今日はパッシブハウスに関するお知らせです。
「パッシブハウス」はヨーロッパの建物の次世代省エネ基準であり、スイスやオーストリアでも近年驚くべきスピードで普及してきています。パッシブハウス基準については、日本の建築家である森みわさんのページに詳細な説明がありますのでご参照下さい。
http://www.key-architects.com/passive.html
さて先日、ビオシティ誌次号に寄稿する記事のために、中央ヨーロッパでのパッシブハウス普及のメッカの1つである、フォーアールベルグ州のエネルギー研究所を取材しました。その時に知ったことなのですが、建築関係者の教育に熱心な同研究所の主催で、11月に英語によるパッシブハウスの設計講座が開催されます。5日間×2ブロック、計10日間の集中講義で、終了後には希望者が多ければ、パッシブハウス研究所登録プランナーもしくは登録コンサルタントの試験も受けられるそうです。
コース日程:2009年11月9~13日と23~27日の計10日間
受講料:1990ユーロ
開講場所:フォーアールベルグ州ドルンビルン市にある応用科学大学
コースの英語説明と受付は以下のサイトで見られます。 http://www.energieinstitut.at/?sID=2944
同研究所は90年の初頭から、ドイツのパッシブハウス研究所のパートナーとして、オーストリアでのパッシブハウス普及を進めてきました。講師は研究所のパッシブハウス担当者で建築教授のヘルムート・クラップマイヤーさんを筆頭とする経験者たちです。この地域は建築的にも興味深いパッシブハウスや関連産業が山ほどありますので、事例見学には事欠きません。英語に自身のある日本の建築家の皆さん、参加されてみてはいかがでしょうか?
日本でもパッシブハウス研究所の認定を受けた住宅が、森みわさんという若手建築家により実現され、本も出版された、と知人から聞きました。素晴らしい快挙です。
http://www.key-architects.com/index.htm
今後日本にも、「日本のパッシブハウス」の普及の時代が到来するものと確信しています。そのためには行政、産業、教育、啓蒙、各方面での促進活動が必要ですが、中でも設計者の教育は最も重要な基礎体力づくりだと思います。