スケルトンハウス‐きまぐれCafe

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靖国神社問題の新たな一件

2013-12-28 07:37:22 | 社会・経済

 第二次安倍内閣が2013年12月26日で一周年を迎えました。国民の賛否はどうであれ、以前より安倍首相が懸案としてきた各種の問題が法制化される形で目処がたってきたことも引き金となったのか、安倍首相は突然、公人として靖国神社を参拝し、世界を騒然とさせています。

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 騒動の大きな要因は、明治以降の国内戦争や対外戦争での日本政府側の戦没者が祀られている靖国神社に、1946年(昭和21年)5月3日から1948年(昭和23年)11月12日にかけて行われた東京裁判(極東国際軍事裁判)で、第二次世界大戦のA級戦犯とされた人々(死刑及び獄中死の14名)を1978年(昭和53年)に靖国神社が『昭和時代の殉難者』として合祀したことにより、中国や韓国から、ここを参拝すること自体が日本の第二次世界大戦を正当化する考えに他ならないとの見方がされるようになったからだと思います。

 靖国神社では、1853年(嘉永6年)のペリー来航以降の日本の国内外の事変・戦争等、国事に殉じた軍人、軍属等の戦没者を“英霊”・祭神として祀っています。

 靖国神社は、皇室が氏神とする伊勢の神宮を本宗とする神社本庁に属さない単立宗教法人(単立神社)です。
 その創建とその後の運営経緯などを合わせ考えると、1945年(昭和20年)の敗戦までの大日本帝国政府の政治的神社という感が拭えません。

 先に述べたように、1889年(明治22年)の大日本帝国憲法発布から1947年(昭和22年)の日本国憲法施行までの58年間に存在した大日本帝国、取分け1939年から1945年における第二次世界大戦中に顕著となった軍国主義国家は、第二次世界大戦の敗戦及び現在の日本国憲法施行により崩壊・消滅したものと考えていいと思います。
 ドイツ(現、ドイツ連邦共和国)が、1933年から1945年の13年間に亘ってドイツを掌握し、第二次世界大戦で崩壊した国家社会主義ドイツ労働者党によるナチスドイツと決別したように、敗戦により国家消滅も当然であった日本を連合国側の考えで民主的資本主義独立国家として再生されたことに思いを馳せるなら、既に69年が経っているが、政府は早々に軍国主義大日本帝国からの脱却をはかり、戦後の新生日本の政府関係者はその信条に基づいた言動をとるべきではないかと思います。

 今こそ、靖国神社の単純解体案、第二次世界大戦戦犯とその他の祭霊を分離する分割案など過去に議論された『靖国問題』を再考し、政治的にも方向性を明確にするときではないでしょうか。

 また、『靖国問題』が議論されるとき、遺族に引き渡すことができなかった第二次世界大戦の戦没者の遺骨が安置されている『千鳥ケ淵戦没者墓苑』が引き合いにだされることがありますが、『千鳥ケ淵戦没者墓苑』は『靖国問題』の解決策の一つとしない方がいいのではないかとも思います。



【関係サイト】

 ○ 靖国神社

 ○ 神社本庁

 ○ 国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑


【関連報道】

○ ウォール・ストリート・ジャーナル  『安倍⾸相の靖国参拝に⽶国が異例の批判』






○ 読売新聞    『⽶国務省も批判、⾸相の参拝に「失望している」』



○ 共同通信  『中国外務省が「強い憤り」示す 「人類の良識に挑戦」 「新たな政治的障害もたらす」』



○ 時事通信  『軍需⽀援後に弾薬返却=靖国参拝で協⼒困難―韓国国防省』



○ 時事通信(ソウル時事)  『「怒りを禁じ得ない」=靖国参拝、誤った歴史認識-韓国政府』



○共同通信  『「緊張緩和に資さない」  EUも批判』



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