雨にも負けず山歩き♪

青空を見上げながらも、しっかり足もとを見つめて歩く自然観察情報!

仙丈ヶ岳 (3033m)・甲斐駒ヶ岳(2987m)…2日目

2024年08月04日 | 百名山の山


甲斐駒ヶ岳をバックに「ブロッケン現象」


2013/10/13~15(日祝火) 仙丈ヶ岳(3033m)・甲斐駒ヶ岳(2987m)   
                                       <百名山2座>


(1日目) 北沢峠(2032m)~仙丈ヶ岳(3033m)~馬ノ背ヒュッテ(2640m)
(2日目) 馬ノ背ヒュッテ~北沢峠~甲斐駒ヶ岳(2987m)~仙水小屋
(3日目) 仙水小屋(2130m)~北沢峠


(2日目)馬ノ背ヒュッテ(5:25)→大滝の頭(6:10)→北沢峠(7:25)→甲斐駒ヶ岳登山口(7:40)→
双児山(10:00)→6号目駒津峰(10:55~11:50)→巻道分岐(12:20)→摩利支天分岐(12:50)→
甲斐駒ヶ岳山頂(13:35~50)→巻道分岐(14:40)→駒津峰(15:25~45)→仙水峠(16:55)→仙水小屋(17:30)


南アルプスの貴公子…甲斐駒ヶ岳に登る!


2日目は小屋から下山して北沢峠こもれび山荘(旧 長衛荘)で昼とし、名物スープカレーを食べてゆっくり過ごす計画で
仙水小屋を予約しており、3日目に仙水峠ルートで甲斐駒ヶ岳に登り、双児山ルートで下山の予定だった。

ところが、天気予報が変わり3日目のお天気が怪しい!と言う訳で本日中に甲斐駒ヶ岳に登る事とした!
仙水小屋は予約済だったので、下山コースとしていた双子山ルートを登りとして、左回りを右回りに大きく変更。


ゆっくり過ごせるはずだった我々の「なかび」が、一番ハードな日となってしまったが、天気優先でしかたない。
もし当初予約していた仙丈小屋が、変更後も取れていたら、下山に時間がかかり実現不可能な変更計画となっただろう。
不運だったのか幸運だったのか?…それは3日目のお天気次第となった (^^ゞ

馬ノ背ヒュッテでは、準備を済ませてから朝一番に並んで、早朝5時からの朝食を頂いて出発!
薮沢小屋経由のトラバースルートから大滝の頭に出て、そこからは昨日と同じルートで北沢峠まで下山した。



GPS軌跡は取らなかったので、歩いたであろう予測図である。


2日目も晴れ!12時間歩き切った!


 
馬の背ヒュッテから、日の出前の朝焼け                 藪沢小屋前を通る。
 

 
大滝の頭分岐(5合目)で、鳳凰山の上に眩しい太陽が・・・



北沢峠に戻ってきた。(トイレを兼ねて15分休憩)


北沢峠を 7時40分スタート!


北沢峠ではゆっくりしたかったが、先が長いのでトイレだけ済ませて、(旧)長衛荘横の登山道からスタート!
樹林帯をジグザグに登り、双児山山頂手前でやや視界が開け、双児山山頂からは甲斐駒ヶ岳がドンと見えていた。
双児山から一旦下って登り返し、駒津峰までの登りでは視界が大きく開けて、仙丈ヶ岳が後ろに見え
鳳凰三山や北岳、間ノ岳など、仙丈ヶ岳からとは少し角度を変えた眺望であり、山座同定しながらの登りとなる。


 
ここからスタート                      2合目



昨日登った仙丈ヶ岳が、後方に大きく見えて来た。


今朝まであの山域にいたのだ!



双児山(2649m)は4合目!



双児山からの甲斐駒ヶ岳



双児山から烏帽子岳方面と甲斐駒ヶ岳


駒津峰(6合目)で昼休憩!


