義妹は沖縄の果物を送って来た。
時計草。名前は、文字盤のような咲きかたをするのでこうよぶ。英語は、パッションフラワーと呼ぶ。「激情」ではなく、キリストの受難のこと。磔の刑にされたキリストを雌しべの柱頭にたとえ、放射状に拡がる部分をキリストから出た後光にたとえた。因みに、花の子房柱は十字架、三つに分裂した雄しべが釘、巻き髭が迫害者の鞭、副花冠は茨の冠、五枚の雄しべの葯が五ヶ所の傷、花弁状の十枚の花被片が十人の使徒、葉は槍など、この花を見た時にこう言った。
果物時計草は、やや趣きが異なる。実は、皮が黒くしわしわになってくると食べられる。種は硬いけと食べられる。奄美と沖縄では時計草ジュースを売っている。