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編集より その2 ルールの朗読

2015年01月04日 15時31分03秒 | インスト
ルールの朗読、その場読み、について

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インスト中にルールを読むことについて、色々聞き込みしたり、考えたりしてみました。

1)インストラクターがその場で「ルールを読む」と言い出したらどう思いますか?

多くの方は、
・時間かかるようならヤダ
・どちらかと言えば読んできてくれた方が良い

といった意見でした。別にその場で読み始めても構わないという人でも、「その場で読む」より「事前に読んでいる」方が望ましいのは自然な意見だと思います。
※ 少数意見として、インストラクターも含めて全員が平等の立場でプレイしたいのでルールはその場で読むほうがいい、と親しい友人に言われました。ルールを事前に読む=予備知識を持っている、という認識でしょうか。面白い意見です。


2)初めて読む、1度だけ読んだ の違い

 「まったく読んだことが無い」と「1度しか読んでない」では事実としてけっこうな開きがあります。これは日本人の特徴というかクセなのかもしれませんが、数回読んでほぼ理解していたとしても「ルール1回しか読んでないんだよね」と言ったりします。中には数回読んでいても「初めて読むんだよね」「よく分かってない所あるんだよね」と言う場合があるかもしれません。
ルールを読んだだけでプレイ経験が無い為、「ルール読みながら説明しますね」と言うことがあります。
ツイッター等で「ルール読みながらのインストなんてインストじゃない」という意見をチラホラ見かけますが、「その時初めてルールを読んで行うインスト」なのか「ルール片手に確認しながらのインスト」なのかで大分捉え方が違ってきます。
ツイッター等で「ルールその場読み」についてのコメントをする時は少し注意した方がいいですね


3)ゲームによって

聞き込みをしていて、「ゲームによって」はその場で初めて読んでも問題ない、という声も多かったです。HABAのライトなゲーム、ごく短いルールなどはその場で初めて読んだとしても問題ない=時間が短い。ということです。
反対に重ゲーでは…特にインストだけで30分以上かかるゲームでは、ルールを初めて読んで→インスト→プレイと大幅に時間がかかることが想像できます。そうなると否定的な意見は多くなります。


4)状況によって

例えば「メビウス便が届くから遊ぼう」といってゲーム会を開いたとします、時間の猶予がなければ当然ルールは読めず、その場で初めて読むことになります。ゲーム会に来た人間の多くはそのことを嫌がらないと思います。
反対に「この重めのゲーム話題性も高いし面白いからやりましょう」と言って誘ってテーブルについたら「プレイしたこと居ますか?居ない?じゃあルール(初めて)読みますね」って言ったら多くの人は「え!?」って思うと思います。


5)人によって

聞き込みをしていて、オープンゲーム会とクローズの友人とのゲームによっても違う。という声も多かったです。ぶっちゃけ どれだけ仲がいいか、言いたいこと言い合えるかの差ですね。クローズの方がルール読みをし易く、ルール読みを受け入れやすい(または否定もし易い)ということですね。


6)ルールを初めて読みながらインストする方法。

「みんなのインスト」で多くの方が書いているのは、ルールの朗読はダメということです。つまり書いてある通りを順番に声に出して読んだ所で聴き手に情報が入りにくいのです。
※ ゲームや状況や人によって朗読でもOK

なので自分は対話式でやってみました。
「よしまず勝利条件を読んじゃおう」
「あぁ単純、勝利点多い人の勝ちか、じゃあ得点計算方式は…」
「なるほど◯◯が一番多い人が10点…◯◯って何だ?」
「これが◯◯だ、ついでにこっちは△△だ、」
「よしよしじゃあ◯◯を手に入れる方法は?」

とまぁ話は単純です。聞き手を飽きさせなければいいのです。対話式と書きましたが聞き手は頷いていたり質問を挟んだりしてきます。

ありがちなのは
インストラクター「じゃあルール(初めて)読みますね(黙読)」
プレイヤー「……っ!!(いや読んどけよ!)」
もちろんゲームや状況や人によっては黙読でもOKなはずです。なので待ってるプレイヤーがスマホいじっててもインストラクターは怒っちゃダメですよww


7)許してあげて

ケンカしないで仲良くしようよ、ってことです。
インストラクターがルール黙読しだしても、たどたどしくても、間違っちゃっても、言い忘れてても、ゲーム中に新事実が出てきても、怒らないでいてあげてくださいな。


まとめ

初めてルールを読みながらのインストは
・ゲームや状況や人によっては問題なし。
・一度も読んでいないことを事前に知らせておく方がよい。
・黙読より音読、記載順に音読より対話式、が良いのでは。
・ほとんどの人は何度か読んでいる方が望ましく思っている。
・失敗したり間違ったりしてもそんなに怒んないで~

