高槻成紀のホームページ

「晴行雨筆」の日々から生まれるもの

前田雄一

2015-01-07 07:37:55 | 『唱歌「ふるさと」の生態学』
 唱歌「ふるさと」の生態学。分かりやすいのと、テンポの良さでスーッと読めました。兎や鮒がいなくなったのも、鹿や猪が増えたのも人の生活が変わり過ぎました。マツやナラ枯れも同じ構図ですね。3番の歌詞(都会で成功して故郷に錦を飾る)を見ていると、現代の状況を予言していたように感じました。欧米の列強に追いつこうと、しゃかりきになっていたことが伺われます。
 しかし、欧米は農業も強いですよね。以前、フランス人に聞いたら農作物の自給率は130%以上だと言っていました。欧米は、ポイントはしっかりと押さえています。戦後の日本はどんどん自給率が減少して現在は数10%でしょうか。里山で活動する人は激減です。炭や薪に依存しなくなった現代社会では「ふるさと」のような時代に戻ることは無いでしょうが、少なくとも農業に携わる人が、これほど減少しなかったら、里山の現状は違ったものになっていたと思います。政策が先を見越していないのでしょうか?
 原発も同様の事がいえそうです。世界の地震発生頻度の色分け図を見ると、原発国のフランス、ロシアは穏やかな色合いで、地震の発生はなさそうです。東海岸に原発の多いアメリカも、東海岸には地震がなさそうです(西海岸は地震が多い)。最低限、自分の国の事は考えています。一方、地震が異様に多い日本の濃い色を見て愕然としました。全く先の事を考えていないことが分かります。無責任ですねえ。話が飛びました。現在の里山・・少しでも人が関わるようにすれば、新たな形の里山ができると思います。それには多くの人に、里山の現状を(科学的に)知ってもらう事、関心を持ってもらう事が大切だと思いました。勉強になりました。



高槻:たいへん、ありがたい感想をありがとうございます。テレビなどでフランスの農家の豊かさを見ると、「産み出す」ものをもつ国と消費する国の自力の違いを感じないではいられません。震源分布の地図をみて、改めてショックを受けました。

2015.1/7

コメント
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