駒津峰(2750m)は6合目であり広い休憩地、ここもまた仙丈ヶ岳6合目のように、見事な360度の絶景!
甲斐駒ヶ岳山頂へは一旦下って登る地形から、駒津峰からは独立峰のように見え、より白く美しい形である。
仙丈ヶ岳からはコブのように見えていた摩利支天、ここからは甲斐駒ヶ岳の耳の様な存在に見えていた。
眼下に目をやるとまたまた下りか~(>_<)と、やや落胆するが、この地形ゆえの眺望であり納得するしかない (^^ゞ
山頂へと続くルートも何となく読めたが、まだ先は長そうで、この快晴がもうしばらく続く事を願った。

甲斐駒山頂から下山してここ駒津峰で昼休憩の方が多く、我々のように今から登りの登山者は少なかった。
それでも無理は禁物!次のステップの為に食後はコーヒータイムも取ってしばし寛ぎ、体力をつける。
運良く雲海もガスも眼下に落ち着いており、ここからまた新たな山に挑戦するような気持ちで出発した。


   
ここは6合目!広いスペースの駒津峰(2750m)で昼休憩!             



駒津峰からの甲斐駒ヶ岳、奥には雲海に浮かぶ鳳凰山と北岳



駒津峰からの千丈ヶ岳


巻き道分岐を過ぎると、山頂まで延々白い砂地が続く。。。


駒津峰から先に進むと、岩稜のやせ尾根のアップダウンがしばし続き、直登の岩登りと巻道分岐に到着!
我々は巻道ルート、巻道と言っても最初は岩場の急下りもあったが、高度感はないので危険ではなかった。
その後は山頂まで延々白い砂地が続き、ちょっとした雪道をつば足で歩いているような感覚である。
白砂のザレ場であり踏ん張りが利かず、油断すると滑るので、下りを心配しながら一歩一歩慎重に歩いた。

途中で右手方向に摩利支天へ向かう分岐があり、直ぐそこと言う感じだったが時間がなく断念!
黒戸尾根からの合流地点を過ぎたら、そこからはすぐに山頂に辿り着き、山頂は我々の貸切りとなる。
少しの時間のズレで、静かな山頂を堪能できて、その後2組が登って来られたが、早々に下山された。
我々は下山でも最後となったが、仙水小屋泊まりなので、気持ちも体も楽であった。



駒津峰から烏帽子岳方面



下山後の情報によると、駒津峰付近の赤茶けた岩は「ホルンフェルスの岩」との事!
その先に白く見えるのは「花崗岩」で、山頂付近は全て花崗岩だった。


 
大岩越え!



赤いペンキで直登と巻き道分岐の案内



花崗岩の登山道①



花崗岩の登山道②



花崗岩の登山道③



摩利支天・・・登頂している人が数人確認できた。



花崗岩の「六万石」



眼下に摩利支天と鳳凰山、北岳



左奥に山頂を捉える!



山頂直下まで後ひと登り!



甲斐駒ヶ岳山頂直下!ここから5分の案内!



後方は雲海に飲み込まれていた。


 
山頂手前にあった神舎の祠



甲斐駒ヶ岳(3033m)



甲斐駒ヶ岳登頂記念の一枚!



山頂祠と北岳方向!雲海が迫って来ていたが、甲斐駒山頂は快晴だった!
 

貸切山頂を堪能して下山開始!


白砂のザレ場の下山は、やはり滑る!スキーに似た感覚だとメンバーがコツを教えてくれたので
それからは淡々と下りる事が出来た(^^)v

そんな中で、下りの駒津峰で遭遇した、「ブロッケン現象」は、特に印象に残る出来事となる。
あの時間にあの場所を通らなかったら、予定を変えず3日目に登っていたら…100%遭遇していない!
ブロッケンは今迄に何度も遭遇していて、特に珍しくもないのだが、何故か得した気分200%なのである。



摩利支天分岐と北岳



滑るので、花崗岩の「六万石」前を慎重に下山!


駒津峰で雲海のショー、隠れて現れて、隠れて現れる!


 
見る見る雲海が迫って来た!



と思ったらす~っと消えた!

 
そして条件が揃いブロッケン!



15時30分頃、太陽が傾いたこの時間ならではの現象である!



アップで撮ってもなかなか鮮明!



そして雲海はまたまた消えたので、駒津峰で甲斐駒と記念の一枚を撮る!



駒津峰からの仙丈ヶ岳は逆光になった。




北岳方面は雲海に飲み込まれる寸前!


仙水峠までは岩の急下り!


貸切で静かな甲斐駒ヶ岳と駒津峰を2倍楽しんで気分爽快 で、後は仙水小屋に向かって下るのみ!