編集より その1

2014年11月26日 22時41分25秒 | インスト
ゲームマーケット2014秋にてインスト本「みんなのインスト」の編集をいたしました。
その立場から、すでに購入された方、これから買おうかなと思ってらっしゃる方に向けて。

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ハードルが高すぎる、挫折しそう、打ちのめされた
というご意見を頂いております(正確にはエゴサーチで見つけたんですが…)
まずはそれについて。

1)多くは理想論のはず
著者さまのほとんどは、自分のインストを普段から定義付けしていたわけではありません。私から執筆の依頼を受けて→普段のインストを思い返し→記事に起こしている。と思われます。となれば、あの時はこうしていいた、別の時はこうだった、こうした方がよかったな、と複数のインスト経験を1つの記事にしている。と思われます。
しかし、1つになった記事を読むと、あたかも1度のインストで全てを行っているように読めてしまうかもしれません。これは想像ですが、著者さま自身も記事にした事を、毎回100%実現しているか、と言われれば、それは非常に難しいのではないか?と考えられます。
ハードル高え!と感じたら、くぐってしまうのが一番です。

2)編集からのオーダー
私から著者さまへ共通にオーダーしたのは、「自信満々に書いてください」ということです。
この本の意図が、様々の人の意見を読んで自分なりの手段を模索してもらう、ことなので、一人の著者さまが「もしかしたらこういう方法もあるかも」「こうした方がいいかもね」と書くより「私の意見はこうなんです!バーン!」「自分はこうしてます!ドーン!」と書くほうが意見が強調され差別化できるのではないか、という意図です。
バーン!やドーン!は擬音です、流してください。
よって著者さまの記事は普段行っている実際のインストよりも何割か拡張されて文字になっております。私の記事なんぞは如実で、ペンタメローネのゲーム会に来ている方は、その誤差に気づいておられることでしょう。

※ 著者さまによっては、普段通りを記事にしましたよ、という方もおられるかもしれません、その際はコメント頂けたらと思います。

このような本の狙いと、編集からのオーダーにより、この本は あなたのインストの答えを出してくれるものにはなっていません。私は校正を行う立場上、初めの読者なわけですが、読んで自分のインストがブレましたw マネしてみて失敗しちゃうんですね。うまくいくモノもありましたし、幅が広がったりもしました、結局は元のインスト方法に戻ったようにも見えますし、レベルアップしたのかもしれませんが、もはやどの著者のインスト方法でも無くなっているのは確かです。(自分の記事のインスト方法とも言えなくなっています)

最近ニュースで観た、教師が問題提起し最後まで答えを出さず、生徒達が様々な意見を言い合い、聞くことで見解を広める。という授業形式があるそうです。この本は同様に、読んで見解を広める ことに使っていただければ幸いです。

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著者でもある小野さんがうまいことまとめてくださってます
http://www.tgiw.info/2014/11/minna_no_inst.html

立川ペンタメローネゲーム会<br>のウラ舞台003

2013年05月03日 19時58分00秒 | インスト

立川でひっそりと活動を始めたペンタメローネ・ボードゲーム会
今回はゲーム会でのポリシー等を紹介
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ペンタでは普通のゲーム会と違うとこがあります、それは「ゲームマスター(主催側)がゲームを持ち込んで、参加者がそれを遊ぶ」という点です。一般的なゲーム会では各々がゲームを持ち寄って遊びます。
それについて良いトコ悪いコトを説明しましょう。

1、遊ぶゲームに一定の基準が設けられる
ペンタではゲーム初心者~中級者を対象にしてます。具体的にはボドゲ歴とか、好みのゲーム難度によってくるんでしょうが、ここでは単純に経験の浅めな人ということにします
ゲーム会の時間が短めなこともあり、ゲームもプレイ時間が短めのものを持ってきています。具体的には箱にあるプレイ時間60分までのゲーム、としてます。まあアレは目安なので60分オーバーすることは多々ありますが。
んでもって毎度ささやかなテーマを設けています。例えば、協力ゲーム会、ファンタジーゲーム会、アクションゲーム会、筆おろし会などなど
◯良いトコ
アクションゲーム会の時に如実に感じました、やってくる人は既に「今日はアクションゲームやるぞ!」と意気込んで来てくれるので、まー盛り上がった。始めっから最後までアクションゲームをやり通しても「今日はそういう会だから」という心理で、息切れしないのです。終わった時はお腹いっぱいでしたが…
●悪いトコ
一定の基準→軽めのゲームばかりということは、どっしりジックリむむむと考えるゲームがやれないってこと、まぁそういうゲームがやりたかったら他のゲーム会でやればいいのであまり気にしないことにしてます。

