高木陽介「奔馳不息(ほんちふそく)」

衆議院議員 高木陽介のブログ

永田町のコンプライアンス

2009-03-31 21:17:33 | 活動徒然
桜の開花宣言が出たものの、しばらく寒い日が続いた東京。3月も今日で終わりだが、ようやく桜も見頃になってきた。
桜前線の北上とともに、明日から新年度がスタート。明日が入社式の会社も多い。景気が落ち込む中、社会人として一歩を踏み出すフレッシュマン。期待と緊張が入り混じっていることと思う。
入社式が終わると、しばらくの間、「新人研修」を行う会社もあるだろう。私も20数年前、毎日新聞社の「新人研修」を受けた。会社の歴史や記者の心得のようなものを幹部から聞いたが、「座学」は眠かったのを覚えている。グループに分かれ、先輩記者が担当となって研修を受けたが、本社に近い千鳥ヶ淵で花見をやった。今でも「花見」はやっているだろうか。
最近の企業の新人研修では「コンプライアンス(法令遵守)」について取り上げる所も多いと聞く。
近年、不祥事発覚で、信用を失い、破たんに追い込まれる企業も多い。しかも、純粋な法令違反だけではなく、企業倫理も問われる時代となり、「コンプライアンス」が注目されている。
ちょっと前まで学生時代を楽しんでいた新入社員諸君にとって「コンプライアンス」と言われても、とまどってしまうかもしれない。だが、最初が肝心。一歩間違えば、本人の人生が暗転するだけでなく、企業自体も崩壊し、さらには社会に多大な迷惑をかけることを忘れてはならない。
「コンプライアンス」というと、国会議員は更に厳しくとらえなければならない。ところが、永田町を俯瞰してみると、どうも「コンプライアンス」とは縁遠いと思えてしまう。
民主党の小沢代表の公設第一秘書が政治資金規正法違反で起訴された。しかも小沢代表自らが代表を務める政治資金管理団体と、政党支部の問題でもある。
私も何度か小沢代表の会見をテレビなどで見たが、説明責任を果たしたとは思えない。共同通信の緊急世論調査でも、小沢代表の説明を納得できないと答えた人が79.7%にものぼっている。
民間企業は「コンプライアンス」については敏感だ。だからこそ新人研修に取り入れる企業も増えている。法律を作る国会で「コンプライアンス」研修が必要と言われないためにも、国民が納得する小沢代表の説明が求められている。

動画「お答えします」

2009-03-19 22:20:55 | 活動徒然
「ハイ!それでは本番いきます。5秒前、4、3……」
 公明新聞編集局がある公明新館の地下1階のスタジオ。スタッフが息を詰めて見守る中、カメラが回り始める。
 今月5日から公明党ホームページ上でスタートした動画配信「お答えします」の収録の一場面だ。マスコミなどで話題になっている政策や政局テーマを、できるだけ分りやすく解説し、党への疑問にお答えしようということで企画した。
 1回目のテーマは「道路特定財源」。先週は「後期高齢者医療制度」。女性キャスターの質問に答える形で番組は進行し、回答役は、党の広報を長年担当し、テレビ討論によく出演しているということからか、私が務めている。
 番組を見られた方からは「政見放送みたいで堅い」「もっと動きのある映像が欲しい」といった注文もいただいている。
 これまで、党宣伝局が党員の学習用としてビデオ「公明ニュース」を製作してきた。
しかし、ビデオでは企画から撮影・編集を経て、党員の皆さんが見るまでに約40日間かかっていた。1ヵ月以上前の問題を解説したビデオが手元に届いてもピントがずれている。
 なるべくリアルタイムで解説したいという思いの中で、「お答えします」がスタートした。
 グラフなどを使って、なるべく分りやすくと心がけているが、まだ試行錯誤の段階だ。だが、今は〝ネットの時代〟。「お答えします」を党勢拡大の武器に育てていきたい。

