ平成ライダーについていこうと気持ちを新たにしますた。





【ここからネタバレあり:観られる方はどうぞ後ほどお越しあれ】



さて「世界の破壊者ディケイド」とは一体何だったのか。己自身の楽しみとしてw、TV、映画2作を振り返りながら行間を埋める作業をしておこう。


ライダー達の住む並行世界(パラレルワールド)は成熟すればするほどお互いがお互いを引き付け合い融合を始め、そのうち滅んでしまう運命にある。その滅びを回避する方法とは一度すべてを壊してしまうこと。体系的廃棄/創造的破壊という言葉があるが、発展にはイノベーションが不可欠となる。世界はある一定のルールを持って成長を遂げていくが、その成長がいつしか限界となりさらなる発展を阻害する。破壊と創造は表裏一体であり、より高みへ登るためには外部からの介入が必要となってくる。ディケイドはこの世界を破壊することで新たな成長をもたらす創造的破壊者であった。それがこの世界の秩序でありルールだったのだ。

ディケイドは敵でもなく見方でもないただの"通りすがり"の破壊者でしかない。創造主の駒であり、この世界に新しい成長を促すために仕掛けられた時限爆弾といったところか。そのため絶対的な力を持ち、各ライダーの能力までをも自由に操ることができる。

門矢士は旅を続けることで己とは何か、自分の世界は何処にあるのかを探し続ける。彼も世界の成長を担う駒であるため、各ライダー達とは互いに心を通わせることとなり悪へと立ち向かっていく。しかしライダーと接触すればするほど本来の役割に目覚めていき、ある日時限爆弾のカウントダウンは終わり絶対的破壊者へと豹変する。もちろん各世界の住人達には畏怖されることとなり、以前は志を共にした正義の番人達は哀れにもディケイドに立ち向かい散っていくこととなる。

一方パラレルワールドには様々な住民たちも住む。そこが面白い。ワールド間を行き来する力を得てお宝探しに興じる者もいれば、自身の世界よりもディケイドについていくことを選ぶ者もいる。気のあった悪人同士で作り上げた秘密結社もあれば、自らの開発武器を別世界で実験してみる悪人もいる。はたまたディケイドを破壊者と知り恐れ付け回す怪しいオヤジもいれば、亡霊となったテントウ虫娘もいるのだ。

そして全国のお父さんたち!ついになつみかんが変身ですよっ!!!!(゜∀゜)キタコレ! あの艷やかな変身を見ますたか!「笑いのツボ」押しながら戦う勇姿を見ますたかっ!ああ、オジサンはそれだけでも十分満足(*- -*)。彼女はディケイドの暴走ストッパーの役割だったのだ。キバーラはそんなために遣わされていたのか。

そして新しいディケイドの戦いとともに、新たなライダーの世界も生まれていた。それは「ビギンズナイト」から始まったのだ。オヤッさんの意思は翔太郎とフィリップの中で生き続け、パラレルワールドにはヤツがいる。このカードはお前が持ってろ、帽子の似合う男になったな、このみごとなバトン渡しはどうだ。しかもたくさんの謎をこれでもかと気持ちよく残し来年の9月までをも目が離せない。(記憶の中でよいので吉川晃司/スカルの再登場希望!)

そして狂言回しである紅渡はこの世界の創造主か、はたまたただの秩序の守護者だったのか。新たな10年(decade)に向けてまた世界を見守り続けるのだ。


そしてボクもこのまま10年後に新たなディケイドに出会うことができれば、こんなに幸せな事はない。


評価:★★★★★


かなりの満足により帰りの車の中では「W-B-X♪」って鼻歌っすよ。w



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【ワンピース フィルム ストロングワールド】 いやはや

2009年12月12日 | 映画
本日公開で超話題になっているらしい本作。ぼく自身ワンピースについては連載当初にジャンプで読んでいたぐらいで、以後はまったくと言っていいほどカラミなし。そういやあれって学生時代だったので既に10年以上経っているのか。映画も10作目で記念にコミック0巻を配布するという大サービスなのね。コミックも調べてみるとなんと累計発行部数1億7600万部以上【56巻時点】(wiki)!! 「なぁ~にぃ~、やっちまったな!」そんな人気あってん。。。なんか置いてかれた気分。じゃあいっちょカラんでみるかと興味が出てきたところ、どうしても0巻が欲しいという友人(土曜勤務)から今日並び屋してくれと頼まれたw

