九州に行った。

　発病して三年、ＭＲＩを受けて、これ以上悪くても良くても、あまり変わりは、無いだろうと、九州に行くこと決めた。
　はじめ、北九州に住む友達を訪ねた。五年ぶりに会った。友達も大きな怪我をして、奥さんも脳の手術をしたそうだ。平尾台の麓に住む彼は、樹木や草に囲まれている。奥さんは、食べ切れない程、料理をしてくれた。私は、あまりしゃべらないので、妻に通訳（？）してもらった。
　翌朝、父母が住む海老津（遠賀郡）に行った。発病して以来、初めて会った。昨年軽い脳梗塞を患った母は、大丈夫だなと思った。弟夫婦と妹夫婦も来た。
　二泊のち博多のホテルに泊まった。とんこつラーメンは、麺が細く、スープがあっさり。翌朝、博多に住む甥に連れられて、福岡市美術館に行った。ポールデルボーやダリや雷神像を観賞した。今度、甥の絵を見せてもらおう。
　
　飛行機は、発病して初めて乗った。ところが、トイレに行こうと立ち上がった時、前の椅子の背もたれが、邪魔で通れなかった。そこで、スチュワーデスが来てくれ、前の客に背もたれを上げてもらい、スチュワーデスの手を借りて行くことができた。

ハーモニカの調子がおかしい。

　私は、バイオリンとかサンシンとか、やってきたけと、病気のせいで、できなくなった。今は、ハーモニカを練習してる。クロマチック・ハーモニカというそうだ。　
　急に、ＧとＦが、出なくなった。妻が、修理したが、なおらない。神田に修理を頼むのがいい。

爪切り。

　脳出血により、私の右手・右足は使えない。　
　私は、左手と口とお腹を使いながら、ほとんど用事をすませる。服を着たり脱いだり・箸を使ったり・茶碗を洗ったり・料理をしたり・デジカメを撮ったり・傘を差したり・トイレを使ったり・風呂に入ったり・・・（「脳梗塞そして、脳出血へ」（やまねさん）　http://members.jcom.home.ne.jp/tyamane/ 参照）を、ほとんどの用事はすませる。
　ところが、爪切りだけは、妻の手を借りる。何とか、成るかと思い、「やすり」とクランプ（１００円ショップ）を買って来た。ちょっと訓練をすれば、なんとかなる。

ミュシャ展と映画「故郷の香り」を見に行った。

　上野の東京国立博物館で「踊るサテュロス」を見に行った。像には動きはあるし、躍動感があった。こんな像は、2,000年前にてきた、驚きだ。
　それから、東京都美術館で「ミュシャ展」に行った（障害者のための）。「祖父」は、すばらしい。木陰で、祖父と孫は、うたたねをする。静かな風が吹いてる。
　その後で、偶然、文芸春秋画廊に入った。二人の作品があった。西川さんは独特の光と影を描いた。子供達の絵は動きあった。森重さんは妻が「南の島より」を気に入った。
　好物の「空也」の最中を買い、映画「故郷の香り」を見た。切ない映画たっだ。聾唖の「ヤーバ」（香川）が奥さんに通訳をしてもらえない場面は泣けた。失語症も似た様な情景が、たまにある。