宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

指導方法

2018-02-21 19:25:14 | 茶道

年に何回かある研究会には必ず行くようにしています。家元の御名代で講義される業躰先生のご指導が一番新しいものだからです。

先日の研究会では、「お点前は時代と共にちょっとづつ変化することがあり、例えば貴人清次の濃茶点前でのお菓子器。以前は貴人さんには高坏、お次さんには縁高でした。ところが最近では貴人さんには脚付きの縁高で出すようです。」と業躰先生がおっしゃいました。

今回の業躰先生は会場の私たちにいろいろと問いかけて下さいました。《濃茶を二服点てるお点前はいくつありますか?》《本炭所望と略式炭所望の違いは分かりますか?》《貴人点の時と貴人清次の時で拝見物を出す方法が違うのはどうしてですか?》等々。

ただ受け身的に舞台上のお点前を見るだけでなく、こちらも《どうだったかしら?》と考えさせる研究会は脳を活性化させます。

また吹雪という薄器が使われていましたが、先生は「そうねー 大雪で苦しんでいる地域ではこれはダメだね。雪は敵なんだから。東京のように雪を風流と感じるところでは良いけれど」と。なるほどそうですね。

研究会は私にとってはお点前の勉強ばかりでなく指導方法も勉強にもなります。

昔は先生の言う通り「はい右手で、ハイそこで置き合わせて・・」などロボットの様に点前稽古していればそのうちにどうしてそうなのかが分かるという稽古でした。
今は初めから「これはこうだからそうする」と理由も説明して指導する事も多くなりました。

どちらの指導が良いかは一概には言えません。畳や床の間に縁のない生活スタイルの現代の若い方々に茶道を教えるのは昔より大変なのではと先生はおっしゃいます。
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