旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

白虹~白い霧

2014-08-11 20:30:00 | 老人のつぶやき



前回の山旅の際に、白い虹(白虹)ってのを初めて見ました。場所は大雪山系化雲岳山頂です。

7月21日(月)夕方、天気はまずまず安定、夕景が見られそうだったので、山頂で
カメラを構えて待機していました。日中は南寄りの風に乗り、帯広方面に広がっている雲海(ガス群)が
上昇を伺っている気配でした。夕方には西寄りの風に変わりその恐れもなくなり、逆に西から東向きに
トムラウシと化雲岳間の谷間(ヒサゴ沼のあるあたり)を霧が流れていました。ものすごく劇的な
夕景は期待できない状況ながら、このような霧があるとアクセントになり、そこそこいい写真が
撮れるのではないかと、ちょっと期待しておりました。

ところがあろうことか、突然風向きが変わり、一転南寄りのやや強い風が吹き始めたかと思うと、
谷間にたまっていたガスが一気に上昇に転じ、あっという間に一面真っ白になってしまいました。
そんなに濃いガスではないようで、トムラや大雪山もチラチラ見え隠れするし、上空の青空も
見えているしで、もうちょっと粘ろうとしたのですが、このガスはすごく湿気の成分を含んでいて、
みるみるうちに水滴がつきだしたので、あわててカメラをバックに収納しました。

こらあきらめたほうがいいかなと思い始めたところ、なにやら白い棒状のものが日光に照らされ
出現しました。最初気のせいだろうと思いましたが、いや、これがうわさに聞く白い虹(白虹)だなと
確信して、再びカメラを取り出しました。なにせこのような自然現象は短い時間で終わってしまいます。
スタビライザーをオンにして、私としては珍しく手持ちで撮影しました。霧が舞い上がり、瞬時に
状況が変わるのでピントも合わせづらい状況で、マニュアル撮影でほとんどカンだけが頼りです。
メガネにも水滴がついていて視界もきわめて悪いんですね。虹が二重なのは撮影時にも
気がつきましたが、現像してみて初めて三重(うっすらと四重?)だったのがわかりました。

そして、撮影しようと構えたら、自分の影も霧に映っています。いわゆる「ブロッケン現象」ですね。
こちらはこれまで何度か経験済みでして、白虹と同じような原理で発生するものと思われます。
同時に写りこむような構図を意識したものの、これも半分当てずっぽうですわ。

全部で10カットくらい写したうち、マシなのを二枚掲載します。これでトムラウシなどが一緒に
写っていたら面白かったんですがね。残念ながらこの時点では山はまったく見えませんでした。
唯一地形らしいものがわかるのが登山標識ですが、いかんせん文字はまったく判別できませんね。
ここは三方向からの道が交差する付近の要所で、向かって左が五色岳(あるいは沼の原)、
まっすぐがトムラウシ(黄金が原)、右が天人峡などと書かれていたと思います。




♪ 白い霧に かすむ二人
  ゆらりゆらり 佇む二人
  青い月に 浮かぶ夢
  流れるメロディ きゃしゃな足音
  とぎれとぎれの言葉のすきまに
  しみていくような 君の甘い香り
  愛は陽炎のように ふたしかなもの
  白塗りの恋は赤い血に染まる

  白いため息 髪をなでる
  ゆらりゆらり 寄り添う二人
  青い影が ひきずる夜
  おびえる瞳 闇にまぎれた
  もどかしい君を つきはなしたのは
  きっとやさしい天使の手だったろう
  愛は陽炎のように ふたしかなもの
  君は赤い爪をのばしはじめる

  うつむいてた君は 細い首すじから
  ポキリと折れて 僕の胸に抱かれた
  夢を翔ける翼は もう君に似合わない
  そうさ君には 二度と天使は唄わない
  もどかしい君を つきはなしたのは
  きっとやさしい天使の手だったろう
  愛は陽炎のように ふたしかなもの
  白塗りの恋は赤い血に染まる


  (白い霧/詩:細坪基佳)




   





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