宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

尾張徳川の至宝展 @サントリー美術館

2024-07-22 19:38:44 | 美術

「さすが徳川家!」と、うならせる展覧会でした。

入り口には甲冑が鎮座しています。紐で身を守る小金属片をつなぎ、その紐の細かさと結び方の美しさに驚きます。17世紀のすごい芸術品!

藤原公任・藤原定家の書が、そして宮本武蔵の「蘆葉達磨」の絵。

続いて茶道具です。大名物の小ぶりの唐物茶入の名品がいくつか、織部茶碗は白い地色には黒で、黒の地色には白で織部独特の模様が描かれていて逸品です。

能のコーナーでは衣装が大変素晴らしかったです。デザイン、刺繍の素晴らしさにびっくりです。打掛も見事でした。

香木と香道で使う道具・・・香を切ったり削ったりする小刀の柄にも蒔絵が施されています。
あとは姫様の嫁入り道具の数々。貝合わせの貝には繊細に色彩豊かに宮中の景色や人物が描かれています。雅です!
硯箱や文箱には細かく蒔絵がびっしり描かれていました。そして琴や三味線・琵琶など楽器にも。

そして最後に今回の展覧会の花!国宝「源氏物語絵巻」です。
幅15cm程の巻物に優雅な仮名と絵が書かれています。仮名も細い筆で美しく書かれていてうっとりします。今回は「横笛」のお話の絵でした。お話と挿絵の巻物。これが平安時代に作られた事にも驚くとともによく現代まで受け継がれてきたかと有難い気持ちでいっぱいです。
オリジナルはこの様な小さな巻物であったとは思いませんでしたが今回鑑賞出来て一生の記憶になります。

徳川時代が300年弱もの間、戦さもなく続いたことで、いろいろな文化が守られ、素晴らしい技術が継承され発達したこと、そして素晴らしい品々がちゃんと現代まで伝わっていること、感慨深いです。
チラシにあるように【絢爛豪華 ここに極まれり】です。



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