最近テレビで、「台風が発生した。13号だ、14号だ、15号だ。雷雲やゲリラ豪雨に注意するように!」と喧しい(かまびすしい)。
台風15号は2019年9月9日(月)8時過ぎに千葉市付近に上陸。史上最大の勢力を持った台風のようで、関東地方は大変な嵐にぶち込まれ、災害に看まわれた様相です。交通網などインフラに大打撃を与えているようです。
そんな時ふと思い出したのが“二百十日”。確かこの時期の言葉のはずだったけど・・・
“二百十日”とは何でしょうか。
二百十日とは立春(平年は2月4日、閏年は2月5日頃)を起点日として210日目の日のことで、雑節の一つです。立春の翌日から数えて209日目となります。期間ではなく、一日限りです。
台風襲来の時期で、稲の開花期にあたるため、昔から二百二十日とともに農家の厄日とされています。
現在の暦(グレオ歴)では、8月31日~9月2日頃になります。
旧暦時代は7月9日ごろから8月11日ごろです。
江戸時代(1603年~1868年)に、年末に伊勢神宮の門前である宇治および山田の暦師が製作し頒布していた伊勢暦には1656年(明暦2年)から“二百十日”が記載されています。
私が山陰地方に住んでいた頃には、二百十日を過ぎると台風が来て天気が荒れやすいと言われていました。しかし、厳密にはこの頃に台風が多いという事実はなく、8月下旬と9月中旬の台風襲来の狭間である二百十日の頃は、むしろ台風は少なくなっています。ただ、この8月31日~9月1日である二百十日前後において台風が多くなっています。
毎年の“二百十日”が何時になるのか、計算で簡単に求めることができます。
“簡単に”というのは、下表があることを当てにしてのことです。
この計算式は、『その年数÷4』の余りが幾つかで求めることができます。その余りによって求められる日を一覧表にしてあるので、これを利用する方が便利だと思います。
その年の年数÷4 余り h excelで表すと、h=mod(yY,4)
2019年は平年 2019÷4=504・・・3 →下の表より“9月 1日”
2020年は閏年 2020÷4=505・・・0 →下の表より“8月31日”
ただし、年数は100でも400でも割り切れない。→ 閏年
グレゴリオ暦(現在の暦)について
ユリウス暦(1年を365.25日とする太陽暦)では春分日がずれます。この問題を解決するため、ローマ教皇グレゴリウス13世は、当時を代表する学者たちを招集して委員会を作り、暦の研究を行わせました。こうして、1582年にグレゴリオ暦が制定されました。グレゴリオ暦はその後数百年かけて各国で採用され、現在に至っています。
グレゴリオ暦では、次の規則に従って400年間に97回の閏年を設けることとしています。
1.西暦年が4で割り切れる年は原則として閏年とする。
2.ただし、西暦年が100で割り切れる年は原則として平年とする。
3.ただし、上記「2」に関わらず、西暦年が400で割り切れる年は必ず閏年とする。
即ち、400年に3回、100で割り切れるが400で割り切れない年は、例外として平年とする。
31日は8月、1日・2日は9月