国公立大の2次試験が25日から始まった。これまで「就職に有利」とされる理科系学部の高い人気が続いてきたが、今年は大学生の就職状況の好転などから、文系学部の人気が回復傾向にある。
経済学を学んで将来は起業したいという東京都八王子市南大沢の浪人生、岩崎翔太さん(19)は、理科系志望を文系に切り替え、国立大の社会科学系学部を受験する。「理科系人気が続いている実感がある。文科系の人気回復は知らなかった」と話す。倍率が気になるが「自分の力を出せるだけ出したい」と意気込んだ。
文部科学省のまとめによると、今年の国立大の志願倍率は、人文・社会系と教員養成系が4・1倍で、前年の4・0倍を上回った。一方、理工系は前年の4・2倍から4・0倍に、薬・看護系も前年の5・3倍から4・8倍にダウン。医学・歯学系や農・水産系も倍率が下がっている。