高木陽介「奔馳不息(ほんちふそく)」

衆議院議員 高木陽介のブログ

マスコミ報道に揺れ動く〝浮草〟議員

2008-04-22 21:56:35 | 活動徒然
 「いったい何やってんだ。自分の言動が恥しくないのか」。先週の18日の朝刊各紙の政治面を見て率直に思った。
 75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度(長寿医療制度)について前日の17日、自民党内で議員連盟が発足。記事の見出しは「自民 反発に戸惑い・見直し検討の議連発足」(読売)。「高まる見直し機運」(産経)。
 野党の議員が同制度を反対するのは理解できる。しかし、与党議員としてはいかがなものか。
 今月1日から導入された同制度だが、高齢者への周知不足など混乱しているのは確かだ。
 しかし、この制度導入を盛り込んだ「健康保険法改正案」は一昨年6月に成立。議連発足式に参加した約40人の自民党議員はこの改正案に賛成している。何も分からずに賛成したのなら、その無責任な態度は、有権者から反発を受ける。
 立法府の議員として、法律・制度をつくるのが仕事。「説明できない」「分かりづらい」などと言う前に、まず自らが制度を理解し採決に臨むのが当然。国民に理解が深まっていなければ、説明責任は、賛成した与党の国会議員にある。
 わが党は太田代表自らが現場をまわって、高齢者の側に立ったビラ作成に関わった。さらに党の機関紙で何度も解説をし、公式HPでは、ウェブTV「お答えします」というコーナーで動画で説明までしている。
 ある情報番組で、今回の制度が県によって保険料に差があるとキャスターが語っていた。するとゲストの学者が、これまでの制度は市町村単位のため、もっと保険料の格差があり、改正によってそれを縮めたと指摘。キャスターは批判したつもりだったが驚いた表情になった。つまり、全体像がわからないままの報道で、不安が増幅される構図。
 そんな報道に影響を受けて、賛成したことを棚に上げて、「見直し」を叫ぶパフォーマンス。
 もし本当に見直すべきと思うなら、なぜ賛成したかを説明し、まず、謝罪をしてから行動するべきだ。このままではマスコミ報道に揺れ動く〝浮草〟議員といわれかねない。

2兆6千億円の歳入欠陥と国会欠席の小沢代表

2008-04-08 21:58:04 | 活動徒然
 子育ては大変。そう思っている読者も多いのではないか。経済的負担はもちろんだが、親として子どもたちに何を伝えていくか。
 かくいう私も高3の長男、高1の長女、小5の次男の3人の子を持つ親だ。
三人が小さい頃、「だってお兄ちゃんが…」と、口をとがらせて兄弟げんかの理由を言う妹と弟。
 そんな時、私は「今おこらずに、一晩がまんしろ。明日の朝、起きてから、それでも頭にきてたら、真剣にけんかしなさい」。一晩寝て、翌朝まで怒りの治まらない事など、ほとんどない。
 「ちょっと譲りなさい。我を張らずに、互いがちょっと引くだけで、話はまとまる」。この事もけんかの時によく言った。子どもたちは柔軟性がある。どんな子でもスポンジのように知識や知恵を吸収し、応用するようになる。
 ところが大人になると、どうも頭が硬直化してくるようだ。その典型が最近の政治の世界だ。平成20年度の予算は先月28日に成立した。しかし、その財源を規定する歳入法案は、参議院で一ヶ月、審議されず、年度をまたいでしまった。
 ガソリン税の暫定税率は、4月1日に失効。ガソリンの値下げはユーザーに歓迎されているようだが、2兆6千億円の歳入欠陥が生まれる。地方自治体でも道路予算の執行を凍結し、混乱が出始めている。疲弊している地方経済にも悪影響を与えかねない。
 先月27日、福田首相は「道路特定財源の平成21年度からの一般財源化」を含む修正協議の提案をした。しかし、民主党は協議に乗ろうとしない。
 民主党の小沢代表は、この問題で福田内閣を追い込み、解散総選挙へ持ち込むという〝政局〟を優先しているようだ。しかし、2兆6千億円の歳入欠陥はどうするのだろう。
 先週末から小沢代表はTV出演をして、民主党の考えを訴えている。TVで語るより、メインの舞台の国会で話し合いをしたらどうか。「互いがちょっと譲れば」、国民にとってプラスの合意はできるはずだ。
 そういえば3日の衆院本会議。在日米軍駐留経費に関する特別協定で、小沢代表はまた欠席した。子どもたちは学校を安易には欠席しないものだが…。