さくらが旅立ってから一ヶ月が経ちました。コロナの影響で激減していた写真の仕事も少しづつ戻って来て、9月はそこそこ忙しくなってきたので気も紛れ、一時は犬が出てくるとチャンネルを変えていた動物番組も見られるようになりました。もちろん悲しい気持ちが完全に無くなったわけではありませんが、いつまでも沈んだ気持ちでいてもしょうがないので明るく行きます! 今日は鉄道模型ネタです。
もう発売日から10日経ったので少々トーンダウンしましたが、鉄道模型雑誌「RM MODELS 302号 2020年11月号」の特別付録「映える撮影用背景紙」がSNSを中心にバズりました。線路と背景が流し撮りしたように加工された背景紙で、その上に鉄道模型を乗せて写真を撮れば、超お手軽に模型が疾走しているような写真が撮れてしまうというアイデアグッズ。ネット上でその記事を見て興味を持ったのですが、アップで撮影された画像を見てみると、印刷物の弱点でもある網点がどうしても気になってしまう。そこで、とりあえず書店に行って実物を見てみた。肉眼で見るとそんなに気にならないけど、1/150スケールのNゲージの模型をドアップで撮影すると目立ってしまうのだろう。それに、背景紙のサイズも基本的には模型1両分で考えられているので、ちょっと小さい気がする。肝心の雑誌の内容自体が気に入れば買っても良かったんだけど、そこまでじゃなかったので、この付録が欲しいがために1210円を払う気にはなれず、そっと棚に戻した(ネコパブリッシングさんゴメンナサイ ^^;)
で、だったら自分で作っちゃえばいいじゃん! という事で作ってみました。まずは線路の画像を探しまくった。
なんとか使えそうだったのがこの画像。この中の線路の部分だけをPhotoshopの遠近法の切り抜きツールを使って平面的に切り抜く。
プリントした時にレールの幅が9mmになるようにサイズを微調整。
次に背景に使えそうな画像を探す。この画像も先程の線路の画像も、お目当ての列車が来る前にアングルや露出を確認するために撮影した画像。こんな画像でも消去せずに残しておけばこういう時に使えるんだね。
線路は水平に配置したいのでこの画像を傾ける必要があるんだけど、そうすると左下の部分が足りなくなるのでレイヤーで画像の範囲を拡大してコピースタンプツールで草をペタペタ。カーブしている奥の方の線路もペタペタして消す。
作業途中の画像を残してなかったのでいきなり完成だけど、背景に対して用意できた線路の画像が小さいので、レイヤーで左右に2回貼り付け。それぞれをフィルターのぼかし(移動)で流し撮りのような効果を持たせる。左右の結合部分が不自然だったのでコピースタンプツールで馴染ませる(完璧じゃないけど、だいたいそこには模型が乗るのでOK牧場)。背景もぼかし(移動)フィルターをかけ、それぞれのレイヤーを結合。つなぎ目をコピースタンプツールで馴染ませる。
最初は単線で作ったけど、特急電車などを撮影するには複線の方がしっくりくるので複線も作ってみた。ちなみにサイズはA3ノビで作ったので、付録よりかなり大きい。
付録はブックスタンドなどで背景紙を直角に立たせていたけど、スタジオのようにホリゾント式にしたかったので木の板などで作ってみた。ちなみにこれは、以前クルマで車中泊する時に後部座席で使えるように作った折り畳み式のテーブルをバラして再利用した。
蝶番で折り畳み式。水色の部分は板が足りなかったのでスタイロフォーム(断熱材)を使っている。カッターで簡単に加工できるのでGood!
プリントした背景紙をハメてみた。
簡単に取り外しができるように、端に微妙な段差を作って紙の反発で引っかけているだけ。
流し撮りしたみたいになってるでしょ?
早速模型を置いてみた。ん~、紙が写真用紙の光沢だったから、思いっきり車両が反射してるなぁ… あと、手前のグリーンの部分が少なくて木の枠が写っちゃってるなぁ…
背景のグリーンが道床に反射してるし、光沢紙はダメだな。
小田急ロマンスカーNSEだ!
鉄道模型ならではのアングル。カッコイイ!
キハ82 特急おおとり
紙の反射だったり手前のスペースの広さだったり改善点は多いな。マット紙を買い直したら、最低でも20枚単位なので雑誌を買うより高くつくというオチ。でもまぁ自分で作る事に意味があるのだ。
最初は背景の流れ具合をやり過ぎかなと思ったけど、写真を撮ってみると逆にもう少しやっちゃってもいい感じ。画像自体も選び直した方がいいかもしれない。また、ネット上ではレールを貼り付けて通電し、灯火類を点灯させている猛者もいたので、それにもチャレンジしてみたい。