高木陽介「奔馳不息(ほんちふそく)」

衆議院議員 高木陽介のブログ

政権交代の選挙が終わった。

2009-09-15 01:32:30 | 活動徒然
 明日(16日)召集される特別国会で、鳩山総理大臣が指名される予定だ。
 私たち公明党は10年間の連立政権に終止符を打ち、下野することになった。同じく下野する自民党は、首班指名で誰の名前を書くかでもめていたが、若林両院議員総会長でまとまった。公明党は新たに選出された山口那津男代表の名前を書くことに。衆院議員になって何度も首班指名の本会議に出席しているが、公明党の代表の名前を書くのは実は初めてだ。
 今から16年前の平成5年夏。初当選して臨んだ特別国会の首班指名で「細川護熙」と書いた。本会議の前の代議士会で「『熙』の字を間違わないように」と先輩が注意をしていたのを覚えている。
 翌年には細川内閣総辞職の後、新生党の羽田孜党首と書いた。さらに自民を離党した海部俊樹元首相の名を書いた時は村山富市・社会党委員長に負け、自社さ政権が誕生した。その後、落選を経験し、平成12年に再び国会に戻ると自・公(保)連立政権になっていた。それから9年。首班指名では森、小泉、安倍、福田、麻生と自民党総裁の名前を書き続けた。下野することで自らの党の代表名を書くのも少し複雑な思いがある。
 今回の鳩山内閣も、3党連立政権となる。90年代初めから〝連立〟の時代が続いている。16年前に「政治改革」の名のもとに導入された小選挙区制度。政権交代を可能にすることが「政治改革」と叫ばれた。5回目の選挙でその政権交代が実現した。
 しかし、今回の総選挙の結果は民主308、自民119、公明21、共産9、社民7…となったが、得票数を見ると差は議席ほど離れていない。全国の比例代表の得票数(率)は、民主2984万(42%)、自民1881万(26%)、公明805万(11%)、共産494万(7%)、社民300万(4%)…。
 得票以上に議席の差が出てしまう小選挙区制度。しかも〝死票〟が多く、民意が反映しにくい。平成6年の政治改革法案を決着する時、民意を反映する比例代表の定数を200とした。その後20削減され今は180。
 民主党はマニフェストで比例代表80を削減するとしている。しかし、今回投票した7000万人のうち半分以上は民主党以外に投票している。
 価値観が多様化している現代にあって、民意を国政に幅広く反映できる制度をもう一度考えてもいい時期ではないだろうか。