高木陽介「奔馳不息(ほんちふそく)」

衆議院議員 高木陽介のブログ

通常国会が6日間延長

2008-06-18 19:35:02 | 永田町からのEメール
 6月15日に閉会する予定だった通常国会が6日間延長されました。しかし、民主党などの野党が審議拒否をしているため、現在は〝開店休業〟状態です。
 野党が参院に提出した福田首相に対する問責決議案が11日、可決されました。これが審議拒否の理由のようです。
 同日午前の参院本会議では、改正少年法など13本の法案が可決され、成立しました。ところが、日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済連携協定(EPA)について、民主党は先送りしたのです。
 この協定は、5月22日に民主党も賛成して衆院を通過したものです。にもかかわらず、参院では3週間近くも審議を進めませんでした。自ら賛成しておきながら、日本経済にとって重要な条約を先送りする民主党。13本の法律とともに議決しても何ら問題はないのに、政局優先で条約を犠牲にしたのです。
 こうした民主党の対応に対して政府・与党は、同協定が自然承認される21日までの6日間、国会の会期を延長することで合意。13日の衆院本会議で決定しました。
 また民主党は、首相の問責決議案提出の第一の理由として、長寿医療制度の廃止法案が衆院で審議できないことを挙げていました。しかし、12日の本会議で審議入りしようと与党が提案をしている最中のことで、これは全く理由になりません。
 自ら提出した廃止法案を実質的に〝審議拒否〟する民主党。そういえば3月にも予算案の審議で約2週間出てきませんでした。
 国会は議論する場であって欠席する場ではないはずです。

急激に進む少子高齢社会

2008-06-16 21:15:26 | 永田町からのEメール
 急激に進む少子高齢社会。財政は多額な借金を抱え込んでいる。
 わが国の年金・介護・医療といった社会保障をどうしていくのか。特に財源問題となると、頭の痛いところ。
 舛添厚労相が「金は天から降ってこない」とよく言っているが、誰かが負担をしなければならない。だが、増税や保険料アップの前に「ムダをはぶけ」というのが、多くの国民の一致した意見だ。わが党もそのように考えている。

 ところが、最近、民主党の議員がテレビなどで主張している「ムダ」をはぶく具体論(?)には首を傾げざるをえない。
 彼らは「ムダ」の象徴として「天下り法人」への財政支出12兆円があり、“天下り”を禁止すれば、あたかも12兆円が他の支出、例えば社会保障に使えるようなイメージで語っている。

 「天下り先」といわれる国家公務員再就職者のいる法人への支出について、平成18年度は約12.6兆円だった。
 「天下り」はもちろん辞めさせなければならない。だが、その支出先の法人が何をしているかは吟味が必要だ。

 例えば、スペースシャトルの星出さんが宇宙ステーション「きぼう」での実験を行ったが、この業務を行っている「宇宙開発機構」は“天下り法人”。これら科学技術振興に9000億円が投じられている。(TBS系の「サタずば」でみのもんたさんは「それは残さなければいけない」と発言)
 公明党が連立参加してから一貫して取り組んできた奨学金の拡充。10年間で貸与枠が2.4倍の120万人を突破した。これは「日本学生支援機構」という昔の日本育英会に1500億円が支出され、奨学生の手に渡っている。
 国立大学の予算も、「国立大学法人」となったため、8300億円が“天下り法人”に支出されることに。また、都市部では公立高校だけでは生徒を受け入れることができず、「私立」の役割は重要だ。この私立学校への助成として「日本私立学校振興・共済事業団」を通じて各私学に4400億円。これも“天下り先”。

 中小企業支援では、民間金融機関の貸し渋りなどがあるため、“天下り先”の「中小企業金融公庫」「国民金融公庫」に財政投融資という形で貸し付けている。これが総額3兆7000億円。(これらは貸し付けのため返ってくる)。
 住宅支援では、昔の住宅金融公庫、今の「住宅支援機構」やUR(公団)住宅の家賃補助で「都市再生機構」に合わせて3600億円。
 難病疾患対策として「国立病院機構」へ支出したり、農業者の年金給付や失業者の職業訓練への支出など社会保障・労働保険関係で4300億円が支出されている。
 その他、ODAやエネルギー対策として、国民にとってまたわが国にとって必要と思われるものに対しても、いわゆる“天下り先”へ支出されている。

 もちろん、それぞれの「ムダ」は徹底的にチェックしていかねばならない。“天下り”も廃止するべきだ。
 しかし、それらの法人をなくしたとしても「奨学金」への支出は削っていいのか。私立学校への援助は。中小企業への金融支援はどうするのか。
 民主党の主張は聞こえがいい。「天下り法人」が無くなれば、多額の税金が浮くようなイメージを演出している。しかし彼らは“責任”がないから言いたいことを言っている。私にはそう思えてならない。

