ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比1億3648万株増の7億9759万株。
FRBは、MBS買い取りのほか、事実上のゼロ金利の期限を従来の2014年終盤から15年半ばに延長することも決定。さらに、雇用が大幅に改善しなければ資産購入を続けると明言した。発表前から何らかの緩和策が出されるとの期待は強かったため、「大きな驚きはないものの、まさに市場が求めていた回答」(大手証券)として安心感が広がり、株式や原油先物などの価格変動リスクの高い資産が積極的に買われた。
量的緩和による実体経済への効果を疑問視する声もあるが、MBS買い取りを通じて住宅市場の回復を促すことができれば、「住宅市場の裾野の広さから必ず雇用にも効く」(同)との指摘もある。いずれにせよ、市場では「FRBが緩和を続けている間は逆らうな」という投資戦略が鉄則になっているといい、今回の決定が中長期的に相場を下支えするとの見方が多い。
個別銘柄では、アップルが685.50ドルまで上昇し、上場来高値を更新。前日発表されたスマートフォン(多機能携帯電話)の新製品「iPhone(アイフォーン)5」の概要は事前の報道とほぼ同じで株価には織り込み済みとされたが、日米など9カ国・地域で同時発売するという世界販売計画については、「技術的な問題から量産が遅れているとの報道があっただけに安心感を与えた」(前出の大手証券)という。(了)
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「QE3」は「Quantitative Easing program 3」の略語だよ。
訳すと「量的緩和政策・第3弾」って意味になるんだ。おおっ、さすがメガネくん!・・・
でも「量的緩和政策」ってどーゆー意味?「量的緩和政策」を一言で説明すると、
「中央銀行が市場に供給する資金の量を増やすことで、
金融政策を緩和の方向へ誘導する政策」となります。そして「QE3」は、主にアメリカのFRB(米連邦準備制度理事会)が
実施する「量的緩和政策・第3弾」のことを指すんだね。
FRBは過去2回、「QE」を実施しているから、
次は第3弾、すなわち「QE3」ってことなんだ。市場に供給する資金量を増やす?
金融政策を緩和に??
ムムム・・・。どうやらタローくんは、いきなりチンプンカンプンのようですね。
では、今回は「QE3」について説明していきます。 -
なるほどー、FRBが金融機関から債券を買い取った際の資金が市場に
出回るので“市場への資金供給”ってことになるんですね。そして、そのような政策のことを“金融緩和”というんだ。
買い取る債券の種類など、細かい説明は省いてありますが、イメージとしては
図のようになります。
あと債券の買取に伴う「債券価格の上昇→金利の低下」も狙いの
1つです。金利が下がれば企業や人々は資金を借りやすくなり、
それにより消費や投資が活発になりますからね。ソレを手がかりに米国の景気を回復させようってことですね?
そして、ドルが市場に出回り、かつ金利低下の効果でドルが売られる・・・
って流れですね。ただ、「量的緩和策」といっても、各国・地域の中央銀行によって、
その方法はそれぞれ異なる点は注意してね。これで政策金利を引き下げる代わりの効果も期待できるんだ。
あっ、そうだ!ちょっと待ってください。
景気を回復させるために市場の資金を増やしたり、金利を下げたりするなら、
ワザワザ「量的緩和政策」を採らなくても、「政策金利」を引き下げれば
良くないですか?それはもっともな意見ですね。でも以下の図2を見てください。
日・米・欧の各国・地域の中央銀行の政策金利の推移
を表してみました。(図2) 日・米・ユーロ圏の政策金利
あら?最近の政策金利の水準は、どこも1%以下ですね。
これだとチョットしか金利を引き下げられないですね。リーマンショック後に落ち込んだ景気を回復させようとして、
各国とも何度も政策金利を引き下げてきたからね。
ちなみに、各国の政策金利はM2Jのサイトの「政策金利データ」にも出ているんだ。そうなんです。景気が良くない時に中央銀行が金融緩和政策を行う場合、
通常は政策金利を引き下げます。
でも、すでにゼロ金利に近い状態で金利を引き下げても効果が薄いので
「量的緩和政策」、いわゆる「QE」を実施した・・・
という経緯があります。なるほどー、「QE」については大体分かりました。
でも景気が良くなるんだったら、早くやれば良いのに「QE3」。図1の例でいえば、資金を提供するFRBの資産にも
限界があって、ずっと債券を買い続けることはできません。
それに、もし「QE3」が失敗しても、次は「QE4」を実施する・・・
という訳には簡単にいきませんからね。だから、今は実施するタイミングを計っている段階なんだね。
ふーん、でも「QE3」が実施されたら、ドルは安くなるんだから・・・
よし、ドル売りの準備だけはしておこうっと。ちょっと待ってください。図1では、FRBが「QE3」を実施すると
「ドル売り」とは記しましたが・・・。
そこで以下2つのチャート図を見てください。
横にひいた赤線の期間が「QE1」と「QE2」の実施期間です。(図3) ユーロドル相場 (図4) ドル円相場 んー、やっぱりFRBによる「QE」が行われると、
ドルが安くなる傾向があるんだ。ただ、赤マルで囲った所をみてください。
「QE」が実施されていてもドル高が進む時もあるのです。本当だー。どうしてなんだろう?
図1で示したのはあくまで“理論上”の話です。
日々の為替動向は、「QE」だけでなく、その他の材料にも
反応して動きますからね。
だから、タローくんのようにFXをしている人は、
“「QE3」をやるやらない”だけで投資判断を下すべきではありません。“知ったらしまい”って相場用語もありますね。
前から「QE3」って話題になってるから、もしかしたら実施されても、
為替相場が全く反応しない可能性もあるかもね。「QE3」が行われても為替相場が反応しない可能性もあるのか・・・。
むむむ、やはり相場の世界は奥が深いですね。