五十四歳の男が二回目の思春期を迎えるというと気持ち悪い。
これは正確に言えば、思秋期。もしくは思愁期だ。
14才で思春期を迎え心と体の成長の劇的変化を味わうなら、
54才は思秋期として死が見えてきた心と体の変化を味わうということろだ。
五十歳を過ぎて戦国時代なら寿命というところを通過する。
死に至らぬとも体のあちらこちらが故障していく調子が悪くて当たり前の日常。
そこを胡麻化してなんとなくやり過ごし生きていく。
充実した毎日を送る、後悔しない生き方をする、言うは易しだ。
毎日が後悔の連続。
後悔しながらこの大海原で航海している。