午前中、Mさんちの牛舎清掃の仕事をしていたら、ケータイに消防から「火災発生!5分団出動!」というメールが入った。一旦自宅に戻り、耐火服とヘルメットを持って現場に急行。第二報のメールには「国有林で車両火災(重機)」と書いてあったので、途中で追いついた第5分団の消防車両に続いて林道へ分け入る。以前、この林道にはクルマで入って行った事があるのだが、消防ポンプで汲み上げるほどの水量がある沢は無かった気がする。消防署に配備されている、水槽を備えた大型の消防車両ならば、それ1台で消火活動を行えるが、ウチらのような分団に配備されている消防車両は、防火水槽や消火栓、もしくは河川などの水をポンプで汲み上げて放水するので、それらの水源が無いと消火活動は行えない。
「これ、もし重機だけじゃなくて森林火災に発展してたら、ウチらの手に負えないぞ…」という恐怖が若干脳裏をよぎる。
やがて現場に到着すると、木材切り出しの現場で1台の重機からグレーの煙が上がっていて、もう1台の重機が必死に土をかけて消火しようとしていた。とりあえず炎は見えないが、火元はエンジンルーム内らしく、煙は一向に止まらない。これは根本的に水をかけて消火しない限り無理っぽい。しかし、やはり付近に水は無く、ウチらの機材ではどうしようもない。
そうこうしているうちに水槽を備えた車両が到着し、火元に向けて放水を始めた。やがてさらに大きな水槽を備えた車両も到着したのだが、狭い林道で道路の傾斜もあり、大型の車両は現場のすぐ近くまでは来れない。仕方がないのでホースを何本も繋いで水を送った。
結局、第一報の緊急招集メールから2時間近くして消火活動は終了。森林火災に発展しなくて良かったが、重機の近くの木の幹には1メートル四方ほどの黒く焦げた跡があり、ホントに森林火災一歩手前の状況だった。今の時期は空気が乾燥しているので、皆さん火事には気をつけましょう!
ところで、この辺りでもようやく桜が咲き始めた。写真は太陽から峠を下った、隣の集落にて。