こりゃあ渡りに舟だとイソイソ映画館に行ってみるも、あえなく撃沈www
今日も明日も全席埋まってるとのこと。たまたま今は都を離れて地方に赴任しているのでイケルと思ったのだが。甘い甘い、とらやの芋ようかんぐらいスイーツだよ ┐(´ー`)┌ヤレヤレ

うわー、ほんまにこんなに人気あったのね。あなどり過ぎですた。
そこかしこに0巻を持った子供達がタムろってて。。。くやしい。。。おじさんに1000円で売ってくれ。 |1000円|ヽ(´ロ`')o

コミック0巻は150万部配るらしいので、たぶん来週でもまだ手に入ることでしょう。yahooオークションにも出るだろうし。

ちょっと本気でワンピース読みたくなりましたぜ。



ちなみに空飛ぶじいさんの話は観てきましたのでそのうち感想書きます。
こちらはやさしいおじいさんの傷心思い出旅かと思ってたら、偏屈ジジイの改心大活劇でした。いやはやこちらもおどろき。

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TSUTAYA100選 再び

2009年12月05日 | 映画
またTSUTAYAが冬のキャンペーンとして名作100作品を100円でレンタルしてますね。


TSUTAYAが泣いた世界が泣いた名作100選


今回は前回よりも「いわゆる名作」というものではなく、気楽に観られ子供も楽しめるようなものも多数ラインナップされてます。


パッと見で、この中からボクの今日の気分からオススメです。


===<幸せ系>===

○『ビッグ』
「一番好きな映画は?」と聞かれるとこの映画を答えるほど好き!ある日子供が大人になっちゃうという突拍子のない設定ながらとにかく泣けて幸せになれる。子供の心を忘れない大切さ。若かりし頃のトム・ハンクスがかわいい。

○『ビッグ・フィッシュ コレクターズ・エディション』
結構好き嫌いが別れるみたい。ファンタジー好きな人に。美しい映像とすばらしい空想力。ファンタジーと現実の狭間の親子愛。


===<爽快系>===

○『フラガール』
蒼井優ちゃんがかわええ.:*・゜(n´`)η゜・*:.。.ミ ☆ …だけでなく、こってり骨太なある意味スポコン感動作。思っていた通りの展開、思っていた通りのエンディング。至極まっすぐでそして出色の出来。なかなかどうしてこのレベルの邦画はそうそう観られるものではない。美しい友情、美しい家族愛、みんなで炭鉱町を救え!

○『グッバイ、レーニン!』
普通の日本人には敬遠がちの題名かもしれない。でも実はコメディ感動作。社会主義一辺倒の母が意識不明で入院中にベルリンの壁が崩れてしまい、知られるとショックを与えてしまうと思った息子が、悪戦苦闘してそれをあれこれ取り繕うという。。。面白くて泣けます。西の国々ばかりでなく東の国々にも興味をもって勉強したくなる。


===<泣きたい系>===

○『イルマーレ』
あ、これキアヌじゃなく韓国のオリジナルの方ね。ハリウッドのよりこっちのが絶対いいです。時間を越えたラブストーリー。チョン・ジヒョンはあいかわらず美しい。

○『きみに読む物語』
大事なあの人がいる人へ。記憶がなくなるって、せつなくてせつなくて超号泣です。実は「お金持ち娘のわがまま話」だとも思っています(^_^;。

○『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国』
やっぱりこれでしょう。クレしん映画観たことない人は、これから始めるべし!昭和世代の人は義務です!あなどってはいけません。最後の塔をのぼっていくしんちゃんにめちゃ泣かされます。臼井せんせい追悼です。


===<どっしりどーんと重い系>===

○『鬼畜』
松本清張の小説の映画化。これボクの幼少期のトラウマ映画です(=_=;。子供3人に冷たくあたる岩下志麻が超怖い。後味の悪すぎるラストがあまりに重くて立ち直れなくなります。でも大好きな映画ので人に勧めまくってます(^_^; 緒形拳さん追悼。

○『クラッシュ』
アメリカの差別、偏見、憎悪、そして愛を描いたいわゆる群像ドラマ。過剰なほどの人種差別問題がベースなためちょっと拒絶感があるかもしれない。『透明なマントの話』が泣けます。これだけでゴハン一杯いける。複数のあらすじが見事に繋がる様が見もの。脚本の妙。アカデミー賞作品。


