高木陽介「奔馳不息(ほんちふそく)」

衆議院議員 高木陽介のブログ

政界一寸先は闇

2007-11-19 22:24:34 | 活動徒然
 福田首相と小沢・民主党代表の党首会談で浮上した「大連立」。3ヶ月前の参院選で与党が過半数割れをしたことで、国会は「ねじれ」状態になってしまった。そこで、「ねじれ」を解消する「大連立」構想だったが、一連の報道によると、自民・民主の思惑、いや福田、小沢両氏の考えは微妙に違っていたように感じる。
 わが国は、連立政権の時代に入って14年が過ぎた。最初は私が初当選した平成5年。8党会派で連立をした細川内閣。続く羽田内閣まで約10ヵ月間、非自民政権ができた。
 その後、「自・社・さ」の村山、橋本内閣。いったんは自民単独政権に戻ったが、平成11年に「自・自」の小渕内閣。さらに同年10月に公明が加わって「自・自・公」政権。翌年に「自・公・保」となり森内閣から小泉内閣へとバトンが渡される中、今の「自・公」連立となった。
 そもそも連立政権は、衆・参両院で過半数をとる政党がなく、単独では政権運営ができない状態の中、政策合意を結んで連立政権をつくっていく。
 細川内閣の時も、「政治改革」がテーマとなり、生まれも育ちも違う政党が手を結んだ。
 「自・公」の連立も平成11年。金融危機の中、日本経済がこのままだと崩壊しかねない、という状況の中、政治を安定させて、経済を立て直すという大義名分があった。
 そして、福田内閣誕生前にも自民・公明で政権協議を行ない、合意した上で連立を組んだ。
 しかし、今回の大連立は各紙世論調査でも、支持はなかなか得られていない。だが、何のために連立するのかという大義があれば有権者は納得すると思う。
 一方、小沢代表が「公明を切れ」と主張し、福田総理は「自・公」が前提と反論したとの報道もある。
公明の議員としてはありがたい話だが、「自・公」という連立の枠組みは永遠のものではない。
 前述したように、政策を実現するための連立政権なのだから、公明の主張に理解を示し、共通した政策実現をしようと合意できるのであれば、政権の枠組みは幾通りもできる。
 今の政治状況として、すぐに枠組みが変わることはないと思うが、「政界一寸先は闇」。何が起こるか分からない。