十一月二日(月)晴れ。
やれやれもう十一月である。あと二ヶ月もすれば今年も終わる。若い頃は一年がとても長く感じたが、歳をとると、一年がアット言う間だ。年末になれば、金の出ることばかりで嫌になる。一日、自宅で「大吼」の新年号の校正。新年号の特集は「民主党の仮面を剥ぐ」である。思うように原稿が集らず、苦労している。
仕事の合間にとても面白い本を読んでいる。仕事をしても、その本が読みたくなってそわそわして、勝手に休憩して本を読んでしまう。その本とは「そこに日本人がいた・海を渡ったご先祖様たち」(熊田忠雄・新潮社)というものである。南米やヨーロッパに最初に行った日本人のことを、こと細かく調べて書いてあるのだが、勉強にもなるし、かつ面白い。日本が鎖国していた時代、今から約四百年も前に、アジアやアフリカに、日本人が奴隷として売られていたことや、明治時代のシンガポールには、「からゆきさん」が、在留邦人の八割を占めていた、などという驚くべきことが書いてある。続編で「凄いぞ日本人、続・海を渡った日本人」という続編も出ていたので、すぐに買った。久し振りに時を忘れて読みふけった。
そんな訳で、夕食後は、「いいちこ」を少し飲みながら、本を読んでいました。