===<特別枠>===

『秒速5センチメートル』 『雲のむこう、約束の場所』 『ほしのこえ』
今回のTSUTAYAの担当者には確実に新海監督の大ふぁんがいますねw。100作の中に新海3部作を全部入れるなんて。ちなみにボクも大好きなのですw。『秒速…』はせつない恋愛もの、以外はSFです。とにかく一度、この緻密な描きこみによりリアルさを追求しながらもあくまでアニメ絵であることを強調した美しい映像を観て欲しい。



一番オススメはやはり『ビッグ』すかね。あと『鬼畜』みてグッタリしてくださいw

さあ、あなたもこの週末はTSUTAYAへ急げ!

#身内がTSUTAYAさんにお仕事でお世話になってますんで一応宣伝(^o^;


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【今度は愛妻家】 カイ・カン・・・

2009年12月03日 | 映画




ボクは小学生の頃、なぜか薬師丸ひろ子さんがとてつもなく好きだった。往年の映画はほとんど観に行ったし、鶴見辰吾にも松田優作にも真田広之にも嫉妬したものだ。本気で目高組に入って組長の役に立ちたいとも思っていた。そういやラジオ音源の歌をカセットに入れて擦り切れるほど聞いた。「さよならは別れの言葉じゃなくて…」「あんなに激しい潮騒が…」ああ心がキュンとなる。今考えるとなぜあんなに好きだったのか思い出せない。そしていつからそうでもなくなったのかも思い出せない。しかし生涯ボクが映画を趣味として観るようになった礎のひとつは間違いなく薬師丸映画だ。

そんな彼女ももう45歳らしい。たまにTVドラマなどで見る彼女は目の下のクマが目立ち歳相応というよりかは少しオーバー気味に見えちょっと切ない感じ。彼女がボクの目に魅力的に映っていたのは『きらきらひかる』ぐらいまで・・・か。年代的にも例の元ダンナさまの件でご苦労されたのだろうか。

で、本作はまだ一般試写前の来年1月公開なのだがたまたま先に観賞する機会をいただいた。過去の思い出に浸るボクとしては今の彼女と対面することにはあまり乗り気ではなかったし、コメディタッチの映画のようだったのでそのへんもイタいかもと心配もした。しかし観始めてみると、ああなんとこの人は魅力的な人かとちょっと驚いた。自分が歳をとって趣味趣向が変わったというのもあるだろう。年上のヨメと結婚したというのも大きいかもしれない。しかしこの映画の彼女は本当にかわいい、他の形容詞は思いつかないほどだ。役柄設定もたぶん同じと思われるその"45歳"が出せるまさにその瞬間の魅力があった。元有名写真家のダメ夫に、愛想を尽かさず明るく愛情を注ぎ続ける様がとても愛らしいのだ。あそうか、たぶんこれ男目線の映画かもしれない。釣った魚にエサをやんないのに自分へは愛情を注いで欲しい、そんな男の身勝手な願望を見事に映像化している。だからといって女性ウケしない映画では決してない。人それぞれの恋人関係、夫婦関係で見え方は大きく変わってくると思うが、宣伝コピーにある「女性は共感、男性は反省」、これがこの映画の全てを物語っていると思われ。そして行定監督も彼女のこと好きなのだなぁというのがよく伝わってくる。

相手役のトヨエツさんも歳を経てきてとてもいい味。今回はアタマも金髪にして嫁を省みないクリエーター系ダメ夫を楽しそうに演じてまっせ。彼の演技あっての薬師丸さんのかわゆさありです。濱田岳くんも最近は役の立ち位置が決まってきてハマりっす。スゴくいい。

厳戒令がしかれているのでストーリーについては触れない。コメディタッチでさらりと描く夫婦愛の映画。でもちょっと大きめのヒネリあり。重大な事実が判明してからの終盤がエピソード盛り込み過ぎで冗長だなぁと思うところはあるが、とにかく「自分の大切な人が近くにいてくれる事の幸せ」を感じさせてくれる。もとは舞台劇らしいし最近の邦画が得意とするところ。胸がジンワリ、目頭もジンワリ。

なんだか誉め過ぎだけど、少年期の甘酸っぱい記憶の上に新たな魅力を上乗せしてくれた映画。30年ぶりに薬師丸ふぁん再燃w


評価:★★★★☆


オカマの石橋蓮司さん、最高w


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