政策が、バンカー池ポチャに

2009-03-17 23:19:42 | 活動徒然
 「あんな息子がいたらなあ」
 プロゴルファーの石川遼君(17)を見て、そのように思っているお父さんは多いのではないか。
 「すごいぞ、17歳で1億円稼ぐんだからな。しかもあの取材の礼儀正しい受け答え…」
 私の言葉に対し、18歳の長男は「比較しないでよ」とふくれっ面になる。まあ、人それぞれ個性があるので、比較してはいけないし、子どもの成長は親の責任でもあるのだが…。
 遼君がプロデビューしたことで、昨年の男子ツアーの観客動員数は前年の2割増となった。テレビ視聴率も平均6.9%と前年比1.8ポイントアップしたという。
 その遼君が来月9日からのマスターズを含め米国ツアー3試合に出場するため渡米した。出発前の記者会見では「3大会で(予選を通過して)各4日間、計12ラウンドして、常に4バーディーを目指したい」と語った。遼君が言うと、その目標を達成しそうだと思うし、「頑張れ」と心の中で思わず叫んでしまうのは私だけではあるまい。
 ゴルフといえば、毎日新聞の浜松支局時代にクラブを握った。当時26歳だった。「これから付き合いも多くなるし、ゴルフは覚えておいた方がいいぞ」と支局長。「止まっている球を打つんだから、野球やテニスと比べれば簡単」と私。それでも基礎が大切だとの支局長のアドバイスで、週一回のゴルフ・スクールを2ヶ月通った。
 そして、支局長に連れられ初めてコース・デビュー。経験者はお分かりのように、散々な目にあった。
 学生時代、柔道をやっていたので足腰が安定しているせいか、当たれば飛んだ。ドライバーは300ヤード近く飛ぶのだが、それが芯に当たらない。右方向ばかりに飛ぶので、一緒にプレーする人たちに「君は右翼か?」と言われ、「いえ、中道なんですが…」と返事。
 議員になってからは、日常の活動に追われ、クラブを握ることはなくなった。
 どんなプロでもちょっとしたミスで大崩れしてしまうのがゴルフ。そのミスをどこまでリカバリーできるか。政治も似ている。フェアウェーど真ん中を意識して打った〝政策〟。ところが〝政策〟の中身より、発言や行動で、マスコミや有権者の反応は厳しく、結果はバンカーや池ポチャに。
 タイガーウッズもそうだが、いつも笑顔の遼君もプレー中の真剣さが、画面を通じて伝わってくる。「100年に一度」といわれる経済危機の中、今、政治の真剣さが問われているのではないか。

ガンバレ!侍ジャパン

2009-03-03 22:20:48 | 活動徒然
 「侍ジャパン」は連覇なるか。
 いよいよWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の第1次予選(東京ラウンド)が始まる。5日の中国戦に勝てば、7日には宿敵・韓国戦。前回のWBCから昨年の北京五輪まで、日本は韓国に2勝4敗と負け越している。
 西武、巨人との強化試合を見て、「大丈夫かな」と不安を抱いたのは私だけだろうか。
 松坂、ダルビッシュ、岩隈の先発三本柱。イチロー、岩村、城島らの大リーガーに加え、青木、小笠原、稲葉など28人の代表メンバーは、現時点ではベストだろうと思う。
 だが、韓国や前回の雪辱を期している米国、キューバなども、選手をみると、そう簡単に勝てる相手ではない。
 しかし、野球というスポーツは有力選手がいれば必ず勝つとは限らない。100試合以上のペナントレースと違って短期決戦の場合は、ちょっとしたミスが命取りになることがある。
 永田町も平成21年度予算案が衆院を通過し、論戦の舞台が参院に移った。
 9月に任期満了を迎える衆議院だが、解散・総選挙の時期が刻々と迫っている。しかし、麻生首相自らの「郵政発言」や財務相の「もうろう会見」での辞任など、「チーム麻生」は暴投やエラーで、相手に点を与えてしまっている。
 一方、野党・民主党も小沢党首の「第7艦隊発言」により、外交・安全保障分野での民主党の「危うさ」を指摘する声が出ている。こちらも失点に結びつくエラーになるかもしれない。
 永田町という〝球場〟で繰り広げられている試合に、有権者という〝観客〟はこれらの報道に触れ、うんざりしているのではないか。
 本来、世界的な経済危機に陥っている中で、政治は次から次に対策を打ち出さねばならない。政府・与党としても第1次、第2次の補正予算と21年度の本予算で総額75兆円の景気経済対策を提示した。
 ところが、国会論戦の報道をみると、政策の中身以上に、〝エラー〟や〝暴投〟ばかりがクローズアップされてしまった。
 WBCも「侍ジャパン」のV2を期待すると共に、1点を争う緊迫した好ゲームを見てみたい。〝永田町ラウンド〟も敵失による加点ではなく、与野党共に「この国をどうする」といった視点で、国民生活に直結する適時打やホームランによる得点を、多くの国民は期待していると思う。