テレビの討論番組に出てみた

2008-02-12 23:16:19 | 永田町からのEメール
 党の広報室長という立場上、テレビの討論番組に出る機会がある。
 放送された後、メール、電話、FAXなどが事務所に寄せられる。中には党本部経由で届くものもある。
 励ましの内容もあるが、大半はお叱り、ご批判の内容。反省することしきりである。
 日曜朝の3番組(報道2001、日曜討論、サンデープロジェクト)は生放送のため、話したものはそのまま放映される。しかし、月曜夜の「たけしのTVタックル」(テレビ朝日系)は収録番組だ。この番組はだいたい2日前の土曜の午後に2時間収録する。番組自体は1時間ものだが、CMなどが入るため、実質は40分程度。つまり3分の2はカットされている。
 これまでも、党の政策や考え方を述べてもバッサリ切られたことが何度もある。逆に、放送されたものを見ると、「ハマコー」こと浜田幸一さんなどとバトルをした時や、党の考え方からハミ出して発言をしている場面は、残されている。
 実はテレビ局にはニュースなどを扱う報道局と、ワイドショーやバラエティ番組を扱う編成・製作局(テレビ局によって呼称は違うが)に分かれている。
 「TVタックル」や日本テレビ系の「太田光の私が総理大臣になったら・・・秘書田中」(これも収録番組)などは、いわゆるバラエティ系だ。しかし、最近は報道局が扱う番組もワイドショー化している。
 ちなみにTBS系の月曜から金曜朝の「みのもんたの朝スバッ」はワイドショー系。ところが土曜の「サタデーずばッと」は報道局が扱っている。
 「何でもっと反論しないんだ」といったご批判をよくいただくが、反論していてもそこがカットされていることも知っていただきたい。
 しかし、生放送はまさに言ったもの勝ち。ただし、1人で2分、3分話すことは無理。だいたい1分以内で言いたいことを言わなければ、司会役に遮られてしまう。
 テレビは影響力が大きい。だからこそ、党の主張を簡潔、そしてわかりやすく伝えられるように努力していきたい。

福田内閣がスタート

2007-10-03 23:39:28 | 永田町からのEメール
福田内閣がスタートした。先月25日、首班指名の本会議に先立ち、太田代表と福田総裁との間で15項目にわたる「自由民主党・公明党連立政権合意」に署名した。
 参院選の与党敗北を受けて、「改革を急ぐ余り、そこから取り残された人たちや地域、弱者に対するセーフティネットが十分でなかたことを率直に反省し・・・」と、合意文章の前文で確認した。
 「公明党は庶民の政党ではなかったのか」
 参院選後に、多くの支持者から厳しいご批判をいただいた。その反省に立っての政権合意だった。
 政権協議が行われる4日前の20日の朝日新聞はちょっと変だった。まず3面の社説。「公明党 まだついて行くなら」のタイトル。「自民党総裁選が行われている。(略)これは首相選びである。連立を続けるなら、注文つけてもおかしくない」と、公明党はもっと〝物申せ〟と主張している。
 しかし、次のページの政治面トップは「公明ずけずけ」「埋没の危機、自民へ談判」の見出し。「連立政権協議に向けて、公明党が注文攻勢をかけている」と報道しているが、見出しを見る限り、批判的なニュアンスがある。
 同じ日の新聞で、一方は「遠慮することはなかろう。連立政権合意を単なる儀式に終わらせてはいけない」と主張し、他方は「ずけずけ」という見出しで〝批判〟する。
 「天下の〝朝日〟はどうなってんだ」と多くの読者が思ったのではないだろうか。

政治記者

2007-10-01 23:11:23 | 永田町からのEメール
テレビのニュース番組で政治家の記者会見が映される時がある。
 記者の質問に答える形だが、総理大臣は一日2回、官邸で通称「ぶらさがり会見」を行っている。記者がマイクを持ちながら、総理の周りを取り囲みながら質問するものだ。
 公明党も水曜に北側幹事長、金曜に太田代表が定例記者会見を行っている。何か大きな出来事があると、定例会見とは別に「ぶらさがり会見」を行うこともある。
 5年間にわたって党の広報局長を務めた関係で、多くの会見に立ち会ってきた。
 最近感じることは、記者の皆さんがメモをとらなくなったことだ。そのかわり、パソコンでメモしている。その一方で、どの記者もボイスレコーダーを会見する政治家の前に置き録音している。
 私も新聞記者出身だが、当時はボイスレコーダーなどなかった。一言も聞きもらすまいと真剣勝負だった。
 しかし、今の記者は、パソコンのキーに向ったまま、会見者の顔も見ない。例えば話しにくい時など質問によっては目が泳いだり、表情が変わるのに・・・。
 録音をして、パソコンのキーをたたくだけなら学生のアルバイトでもできる。相手が話したくないこと、隠したいことなどを聞き出し、真実を明らかにするのが記者の役目のはず。このような状況が続くなら、政治ジャーナリズムは死んでしまう気がするのだが・・・。