女房から70歳になったらシルバーマークをクルマに付けなければならないといわれた。
そんな話をディラーの営業マンにすると、努力目標なので、付けていなくても良いといわれた。
女房は私の安全を気にして、運転中に周りの他の運転者からイライラによる煽りなどを受けないように、またクルマを運転すると短気になる私が他のクルマを煽ったりすることを心配してのことだと思います。
そこで、法的には努力目標となっているらしい「シルバーマーク」について少し調べてみました。
俗に言うシルバーマークは正式には「高齢運転者標識」というようです。ここでの高齢運転者とは、運転者の満年齢が70歳以上の者を指しているようで、とくに75歳以上の者は70歳以上75歳未満の者とは分けて扱われるようです。
その規定は、道路交通法第七一条の五第三項第四項にあり、罰則がない規定として1997年に導入され、その後数度の内閣府令等によって扱いが規定され、罰則のない努力目標として現在に至っているようです。
したがって、いつ何時「努力目標」でなくなるか分からない状況です。
クルマを運行するとき、運転者は他のクルマを煽る行為は絶対に遣ってはいけないことだと思います。一方で、煽られても仕方ない運転をするドライバーもいることは否めません。
「高齢者を保護しなければ・・・」或いは「高齢運転者の規則無視による無茶な運転から他の運転者を守らなければ・・・」といった気持ちも解りますが、「運転初心者マーク」を付けた運転者も守れない状況で、どうやってシルバーマークを付けた車が係るトラブルを避けることができるのでしょうか。
≪参考≫
道路交通法
(初心運転者標識等の表示義務)
第七十一条の五 第八十四条第三項の準中型自動車免許を受けた者で、当該準中型自動車免許を受けていた期間(当該免許の効力が停止されていた期間を除く。)が通算して一年に達しないもの(当該免許を受けた日前六月以内に準中型自動車免許を受けていたことがある者その他の者で政令で定めるもの及び同項の普通自動車免許を現に受けており、かつ、現に受けている準中型自動車免許を受けた日前に当該普通自動車免許を受けていた期間(当該免許の効力が停止されていた期間を除く。)が通算して二年以上である者を除く。)は、内閣府令で定めるところにより準中型自動車の前面及び後面に内閣府令で定める様式の標識を付けないで準中型自動車を運転してはならない。
2 第八十四条第三項の普通自動車免許を受けた者で、当該普通自動車免許を受けていた期間(当該免許の効力が停止されていた期間を除く。)が通算して一年に達しないもの(当該免許を受けた日前六月以内に普通自動車免許を受けていたことがある者、現に受けている普通自動車免許を受けた日以後に当該免許に係る上位免許(第八十五条第二項の規定により一の種類の運転免許について同条第一項の表の区分に従い運転することができる自動車等(以下「免許自動車等」という。)を運転することができる他の種類の運転免許(第八十四条第二項の仮運転免許を除く。)をいう。第百条の二第一項第一号及び第三号において同じ。)を受けた者その他の者で政令で定めるものを除く。)は、内閣府令で定めるところにより普通自動車の前面及び後面に内閣府令で定める様式の標識を付けないで普通自動車を運転してはならない。
3 第八十五条第一項若しくは第二項又は第八十六条第一項若しくは第二項の規定により普通自動車を運転することができる免許(以下「普通自動車対応免許」という。)を受けた者で七十五歳以上のものは、内閣府令で定めるところにより普通自動車の前面及び後面に内閣府令で定める様式の標識を付けないで普通自動車を運転してはならない。
4 普通自動車対応免許を受けた者で七十歳以上七十五歳未満のものは、加齢に伴つて生ずる身体の機能の低下が自動車の運転に影響を及ぼすおそれがあるときは、内閣府令で定めるところにより普通自動車の前面及び後面に内閣府令で定める様式の標識を付けて普通自動車を運転するように努めなければならない。(罰則 第一項から第三項までについては第百二十一条第一項第九号の三、同条第二項)
経過(努力義務として導入)
○1997年(平成9年)10月30日の道路交通法改正で、75歳以上を対象に努力義務規程として導入された。
○2002年(平成14年)6月1日に、努力義務の対象年齢を75歳以上から70歳以上に引き下げる改正が行われた。
○2008年(平成20年)4月25日に、道路交通法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令(平成20年政令第148号)が公布され、6月1日から表示が義務化された。違反の名称や反則金の額、違反点数を定める道路交通法施行令の一部を改正する政令(平成20年政令第149号)も同時に公布された。
○2009年(平成21年)4月24日に、道路交通法の一部を改正する法律(平成21年法律第21号)により、75歳以上の運転者の高齢運転者標識表示義務の規定は当分の間適用しない、とされて即日施行され、75歳以上の運転者も高齢運転者標識の表示は努力義務とされた。
○2010年(平成22年)8月19日に、四葉のクローバーにシニアの白いSの文字を組み合わせた「四つ葉マーク」に変更することが発表された。
○2010年(平成22年)12月17日に、新しい高齢運転者標識の様式を定める道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令(平成22年内閣府令第54号)が公布され、2011年(平成23年)2月1日から施行された。高齢運転者標識の様式については、改正後の道路交通法施行規則の様式にかかわらず、当分の間、なお従前の例によることができるもの、とされて従前の高齢運転者標識(もみじマーク)は改正後も使用が可能である。
道路交通法
(高齢運転者等標章の様式等)
3 法第四十五条の二第一項の高齢運転者等標章の様式は、別記様式第一の三の三のとおりとする。
(高齢運転者等標章の記載事項の変更の届出)
第六条の三の三 高齢運転者等標章の交付を受けた者は、当該高齢運転者等標章の記載事項に変更が生じたときは、遅滞なく、別記様式第一の三の四の届出書に当該高齢運転者等標章及び当該変更が生じたことを証する書類を添えて、その者の住所地を管轄する公安委員会に届け出なければならない。
(高齢運転者等標章の再交付の申請)
第六条の三の四 法第四十五条の二第三項に規定する高齢運転者等標章の再交付の申請は、別記様式第一の三の五の再交付申請書及び当該高齢運転者等標章を提出して行うものとする。ただし、当該高齢運転者等標章を亡失し、又は滅失した場合にあつては、当該高齢運転者等標章を提出することを要しない。
(高齢運転者等標章の返納)
第六条の三の五 法第四十五条の二第四項の内閣府令で定める事由は、高齢運転者等標章の再交付を受けた後において、亡失した高齢運転者等標章を発見し、又は回復したこととする。
【関係先URL】
○ 警察庁HP 「高齢運転者標識を活用しましょう!」
Amazon.co.jp: 高齢運転者マーク
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