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旅行記、世相独言

ナポリの再生(その2) (南イタリアの休日7) 2017.07.17

2017年08月18日 22時26分35秒 | 異文化体験_西欧
ナポリの再生(その2) (南イタリアの休日7) 2017.07.17

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 洞窟に入れず、強い日射と揺れる船に多少酔ったのか、女房があまり気分がすぐれないようなので、市内散策をやめてホテルに戻ることにした。昨夕からのホテルはナポリ中央駅から1km強ほど離れたインターコンチネンタル・ホテル。

            
ホテルは中央駅右上の大規模再開発地区内のマークの位置        高層のホリデイ・イン・ナポリ 

 このエリアは、「ナポリ新都心計画1982」に基づいて開発整備されたもので、基本設計は日本の丹下健三氏が行っている。車と人の交通システムを完全に分離し、下レベルに道路・公私駐車場を、上部に歩行者用の緑に覆われた人工地盤をかけ、住宅・各種業務用施設・スポーツ施設等が融合する新都心計画のようだ。人工地盤は図面上は中央駅までつながっているようだが、歩くと30分近くかかる巨大な開発である。

  
           帰国後に調べてわかった「ナポリ新都心計画1982」             ホテルの部屋から見た再開発地区

 しかし、現実はハードは出来上がったものの、経済状況が好転しないためか、至る所に空店舗が目立ち、人の往来もあまり見られず新都心形成には至っていない。
 夕刻、女房がまだ眠っているので一人で食事に出かけるも、周辺のデッキ上には空いている店もなく、おりしも近所の工場か廃材置き場あたりからの火事の煙が漂ってきて、異臭が立ち込めている。こりゃたまらん!と、ホテルのレストランで食事をすることに。

  
夕刻、少しホテル周辺を歩いたが人影少なく空き店舗が目立つ     近隣地区の火災の煙と異臭がホテル近辺にも漂う

 パスタとピッツァに慣れ親しんだ胃袋が肉類を求めている。スライスしたビーフと野菜サラダ、フライドポテト、パンで18ユーロというのがある。近くのウェイター氏に注文するも英語が通じず、フロアマネジャーの女性が注文を聞いてくれた。
 出てきた代物は結構なボリュームで、とても一人では食べきれそうにない。部屋で寝ている女房の夜食に半分をテイクアウトしようと、先ほどのフロアマネジャーに事情を話し依頼すると快く引き受けてくれた。

  
ホテルのテラスレストラン 雰囲気は良いが異臭が   ホテル内のレストラン        久々の肉料理(半分食べたところ)多すぎる

 私の席の後ろのコーナーで、おじさんがピアノ演奏をしてくれている。私の席の少し前には夫婦と2人の女の子の家族が食事を終えようとしている。姉の方の子供がおじさんの所に行って何やら話をして、どうやらこの子がピアノを弾かせてもらえることになったようだ。多分日ごろの練習の成果を家族に聴かせようということらしい。多少、おぼつかないところもあったが、一生懸命の演奏を終え、家族ともども私も拍手したところ、ありがとうと言ってレストランを去って行った。
 テイクアウト処理をした紙袋を持って部屋に戻ると、幾分気分が良くなったようで、女房殿がたいらげてくれた。

            日頃の成果を家族に聴かせる少女、見守る男性ピアニスト

 翌18日、朝6時に朝食のボックスを持ってローマへ。12時50分発CX292香港行きの搭乗手続きでラウンジ利用券とバゲージのプライオリティ・タグを付けてもらう。パスポートコントロールは長蛇の列、お土産品を買ってアリタリア以外の航空会社の共同ラウンジで小休止後、搭乗ゲートに行く。
 香港でのトランジットは1時間半ほどの19日午前8時発CX594便。関空着は12時50分の予定。が、遅れに遅れて午前9時半発に。結局3時間の乗り継ぎ。こういう時にラウンジが使えるのは助かる。おまけにここ香港はキャセイの本拠地。キャセイの7つのラウンジのうち、搭乗ゲートに近い「ザ・キャビン」というラウンジを利用。広々として飲み物、軽食、読み物、なんでもござれ。

            
キャセイの7つのラウンジの一つ「ザ・キャビン」、広い        オーダーすれば盛り合わせてくれる  

            
かつての啓徳空港に代わりハブ空港を目指すチェプラップコク空港       青の洞窟は残念!な旅でした。

 結局、関空には午後2時半ごろ到着。自由解散とのこと。荷物も一番先に出てきたので、添乗員の野村嬢に礼を言って、3時半には自宅に戻る。1週間の駐車代金もKIXポイント等を使って、5千円台。安い!

 青の洞窟は誠に残念であったが、天気にも恵まれ、久々の夫婦揃っての長時間のフライトも何事もなく、南イタリアの休日をエンジョイした旅でした。


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