2、気配りさん
ゲームマスターとは私sirouがやらさせてもらってますが、そのゲームを始めてやるプレイヤーには念入りにインストするよう心がけてます、全体の流れや各部の説明、終了条件・勝利条件からの逆算、プレイの例などです。
sirouさんのインストなら安心って思ってもらえたらうれしいなぁ~
これの良いとこ悪いトコは単純。
がんばってインストしてくれるのが良いトコ、私が失念したり間違ったら最悪ってことです。過去何度かインストミスをしているのでリファレンスシートを作るなどして改善するよう心がけたいです。

3、ペンタ会のゲームにハズレ無し
一人の人間が毎度持ってくるゲームを吟味してます。どう吟味するか、まずそれまでのゲーム会でウケたもの、これは持っていきます。隣の机で面白そうなのやってるなーやってみたいなーってことよくありません?人気者を持って行かない手はありません。
好きそうなゲームも持っていきます。毎度同じ人が来るとは限りませんが、毎回違う人が来るわけではありません。一応ゲームを遊んだ後に簡単に感想なんかも聞くようにしておいて、「あの人にこのゲームをやってもらいたい!」とピンポイントで選ぶこともあります。
ご新規さんのためのド定番ゲームも外さず持っていきます。
私が個人的に好きなゲームも忍ばせております、ただしコレは積極的には薦めていません。ちぇ。
◯良いトコ
一定の楽しさは保証できます、ガッカリはさせないつもり!
●悪いトコ
キワモノ系に触れられない。嫌い・苦手なゲーム(記憶ゲーやブラフゲー)が遊ばれない、新ゲームを遊んでガッカリできない←マゾ的発想かしら。「日本の城」ではみんなガッカリしてもらいました。ウヒヒ

総じてsirouが頑張らないとダメってこと。今度、食わず嫌いで手を出してなかった有名ゲームを未プレイヤー同士で遊ぶ→筆おろし会があるので楽しみ。こういうテーマもゲームマスター主導のゲーム会ならではかな。


ホビットの冒険 カードゲーム をインストする

2013年02月13日 21時34分17秒 | インスト

ホビット思いがけない冒険(映画)も原作も読んでないけど、「LotR」は観た!
馳夫かっこいい。

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トリックテイキング
を説明する機会ってインストラクターには多い、でも余計なことまで説明する必要はないのよ、あくまでこれは「ホビット」というゲームなので。
ルールブックとの整合性を高める為に「トリック」「ラウンド」「獲得した」という言葉を使うようにして、リードカラーは→「指定色」と言い換えれるようにがんばります。

ゲームの概要・勝利条件
善と悪に別れて戦うゲームです、キャラクターカードはランダムに配りますが、正体は明らかにされます。「今回○人で遊ぶので善が勝つためには…」と善と悪の勝利条件を先に伝えます。悪側を忘れるので注意。

ラウンド開始時の手札の分配
やはり「今回○人で遊ぶので…」と言って、善と悪の手札の説明をします。必ず全てのプレイヤーが同じ枚数でゲームを始める、ということが重要です。また説明時にカードを配ってもゲームを始める前に再び集めて混ぜて配り直しましょう。悪の軍勢はゲームを理解した上で手札を捨てるべきだからです。

ラウンドの流れ
ジャンケンではなく、決まったキャラクター(トーリン)からラウンドを開始します。時計回りで順番に1枚ずつカードを出していき、全員が出したら、1番強いカードを出したプレイヤーがそれらのカードを獲得して、キャラクターの分配方法に応じてプレイヤーに配ります(ここまでが1トリック)、配ったプレイヤーが次のトリックの最初のカードを出して・・・を繰り返し、手札が無くなったら再びカードを配って第2ラウンドを行います。このゲームは長くても2ラウンドまでしか行わない、ってことも忘れずに伝えます

トリックの流れ
トリックの最初に出されたカードの色が「指定色」になります。以降のプレイヤーは手札に指定色のカードがあるならばその色のカードを出さなければなりません。「マストフォロー」と言うだけで済まさないようにします。
まず紫の切り札を省いてトリックの説明をします。さらに念を押すなら
1、全て指定色だった場合
2、指定色以外のカードがあった場合
3、紫の切り札があった場合
4、紫の切り札が複数あった場合
5、紫が最初に出された場合
です。ここまでやる?と思われるかもしれませんがこのゲーム(トリックテイキング)のキモです。これをしっかり把握せずに遊ぶとフワっとした印象で終わってしまうのです

この時以下のような質問があるかもしれません
・他のプレイヤーに指定色のカードが手札にあるか否か分からないのでは?
手札を全て出すので分かるのです、「うっかり」を防ぐためにインストラクターはトリック毎に「○色のカードがあれば必ず出してください」を連呼します(ベテランにはうるさがられます)
・同じ色の同じ数字のカードが出されたら?
カードには同色・同数のカードはないので起こりません。またこの質問がなかったとしても色の種類数と数字が1~12は伝えましょう

