太陽日記

北海道移住10年を機に、日記をこちらに引っ越しました。気が向いた時にひっそりと更新します(笑)

根室本線一部区間廃止

2024-04-01 15:10:11 | 日記
 常々、「葬式鉄は趣味じゃない」と言っていますが、昨日の根室本線富良野~新得間の最終日に行ってきました。2年前の日高本線浜田浦駅の最終日は、たまたま近くで仕事があったので立ち寄りましたが、○○系引退とか特急○○廃止の類のラストランにはほとんど行った事がありません。路線が廃止になる最終日に写真を撮りに行ったのは、高校卒業直後の国鉄瀬棚線ぐらいしか記憶にない。そんな自分がなぜ富良野に行ったのか。それには地元日高本線の廃止が影響しています。厳密には苫小牧~鵡川間が営業していますが、「一部廃止」ではなく「一部区間を残してほぼ廃止」となったきっかけは2015年の高波被害による路盤流失。ある日突然自然災害によって運行が休止され、そのまま再開できずに廃止となってしまった。根室本線も2016年に台風10号による豪雨被害で東鹿越~新得間がバス代行となってしまった。その時、新得駅北側の橋梁も流失したのだが、石勝線経由の特急が走る大動脈だったので年内に復旧。しかし根室本線の滝川~新得間は特急も走らないローカル区間。JR北海道からは完全に見放されてしまった。結局、東鹿越~新得間は災害による突然の運行休止からそのまま廃止ということで、地元日高本線の境遇と相通じるところがあるし、「まだまだ撮ってみたかったカットもあるのに」という心残りもあった。それでも富良野~東鹿越間は列車による運行が再開されたし、釧路運転所のキハ40の運行が終了してからはタラコやツートンが撮れる自宅から最も近い区間だったので、ここ2年ほどはたびたび撮影に訪れていた。そして3月16日のダイヤ改正で石北本線のキハ40の運行が終了してからは、タラコが富良野周辺に集中的に投入されると思っていたのだが、最初の7日間だけでぱったりと運用が止まってしまった。「このままタラコが走らないのなら最終日もパスかなぁ」と思っていたら、どうやら最終日の午後から走りそうだという事で急遽行く事にしたのでした。

 で、当日の朝を迎えると、なんと雨が降っていた。すぐさま現地の状況を確認すると、富良野は雪が降っているらしい。天気予報は晴れだったのに! 芦別岳がキレイに見えていたら、冬季通行止めの区間を歩いて撮影に行こうと思ってリュック型のカメラバッグに機材を移し替えていたのに~(>_<) しかし午後には晴れてくるみたいだったので、出発を遅らせて朝食を自宅で食べてから出発することにした。


 のんびりと朝食を食べていたらのんびりし過ぎてしまい、東鹿越発2本目の9474Dにギリギリとなってしまった。いつもはクルマで横目に見て素通りしてしまっていた鉄橋を真横から撮影できるポイントで初めて撮ってみた。背後の山には着雪があり、直前に陽も射してきたのでまずまず良きカットが撮れた。


 次のポイントは決めていなかったので探しながらとなったが、その前に通りかかった下金山カーブがスゴイ事になっていた。道路からチラッと見ただけで40台ほどのクルマが狭い未舗装路に数珠つなぎに駐車していた。芦別岳は上のほうは雲に隠れているのに、どうしてもココで撮りたい人が沢山いるんだね。で、芦別岳よりは標高が低いこちらの山、西富良野岳と書いている人がいたけど、こちらのほうがほぼ山が見えているし、順光で撮れるのでココにしました。


 臨機応変に複数アングルで撮影したいので基本的に手持ち撮影派ですが、風が強くてカメラ保持に難儀しました。お別れのヘッドマークを掲げた森メグちゃんを先頭にした3両編成です。


 今日は今まで撮ってなかった場所で撮ってみたかったので、返しはこんな場所で撮ってみました。下金山神社の鳥居です。3両がスッキリと撮れないので、こんな所で撮っているのは自分だけでした。タラコだったらもうちょっと画になる場所でしたね。


 午後の9477Dからはタラコ+白+白+タラコの4両編成です。自分的には真ん中2両の白が気に入らないので、最初から白を排除したカットを撮ってやろうとこの場所に来たのでした。狙いどうりに撮れました。


 実際はこういう編成です。4両はちと長過ぎた。で、現地で聞いた話によると、ツートンの1759は現在、検査で釧路入りしているそうです。最近全然見かけなかったのはそういう事だったのね。引退じゃなくてよかった。ただ、タラコの2両は引退が近いそうです。これからは富良野より先の区間まで行かないと撮れなくなりますが、なるべく多く撮りに行きたいですね。


 返しは最初、下金山駅の山部方にある踏切で撮ろうと思っていました。普通、踏切周辺は何かしら「ぼっこ」(棒っこ・北海道弁で棒のことです)やら箱ものだったり、設備関係のものがあってスッキリ撮れないことが多いのですが、ココの踏切の下金山方は何もなくていいな~とロケハン時に思っていたのです。ただ、行ってみると線路端の木の影が思いっきり車両側面にかかりそうだったので次の候補地へ。ココは開けていて車両にかかる影はありませんが、微妙に車両にかかる木があったりします。ただ、条件のいい場所はどこも人がいっぱい。今日はあまりガツガツしないと決めていたのでココでOK


 列車は富良野に戻って2往復目。アウトカーブに来たという事は~


 はい、こういう事です! 先程のカーブより曲率が緩いので先頭車はほぼ正面になってしまいました。また、横位置で撮影したのを無理くり縦に切り取ったのでパツンパツン。


 返しは暗くなるので、先週味をしめたアウトカーブバルブ。今度は逆向きで。芦別岳は見えなかったのでカラマツ林バックです。4両編成だからもっと車内の明かりが写ると思っていましたが、あまり明るく写っていませんでした。また、テールランプの揺れ具合がローカル線の線路状態を表していますね。


 今日はもう最終列車まで見送ろうと決めました。いつも基本的に時系列的に写真を並べていますが、コレが富良野~新得間の最終列車。金山~下金山間の小さな踏切で見送りました。ちょっとシャッタースピードをミスって遅くし過ぎた。もうちょっと窓が判る感じが良かったかな。右側に北海道色の残像が…


 で、コレが時系列的には最後の1本前。シメのカットはこちらの方が適しているでしょう。山部の野球場ウラの直線の星空バルブ。一週間で過去最高傑作を更新してしまいました。光の筋がなんのこっちゃ分からないかもしれませんが、信号を入れたことによって鉄道写真であることを物語っています。しかし、惜しむらくは芦別岳が雲に覆われてしまっている事。この雲が無かったら、空前絶後超絶怒涛の最高傑作と言えたでしょう。右側には流れ星も写っています。ただ、ホントは先日、これで雲が無く、恐らく月明かりに照らされたのであろう雪の芦別岳がくっきりと浮かぶ写真をネットで見て、自分も撮ってみたいと思ったのでした。でももう撮れないんですよねぇ。

 というワケで、局地的には大混雑していた最終日でしたが、極力そういう場所とは距離をとってラストを見送ってきました。もう今日から根室本線は完全に分断されてしまったんですね。日高振興局管内に乗り入れない日高本線とともに、名前と実態の乖離が悲しいです。
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