別に驚くに価しないことだけど、ミシガン北端からカナダに入るところは、朝方気温がゼロ度、スペリオル湖側は全面氷結したままだったよ。だからね、この水がいずれナイアガラに落ちる時に、そこに流氷が流れていても何も問題がないというわけだ、当然の話。そのままカナダを東に進んだけれど、まあどこまでも針葉樹の林が続いて、いい加減に飽きました。しかも山があるってわけじゃなくて、湖面沿いの町や村だからね。やっぱり平野はつまらんよ、山がないと。
たまに田舎町の中心街交差点にでるけれど、そういう所って、ウェンディーズだとか、ティムホートンとかの食い物やが繁盛してますよ。田舎町の活性化の原点というのは、どうも外食産業じゃないかと思ってしまうほど。
ティムホートンというのは日本じゃなじみないけど、マックがさらに進化して、サラダ中心のサンドイッチとか、スープといっても肉じゃが系の中身が多い美味しいスープやっている食い物やだよね。チキンヌードルというスープ食ったけど美味かった。4種類くらいスープありましたよ。でもペラペラと説明されても、よく分からん。もうアメリカカナダには、オリジナルのレストランと言うやつがほとんどなくなって、全てマック系のチェーン店が支配している。そう思うよ、大量仕入れで大量販売はオリジナルの、地方の名産料理なんてもんを、食い散らかしてしまったわけだ、日本も同じだよ。そういう店は理屈っぽいひげオヤジが、ウンチク言いながらやっているわけで、普通は客に嫌われる。でも客とすれば、どこに行っても同じ店というのはいい加減に飽きるもんで、名物料理食いたいなあといつも思うけど、回転寿司にしても、立ち食いの富士そばにしても、全部チェーンになってしまったからね、しかも吉野家も含めてこれがけっこう美味いというわけで、ドンドン地元の飲食を凌駕していくよ。まあ地元の飲食が怠慢で、本当にまずいということもあるけれど。カニだって知床で食うよりも、カニ道楽の時代だからなあ。
今日当たりから時差ぼけが直ってきて、ということは反動で、午前中から運転中に眠くなって、もうだらだら緊張感が欠けてきたね。200マイルも走ったかどうか、カナダの中ほどの、ノースベイという中くらいの町に泊まることにした。でもさあ、ホテルってのは、午後3時にチェックインして、翌日午前11時までぎりぎり滞在していると、1泊料金で十分楽しめるという利点もあるんだよ。まあ何をやっていても旅行というのは、それなりに楽しいという結論だけどね。
4月25日(水)ミシガン北端
午前中にキャロルと合流して雑談。懐かしいなあ、彼女に言われたがざっと10年ぶりくらいになる。祖父母がカリフォルニア辺りにきて、戦争でソルトレイクに移ったころに生まれて、まもなくこのミシガンフリントに移ってきたといっていた。彼女日本に行ったことまだ無い。見掛け日本人そっくりなのだが、だからってどうして日本に行く必要があるんだと、私達は考えるんだろう、本人に全く意思がないのは当たり前だがアメリカ人だから。もう孫ができたといっているし、来年東京のイベントに行くかも知れないなんていっていたね。彼女本業は、図書館員だって知らなかった。10年くらい前に私コスタリカなんてところにゲームやりに行ったことあるのだが、その時のツーショット写真コピーもらって、ああそういえばそんなことやっていたなあって、もう懐かしい過ぎるよ。彼女はゲームのスタッフで、年に5回くらいはミシガンを離れて、ラスベガス、シカゴ、オハイオ、そしてコスタリカとかメキシコ・カンクーンとかに出張していたね、精力的な人だった。
フリントなんて厚木みたいなとこだろ、人口30万人。ミシガンは不景気だといっていたけど、午前中は雨も降っていてなんか雰囲気くらかったけど。でもさあ、トヨタが来年はGMを抜くそうだけど、だからどうしたって感じだよ。アメリカトヨタなんて、そのうちに買収か分離されて、そういうアメリカの企業になっちゃうだけで、元は日本企業だからって、だからなんなんだ。企業なんてもんは、その場で消費(商品売れて)拡大するわけで、重要なのは消費されていることで、つまりアメリカという消費市場がなければ、トヨタなんて育つわけがないわけで、玉子か鶏かと言われるが、重要度は市場が健全に存在していることだと思うわけだ。その市場があれば、トヨタがなければ、ホンダであり、GMフォードなんだから、企業はどこだなんてのは意味ない話だと思うぞ。
