最悪の終わり方をしまともな炭にはなっていない、否すこしはいい可能
性はあるから諦めるな。いずれにしても心境は通信簿をもらうような気分
で炭小屋に向かう。
今シーズンは故障者が続き、これまでその恩恵に与ってきた大きなパワ
ーに慣れていたので7~8人の集まりでは随分と少なく感じてしまう。
本来はそのくらいの人数が集まれば上々のはずだが・・・・
お茶会を終わりいよいよ窯の焚口を壊し炭出しを始めると、全体的に白
っぽい風景が目に入ってきた。殆どが焼失という悪夢からは解放たれた
ようだ。中に入り炭を取り出すと入り口付近は灰を被り焼失が目立つも
のの奥の方はに行くに従い普段と変わらない炭に仕上がっていた。
見て安心、産出量の集計305kgと聞いて安心。振り返って話し合う内、
今回のトラブルの要因は窯底から煙道に通じる所が崩れていたものを
修復、その結果は煙道への排出口が狭くなった(煙道の修復面積は煙
突の面積と同じくらい)。このことを考慮して煙突で調整すべきだったの
に以前と同じ感覚でやったから調節が効き過ぎてじくじくと炭焼きが続
いた。最終段階では燃えるものはなくなり温度は上がらず煙も出ないこ
とになった。ここでもう止めようと決断したのは正しかったのだが、これ
は消極的な決断だったものなので大きな声で言えない。などと当事者
同士が話し納得したとしても次回に数値的なもので改善できないとこ
ろに難しさ、面白さがある。
後味の悪い炭焼きで落ち込みがちになっていたが再び立ち上がれる
ようになり、窯出しに続いて窯立てを行う。
これまでは窯に火を入れる時刻は暗くなっていたのに、お日様は未だ
峰の上にあった。
カンナで成形した材料の炭
火入れ17時