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阿部知子さんから新年のメッセージ

2012年01月09日 | Weblog

   社民党衆議院議員・小児科医・阿部知子のメールマガジン
    \^o^/「カエルニュース」 388号 2012/1/9 \^o^/
      http://www.abetomoko.jp/ 

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   ★☆ 日本の本当の進路がまさに問われる2012年☆★

  ★☆ 政治の責任を果たすべく、今年も全力を注ぎます☆★

 2012年が始まりました。今年が皆さまにとってよい年になるよう、心よりお祈りを申し上げます。

 昨年は、東日本大震災・大津波と福島第一原発事故、被災地とそこに暮らす皆さんのことが頭から離れませんでした。震災と原発事故の傷跡は、被災地のみならず広く日本各地の弱った経済の足腰も直撃しました。

 それにもかかわらず、政権のみならず政治そのものが危機感をなくしていると、あらためて痛感した一年でした。非正規雇用も働く人たちの4割近くに達し、生活保護の受給者も206万人と、制度が始まって以来の最高数を記録しています。そんな時に、野田政権は地方や国会、国民の圧倒的多数の懸念を無視してTPP協定参加へと舵を切り、続いて、今やおきまりとなった民主党内のドタバタ劇の末に集団離党者まで出して、消費税増税など多くの重要事項を年末の駆け込みで決めました。定期点検で止まった原発の再稼働や原発輸出にも意欲をむき出しにしています。そんな野田政権を見ていると、やはり暮らしの実態に疎く、経世済民とは程遠いと断じざるを得ません。

 富裕層や大企業を優遇したまま消費税増税方針を決めても、政府のムダの削減や円高・デフレ対策は怠ったままです。このまま増税したら大不況の引き金になりかねません。結論ありきの消費増税方針と一体で決められた社会保障改革の中身も、人生の様々なステージを安心して生きていける制度になっているか、議論が絶対的に不足していると思います。来年度政府予算案も消費税増税に道筋をつけており、大型公共事業の再開ラッシュで、国民の生活や雇用への期待からは遠くかけ離れたものになっています。

 虚ろに響いた福島第一原発事故の「収束」宣言も見直しが必要です。事故の検証すら道半ばで、放射能を漏らしたまま、汚染被害を放置したままの「収束」宣言とは、だれに向け、どこをみて言っているのか、憤りを覚えます。被災者は帰るべき土地も家も奪われ、あるいは汚染の中に暮らし続けなければならない人も少なくありません。除染の本格的実施も主食の米や牛乳にまで汚染が拡がっているのに、食品の放射能測定・表示もいまだに体制が確立されず、多くの人々が不安の中に暮らしています。野田政権には、うず高く積まれた新米の米袋を前に、なす術もなく新年を迎えている福島県の米農家の姿は映っていないのでしょうか。

 政権交代の看板だった八ッ場ダム建設再開の決定も、「民主党は反対だが政府が最終決定した」という詭弁で乗り切ろうとしていますが、こんな理屈は通るものではありません。辺野古に米軍基地建設を進めるための環境影響評価書の提出も、沖縄の人たちの抵抗にあって、深夜に業者を使って評価書を県庁の警備室においていくという何とも情けないやり方で強行しました。「沖縄の声に耳を傾け、誠実に説明し理解を求める」という総理所信表明演説の言葉はどこへいったのかと呆れかえるばかりです。

 野田政権のこの状態は、もはや末期的だと思います。政治が本当に守るべき国民の方を向かず、政権交代の主要政策の看板をほとんど下ろし、大きな理念や社会像を示すこともありません。一刻も早い総選挙で国民の信を問わなければ、もはや政治や政党に対するあきらめの気持ちを払拭することはできません。

 2012年は、まさに激動の時代の幕開けです。日本の本当の進路がまさに今年こそ問われることになると確信しています。

 大震災と原発事故からの復旧・復興はもちろん、弱った経済の足腰の立て直し、社会保障改革と消費税増税問題への取り組みを通じて、一人ひとりが将来に希望が持てる日本をなんとしても再生したいと願っています。

 TPP協定参加問題では、多様な発展段階にあるアジアの国々とどうやって共に生きていくのかが問われています。アメリカ主導のルールであるTPPは、持続可能なアジアの発展の答えにはなりません。脱原発社会への道筋づくりは今年が正念場です。
福島の事故がもたらした被害を直視し、日本が世界に誇れる脱原発の決断をし、再生可能エネルギー産業を成長の原動力にしたいと思います。

 これらの課題は皆、民主党も自民党も他の政党も一枚岩でない課題ばかりです。しかし裏を返せば、それぞれの政党の枠組みを超えて、一人ひとりの政治家が問われることになるのだと思っています。昨年は、再生可能エネルギー促進法の成立やTPP協定交渉参加への反対、あるいは国会に原発事故調査委員会を設置させることなどで、各党の国会議員の良心に働きかけて超党派での取り組みを行いましたが、今年も同様の試みが必要になるでしょう。年内の衆議院解散、総選挙も取りざたされていますが、国民一人ひとりが個々の政治家をしっかりと評価するための材料を提示するためにも、その先頭に立ち続けたいと思っています。

 私は、昨年に何度も訪れた被災地で、人の生命や暮らしはもちろん、牛や米の生命を守ろうと必死な皆さんから多くのことを学ばせていただきました。そのことも糧にして、今年も政治の責任を果たすべく全力を注ぎます。

 本年も、皆さまからのご指導ご鞭撻を賜りますよう、心からお願いを申し上げます。

                                                                                      阿部知子


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