私がリハビリを受けているSTさんから下記のメールを受け取った。
「<略>・・・実は、当院にご入院中の患者様が、添付のコンサートの車椅子席でのチケットをご予約されたそうなのですが、残念なことに、ご入院となってしまい、どなたかに無料でお譲りしたいと希望されています。このままでは、このチケットが無駄になってしまうそうです。そこで、ご連絡を差し上げた次第ですが・・・<略>」
私は、喜んで受け取った。私は、学生やアマチュアのオーケストラやバイオリン・ピアノ合奏団etc.を聴くが、プロの演奏家は聴いた事がめったにない。この度は、プロの演奏が、二回もあり、本当にありがたい。
「ザ・ベスト・オブ葉加瀬太郎」。
葉加瀬太郎の演奏、いや、総合芸術が花開く。先ず、「てっぱん」のテーマ曲を演奏した。スクリーンの上にはCGが次から次へと生まれている。「てっぱん」のテーマ曲はなんだか懐かしいような気がする。
プログラムが進んで、急に、パッヘルベルのカノン(?)の一節を聞いた時は、びっくり。パッヘルベルのカノンは、本来は静かな曲だが、・・・上手いなぁ。
ぁ
次に(三日後)、
「音楽の女神が選んだ華麗なるピアノ・トリオ」
前半は、ピアノ・チェロそれにバイオリンが、各々、単独で演奏した。普段、何気なく聴いている「幻想即興曲」、そのコンサートの時、涙が出てきた。
(私事だが)幻想即興曲は、私が高校受験が終わった時、お袋が買ってくれた思い出のレコードだった。
(今は、CDやi-podがあるが、昔は「レコード」といって、30cm~10cm位、円盤状のエボナイトの溝が掘ってあって音楽が聞けるようになっていた。)
お袋は十四年前に死んだが、時々ひょっとする時、この世の中に顔を見せてくれる。
後半は、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲 第一番ニ短調。これも、素晴らしい演奏だった。ぴったりと息が合った演奏は、メンデルスゾーンの夢の世界に引き込まれていく。
どちらも、いい日だった。「ありがとうございます」。