高木陽介「奔馳不息(ほんちふそく)」

衆議院議員 高木陽介のブログ

「説明責任」て何だろう。

2009-07-14 21:07:32 | 活動徒然
 「説明責任」て何だろう。
 永田町で〝不祥事〟が起こると、新聞の紙面に「説明責任」という四文字熟語が踊る。
 「説明責任」の訳の元となったのが「アカウンタビリティー」。元は会計学の用語だったと言われる。
最近では政治家に疑惑が生じた時、有権者に対して自らが説明をし、理解を得ることとして使われている。民主党の鳩山由紀夫代表の〝偽装献金〟疑惑は、まさに「説明責任」を求められている案件ではないだろうか。
 一部マスコミの報道から始まったこの問題。鳩山代表の資金管理団体の政治資金収支報告書に、すでに亡くなっていた人が個人献金者として記載されていると指摘された。
 小沢前代表の西松献金疑惑をきっかけに、民主党は企業献金の禁止の法案を国会に提出した。企業献金から個人献金にシフトしようという考えだった。
 しかし、政治資金の中心に据えようという個人献金について、代表の資金管理団体で問題が生じてしまったのは皮肉なものだ。亡くなった人からの献金で「故人献金」とマスコミから揶揄された。
 先月30日、鳩山代表が自ら会見。「故人献金」について認めるとともに、献金していない人の名義も使っていたことを明らかにした。05年からの4年間で偽装記載は193件、2177万8千円にのぼった。
 ところが、「説明責任」を果たすかにみえた会見が、さらに〝疑惑〟が広がってしまったようだ。
 まず、4年分の収支報告書を修正したが、献金者として記載された88人のうち8割にあたる70人をそっくり削除した。これほどの修正は前例がなく残ったのは鳩山代表本人と母、姉、秘書とその家族などわずか18人となった。
 ところが、9日の朝日新聞は政治資金収支報告書の修正で、献金記録を削除された複数の人が、「私は献金している」と話していると報じた。
 元の収支報告書が〝虚偽〟記載。修正した報告書も〝虚偽〟ということになれば、何が真実なのか。
 また、献金をすると、所得税が控除される制度がある。鳩山代表の団体は実際に献金していない人の分まで、控除を受けるための証明書を総務省に申請。寄付行為がないのに発行された控除証明書は05年からの3年で75人分。この証明書が確定申告に使われた場合は「脱税」にあたるとの指摘もある。
 小沢前代表も「説明責任」が問われたが、今また鳩山代表も「説明責任」が問われている。