獲得したカードの分配
各シンボルの意味を説明します。白と黒のシンボルが相手の軍勢にダメージを与えるか、受けたダメージを回復することに使え、ダメージが無い状態では無意味である(あらかじめ盾のように使用できない)ことを伝えます。またこの時、2点のダメージを受けると脱落する説明もしますが、あくまでもラウンドが終了した時点、であることを伝えましょう。大事。
パイプのシンボルは2ラウンド目には意味が無いことを言います。3ラウンド目は無いからね

キャラクターによる分配方法
ガンダルフとスマウグは同じですが(カードの記載に「自分を含めた」という記載に違いがありますが同じです)、ビルボとボルグは微妙に違うので注意です。
ここで悲しいことですが命の重みに違いがあることが発覚します。トーリンはランダムにカードを配ってしまうのでトリックを獲得しにくいのです、言い換えれば仲間がトリックを獲得できそうならその邪魔をすべきでは無いのです。また仲間のどちらかしか助けられない時、トーリンが犠牲になることが多くなります…。むしろこのことはゲームを面白くしています、白のシンボルが多いならばトーリンが獲得しても「被害は」少ないでしょう、こういったことが「どのカードを出すべきか」に繋がるのです

第1ラウンドの終了と第2ラウンドの開始
第1ラウンドの終了時にダメージのチェックをします。大事なので2回言います。2ダメ以上あるプレイヤーはゲームから抜けます。ですが仲間ががんばればまだ勝利の可能性はあるのでどっか行っちゃダメよ。
これによって勝利条件が満たさせる場合もあります、そしたらそこまで。
この時に最も大事なこと
1、第1ラウンドで配られたダメージを示すカードとパイプのカードはそのまま
2、第1ラウンドの捨て札と使用しなかったカードを混ぜる
3、第1ラウンドと同じ枚数のカードを配る+パイプ分
2・3番目が忘れがちです。

実際私は2を忘れ、第1ラウンドに使用しなかったカードを配り→その後捨て札をシャッフルして配りましたが、そうでは無いようです。

3もしっかり伝えましょう。ダメージを受けて脱落したことによりプレイしている人数が減っても、配られる枚数は第1ラウンドと変わりません。これは特に5人プレイ時の悪の軍勢に影響します。
※4人プレイで遊ぶ場合 悪は、13枚配られ5枚捨てる(めちゃ強)からです。それを知っている人が5人で遊んだ時、勘違いしやすい。

ゲームが終わって
ゲームの感想を語るのがいいでしょう、カードをどう出すか、悪の軍勢やパイプを得たプレイヤーはどのカードを捨てるのか、悩ましいポイントは沢山ありましたね。
実はカードの色によってシンボルに偏りがあります。そのことは初ゲームで言う必要はないのかもしれません(もちろん玄人ゲーマーだけの集まりなら可)この下に白の文字で「偏り」を書いていますので必要なら見てみてください。インストラクターであるあなた自身がまだ未プレイならば観るべきではないかもしれません。
※初プレイ後にこの情報を出すことで、短いしもう一回やってみたい!って気持ちになるかなぁと思ったんですが、邪な考え方かもしれません

トリックテイキングとは何ぞや?http://blog.goo.ne.jp/siroup360/d/20050512


全60枚
パイプ10枚 1/6
白のシンボル15枚 1/4
黒のシンボル22枚 1/3以上
青・赤のカードは黒のシンボルに偏り、特に赤はシャレにならない
緑・白のカードはいくらか白のシンボルに偏りがある
紫はシンボル自体少なく偏りはほとんどない


立川ペンタローネ・ボードゲーム会<br>の舞台裏002

2012年10月29日 21時00分00秒 | インスト

立川でひっそりと活動を始めたペンタメローネ・ボードゲーム会
その影にうごめく舞台裏をこっそりと紹介

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ペンタメローネが洒落た喫茶店であることを妨げてはならない、それが大前提。しかもゲーム会の最中一般のお客さんも来店するって言うじゃないか、オーマイガッ!だけどよくよく考えれば面白いかも。大変だけど。

んで店主からゲーム会のことを任された・・・ので、ゲーム会の方向性を考えてみた。ゲーム会の方針なんて考えたこともなかったけど、ヒントは多い。
まずは「喫茶店」だってこと。オブジェ的なボードゲームは多いし、様になる。そして店主がボードゲーム初心者だ、だったらゲームのラインナップは「ザ・初めて遊ぶボードゲーム」だ。
ボードゲームをやったことない人が遊べるゲーム会、これで行きます。

きっと敷居は高い。ボードゲームを知らない人が急にゲーム会にゃ来ない。でも目標にしたい。