高木陽介「奔馳不息(ほんちふそく)」

衆議院議員 高木陽介のブログ

新型インフルエンザがやってきた

2009-10-20 23:27:37 | 活動徒然
 わが家にとうとう新型インフルエンザがやってきた。
 5日から11日までの1週間に全国で約64万人の患者が病院を受診したという。前の週の33万人から倍増。わが家からもその患者が出てしまった。
 小学6年の次男のクラスでインフルエンザの欠席者が増え、学級閉鎖になったのが6日の火曜日。次男はいたって元気で学級閉鎖を満喫(?)していた。ところが、木曜の夜に突然38・5度の熱が出てきた。
 翌金曜日に病院へ。検査結果はすぐに出て、「はいインフルエンザです」。治療薬のリレンザをもらって帰宅。他の家族はあまり接触しないようにと、自分の部屋で安静状態に。使ったティッシュなどもビニール袋に入れ、厳重に処分。
 翌日には熱も下がり、せきの症状だけになった。医師によると「熱が下っても3日くらいは感染するので」との注意を受けた。次の日の日曜には、すっかり元気になり、いつものように「腹減ったー」。
 ところが、その日曜の朝、大学1年の長男に熱が…。病院で診てもらうと、「ハイ、インフルエンザです」。長男はタミフルを受け取り、ベッドに直行。
 その後、長男も回復したが、「これでワクチン打たなくて済んだね」と兄弟は笑う。まだ、感染してない高2の長女は「私は絶対にインフルエンザにかからないから」と根拠のない強気の発言。これも父親に似たのか。
 ワクチンの接種も19日から始まったが、ワクチンの供給量が少ないため優先順位が決められている。医療従事者や妊婦、1歳から小学校3年までの小児などから優先的に接種される。私も妻も対象からはずれているだけに、長女の言葉ではないが、気合いで頑張るしかない。
 5月のGW前後、日本での初感染の報道がなされた時は、大変な騒ぎとなった。いざ、自分の身近に感染者が出てみると、これまでの季節性のインフルエンザと、そんなに変りがなかった。マスコミの影響は大きい。特に大切なのは正確な情報。医師の指示に従い、冷静な対応が必要だ。
日本はワクチンが足りない上、優先順位をつけながら、自己負担となっている。鳩山内閣もスタートして一ヶ月。危機管理は政治の重要な仕事だ。ワクチン接種が厳しいわが夫婦。最近は手洗い、うがいがていねいになったのは言うまでもない。

一方的に中止!八ッ場ダムの地元

2009-10-06 23:28:24 | 活動徒然
 「ダムに反対していた父や祖父母のお墓も移転。そのお墓を掘ったときの心情。国のためにお墓を掘り返す心を分かっていただきたい」
 女性の涙声が会場に響いた。
 前原国交相が中止を明言した八ッ場ダムの地元・群馬県長野原町。公明党と住民の意見交換会で、その発言が飛び出した。
 「ムダをはぶく」という民主党の主張は誰もが支持をするだろう。一度始まった公共事業を見直すことも重要な視点だ。だが、地元住民の声を聞いて、公共事業のストップには多くの課題があることを痛感した。
 昭和27年、当時の建設省が八ッ場ダムの建設調査に着手した。地元住民の大半が反対する中、交渉は難航。40年の歳月を経て平成4年と7年、国・県・町が基本協定を結び、住民もダムの建設を受け入れた。それから20年近くの間に水没地区住民の移転も進み、道路やJR吾妻線の付け替えも進ちょくしている。
 意見交換会では住民や自治体関係者の怒りが爆発した。群馬県の大沢知事は次のように語った。「平成7年の国と町の合意協定。この時の政府は自社さ政権だった。さきがけの代表幹事は鳩山総理。菅国家戦略大臣は当時、政調会長。前原さんもさきがけの衆院議員として政府・与党の中にいた。その政府と契約した。地元、知事となんら相談もなく一方的に中止。我々地方は国を信用することができるのか」
 地方分権を主張する民主党だが、国が一方的に中止を決めて地方に押しつけることに、知事の不満は募った。
 「『野党のときに何度も八ッ場ダムを視察して、地元の方々、自治体の方々とお話してマニフェストにした』との前原大臣の言葉が新聞に載っていた。いつ、どこで、誰とそういう話をしたのか」と、マニフェストに対する不信感を述べる人も。八ッ場ダムは首都圏の1都5県の治水と利水を目的としている。住民の生活再建もダムを前提になっている。
 前原国交相は全国143のダムの総点検を宣言している。それなら、八ッ場ダムも費用対効果を含めて、検証した上で中止を発表すべきではなかったか。政策を変更する場合、それまでの議論と手続きの透明化が重要になる。就任会見で「マニフェストに書いてあるから」と建設中止を表明した国交相。
 ムダを削減することは大賛成だ。だが、そこにはイメージではなく、客観的なデータによる説得力と、これまで苦しんできた住民に対するていねいな対応も求められている。