ところがこれが、意外と長い道のりで、仙水峠までは岩の急下りあり、10時間以上歩いた後でもあり、
登りでも苦労しそうなほどの登山道で足も限界、仙水峠はまだかと考えながらの辛い下りとなった。

そう言えば、双児山直下で擦れ違った若い男性が、仙水峠から登って甲斐駒山頂から下山してきたとの事で、
かなり辛い登りだったので、こちら双児山から登った方が正解だったと、私達に語っていたのを思い出す。
改めて地形図を見ると、駒津峰から仙水峠は標高差約500mの急下りで、登りも下りも避けたい登山道だった!


仙水小屋には到着が遅れそうだったので、予め駒津峰手前で電話を入れてあったのでそこは安心。
昨日の仙丈小屋でも、小屋直通の通信手段はドコモの携帯だと言っていたが、甲斐駒でもドコモは通じた。
仙水峠を過ぎたら日差しも弱く届かなくなり、暗くなるのを心配して早めにヘッデンを準備しておいたが
やや薄っすら暗くなった頃に、ようやく仙水小屋に辿りついて、ホッとしたのであった。



ゴロゴロ岩の急下り



後方には摩利支天がグッと大きく見えていた!



岩魂斜面の下り!



足も限界の頃、ようやく仙水峠に着いた!



「岩海」と言われる岩魂斜面の下り登山道が更に続いた。


ようやく仙水小屋に到着!


 
仙水小屋


 
仙水小屋の夕食、遅い到着で我々のみとなり、食事はここで頂いた。


夕食は仙水小屋名物「お刺身定食」、わざわざこれを食べに来る登山者もいると書いてあったので
ちょっぴり期待したのだが、鮮魚を食べ慣れている北陸人にとっては、やはり山小屋のお刺身は邪道だった!
刺身に関しては美味しいとも新鮮とも言えなかったが、他の料理は手作りで、朝食も美味しく頂いた。

昨日の今日と言う事で、ついつい比較してしまうのは失礼だが、馬ノ背ヒュッテオーナーとは正反対で
仙水小屋のオーナーは至って無口、唯一、明日の天気を尋ねたら答えて頂いたのみである。
それでも我々の到着を、暗くなる前に到着するだろうか?と心配して待っていて下さったようで有難い。

そして何と!仙水小屋では消灯が夜7時、朝ご飯は早朝4時から(全員強制)と言う事であった。

どちらも少し早いのでは?と思ったが、ここから仙水峠経由で、あの急登を登って山頂に至り
どちらを経由したとしても、下って最終16時までのバスに乗る為には、早立ちが必須である。
途中には山小屋も避難小屋もなく、ガスや悪天候が予想される場合は、余裕の時間が必要な山であり
無口なオーナーではあるが、甲斐駒ヶ岳を熟知して日の出や日没を計算した上の判断だと思えた。

私が事前に見た甲斐駒ヶ岳の紹介サイトでは、タイムも登山道に関しても楽天的な書き方だったので
それを鵜呑みにして安易に考えると、予定時間に下れず、バスに間に合わない登山者も出てくるが
そういう意味では、北沢峠にある(旧)長衛荘と言う大きな山小屋は、かなり有難い存在だなーと改めて思った。

仙水小屋では混雑はなく、我々とご夫婦の2組で一部屋貸切りであった為、余裕の広さであった。
タタミ1畳くらい使って、ザックの中身を整理しても、邪魔にならない広さに久々感激である(^^♪
お布団はもちろん一人に一枚!大の字になって寝てもOKの待遇も、山小屋泊では久々であった。

ご夫婦は仙水小屋お気に入りのリピーターで、しばし一緒に南アルプスや北アルプスの山談義をして就寝!
我々は計画変更で、明日は1時間程下るのみとなったが、ご夫婦は明日、甲斐駒ヶ岳に登られるようであり
天気予報が大きく変わった事を知っているのか知らないのか?私としてはちょっと心配であったが、
今のところ星空であり、予報はあくまでも予報なので、その話は口にできなかったのである。

明日が雨でも晴れでも、3日間の予定を2日間で歩いてきて、「や~終わったな~」
消灯時間の7時に合わせてお布団に潜りこんだが、頭の中は甲斐駒と仙丈の眺望がグルグル…。



(3日目) 仙水小屋(2130m)~北沢峠



コメント
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