けっきょく戦後の60年は自民党(コンサバ)一党独裁できて、その政治システムが悪いんだと、USのように、コンサバとリベラルが交代に進まなかったのが諸悪の根源で停滞して、企業だけは日本は良いけれど将来性がなくて、いずれ世界はチャイナとUSの二大国家で、円の期待もなくて、まあドル圏で稼いで、後進国の物価安の日本で消費するようなら、ドイツ人がタイで暮らしているのと一緒で、良いかもねと言っておいたら、ホント?そこまで日本は悪いのかと驚いていたけどね。でも小泉はよかったんでしょと言うから、総理の個人のキャラではどうしようもならないもんだと、アメリカはケネディとかクリントンとか、大統領個人の資質で国内景気政治が大きくかわるけど、日本にそういうのはないよとね。官僚体制が悪いんだよと言いたかったけれど、言い忘れた。1時間もNOVAの個人レッスンみたいだから、疲れたよ、楽しかったけれど。
にしても、日本人以外の外人と言うのは、皆おしゃべりだよ、よくしゃべる。じゃないと何考えているのか分からんからね。黙って相手のこと分かるなんて、日本人は読唇術か、腹話術か、無言の会話か、異様だよなあ。それがもう限界に来ているけれど。
午後から北を目指して出発。けっきょく地図みるとNYからここまで一直線に来たようなもんで、同じく戻っても仕方がないし、北へまたカナダに入って大回りして戻ることに。ヒューロンの西側の海岸線を上っていって、夕方ミシガンというか、アメリカ最北端のソルト・マリエに到着。まあそんな予定もキャロルに話したけど、笑って呆れていたよ、どうせ同じようなこと考えてるアメリカ人も周囲にいくらでもいるんだろうと、思うけどね。ここは雰囲気はカナダ北欧で、気温も低いよ。ド田舎でも過疎がないというのが欧米の特徴で、まあ夏には相当なリゾートになるわけで、モーテルが林立。
やっぱり思ったけど、こういうリゾート北方面に出ると、黒人というのはいなくなるね。寒いからホテルも設備がいいし、しかも物価は安くて安心する。並みのホテルのコンフォートインあたりで、2ベッドは詰めれば4人で泊まれるわけで、それで80ドルなら、日本の宿泊だけのおんぼろ民宿よりも安いってわけでさ。しかもまだシーズンが早いのにけっこう観光客も来ているよ。北に出たから、夜は9時まで明るいし、テレビじゃ地元のデトロイトタイガーズとシカゴの試合なんかやっていて、井口は三振だったね。こんな田舎でもホテルはチャンネル100くらいあるし、車のラジオFMだって同じくらいあるよなあ。いつも思うが日本の田舎の民放とNHKの3局とさ、車のFMの東京FMを日本中で使いまわしているだけなんて、どこの占領されている国の放送体制なんだよ。自由化されていないものが本当に多すぎて、その独占体制に利権で癒着している官僚OB企業、三セク、独立法人ばかりで、まあアメリカと日本の比較すると、いい加減に馬鹿ばかしくて嫌になるし、私50歳になると、日本の将来がどうであっても、好きにやれよともう突き放したくなるよ本当に。やはり日本はアメリカの51番目の属州で、聞かん坊主が景気がいい時代もあったけど、今はのろまになってさあ、いずれ円はドルに買収される時代がくるんじゃないかと思うわけだ。じゃないと、人民元に包囲されるぞ本当に。
明日はカナダに入って、東へオタワ~モントリオール目指すけど、軽く500マイル離れていると地図にはでているなあ
4月24日(火)ナイアガラ~ミシガン
Nステの銀行OBレポーターが、以前に夜のナイアガラをライトアップ中継して、久米の番組で放送していたことがあったが、テレビ演出とは上手なもので、実際のナイアガラは、まあう~ん。勘違いしていたがカナダ滝が本流で、アメリカ滝はその10分の1程度の細い支流だった。どうせ落差は50m、幅は広いのだが、まあ登山家の私にとっては、自然遺産で驚かされるものはそう多くない。先週糸魚川の昼暗山に登ったが、そっちの北面カールの方が凄かったといったら、ナイアガラに失礼か。まあ観光地としてのナイアガラは特にカナダ側は、日光華厳の滝に比べれば、百倍以上も潤っている様子はわかるのだがね。
