東証大引け 続落 米ハイテク株安と円高が重荷に 下げ幅一時600円に迫る
国内株概況2022年1月14日 15:29
14日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比364円85銭(1.28%)安の2万8124円28銭で終えた。前日の米株式市場で主要株価指数が下落した流れを受け、東京市場でも成長(グロース)株を中心に運用リスクを回避する売りが優勢となった。下げ幅は一時600円に迫った。
前日の米市場では米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事の発言をきっかけに米金利の先高観が再び強まり、高PER(株価収益率)のハイテク銘柄を中心に売りが広がった。
外国為替市場では株安に歩調を合わせる形で円高・ドル安が進み、1ドル=113円台後半まで上昇した。輸出採算の悪化を意識した売りが増え、午前の取引終了にかけて下げ幅を拡大した。
ロイター通信が14日に「日銀は2%のインフレ目標を達成する前であっても、利上げを開始できるか議論している」と報じた。一部で日銀の政策転換が意識されたことも相場の重荷になった。
午後に入ると日経平均は下げ渋った。節目の2万8000円を割り込んだことで、当面の安値とみた投資家の買いが入った。東証株価指数(TOPIX)が午前に2%超下げたことで日銀の上場投資信託(ETF)買いを意識した売買も膨らんだ。
JPX日経インデックス400は続落。東証株価指数(TOPIX)も続落し、27.92ポイント(1.39%)安の1977.66で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆4410億円。売買高は14億815万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1599と、全体の約7割を占めた。値上がりは503、変わらずは83銘柄だった。
レーザーテクやソフトバンクグループ(SBG)、トヨタが下げた。一方、前日に決算発表したファストリやセブン&アイなど小売株の一角は上昇した。郵船など大手海運株も高い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