そこからカナダに入って、ミシガンを目指す。
目的のミシガン・フリントはデトロイトの衛星都市で、アメリカの下町、大いなる60年代、70年代かなあ。ホテルフロントも黒人や中米系で、しかもビールやホテル宿泊もニューヨークの半額とあっては、ニューヨークの物価高は最近じゃ東京以上だといわれることに田舎にきて気が付く。ホテルジュークボックスか有線か、ビートルズ、ストーンズの音楽が流れる様子には、懐かしいというか、のどかというか。工場地帯のブルーカラーの町州のようだよ。タバコも相当自由だしさ。古いアメリカというのは、体重が150キロもある大男が四人で、タバコ吸って、酒飲んで、ごつい話をホテルのバーでしているんだけど、そういうところで平気で過ごせる日本人というのもまた、物凄く少数派で、連れなんてそういう世間にビビッて部屋から全く出てこないもんなあ。でも皆物凄く人はいいよ。犯罪なんて本当にあるのか?と疑問だよ。そういえば、デトロイトタイガースは昨シーズンは強くてプレーオフにも出てきたけど、あそこは全員黒人選手ばっかりじゃなかったっけか?野茂もそこにいた時代があったけど、彼も相当なもんだと改めて思うよなあ。こっちの連中に言わせればニューヨークなんて、きちがい沙汰というわけだ。
にしてもさあ、当たり前の話だけど、どこへ移動するにも広いしさあ、どこへ行っても人は住んでいるし、相当な距離走っても風景は同じだし、五大湖ってのはどこも海のように広くてさあ、糸魚川走ってそこは日本海だよというからそう思うわけで、ここも同じで、上流のヒューロン湖だと地図にでているからそう思うわけで、これは太平洋だと騙されたら、簡単に信じ込むよなあ。むしろさあ、オンタリオは標高70mの海面すれすれの湖だけど、平均深度が80mで最深が280mだとあるけれど、そっちの方が、どうして海よりも深いんだと不思議だったよ。百万回説明聞くよりも、ビジターセンター辺りでデータ一覧をじっくり見たほうが、ずっと感慨深いんだよなあ。
そうだナイアガラで唯一ビックリしたのは、流氷が流れていたってことだ。川に流れる氷も流氷でいいのか。アムール川かここは。日本の河川に流氷ってのはないよ。諏訪湖も桧原湖も凍るけど、それが半分解けて天竜川や最上川を流れているって話は聞いたことないぞ。上流に大きな湖があって、あるいは河川ごと凍りつかないと、しかも緩やかに流れないと凍らないわけで、五大湖の上流はカナディアンのロッキーだったと、改めて思い出すよ。そんなこと思ってると、やっぱり標高高いところか、北を目指して緯度が高いところへ行きたくなるわけで、アメリカは大都市こそが魅力だという連中が大半なんだけど、それに興味なく、自然遺産だと思っている私はこれも少数派で、自分のキャラだから仕方がないよな。
どうせミシガンだって北海道よりは歴史はあるからね。フォードが車を大量生産に成功したのは明治後期ですでにその頃大都市だったわけだから、いくら落ちぶれたといっても、そういうの引きずっているよ。今もやはりこのあたりに、トヨタホンダの工場があるわけだし。
借りている車はジープだけど、何だかガソリン食うよなあ。能率悪いよこんなの。トヨタのランクルのハイブリッドに簡単に負けちゃうのも本当に良く分かる。にしても、でかいトラックが5車線の走行車線でも120キロでぶっ飛んでいるわけで、そういうトラックの相当後方につけて、ぎりぎり同速度で走っているのが現状でさ、追い越し車線にはみ出るなんて、勇気がないとできないもんだよ。広くて、遠くて、楽しくて、疲れるというのは、やっぱり良いことだよ本当に。旅行の半ばに差し掛かって、やっぱり北を目指すよなあ、残りは。
簡単申込はこちらhttp://www.ganzis.jp/japanese/bl/pe_apply.php