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カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

言葉と比較文化

2015-06-26 09:31:00 | 本と雑誌
 2日前の除草作業がこたえて、身体のあちこちがまだ痛い。

 特に階段を降りるときの、大腿部の前方が痛いのは通常の運動とは違う足腰の使い方をしたからだろう。

 昨日から雨が降っていて、今日などは大雨になるとの予報である。

 で、晴耕雨読の雨読ばかりが続くことになった。

 
 「ことばの文化」外山滋比古・倉澤栄吉・興津要(著)2006第6刷リブリオ出版(刊)

 昭和47年だの昭和54年だのに行われた、3氏のそれぞれの講演記録が収録されたものである。

 講演なので話の内容には当時の世相が反映された部分もあるが、話の内容は普遍性のあるもので今でも新しい。

 最初の外山氏の「始めにことばありき・・・」からはじまって、「母乳語から離乳語」へ移行する三つ子の魂百までといわれる所以の話はとても面白いし、2番目の倉澤氏の「教育の現場論」も興味のある内容になっている。

 
 「さまざまな文明から」吉田光邦・山本七平・岩田慶治(著)2005第3刷リブリオ出版(刊)

 これまた昭和46/49年の講演記録なのだが、時代は違っても問題の萌芽はその当時もあって古くないどころが、今こそもう一度考える必要のある内容ばかりである。

 吉田氏の「現代文明論・・・進歩の意味」では、そもそも進歩とは何かを考察していて、ヨーロッパ文化が世界を席巻していく過程とそれに対応したアジアの国々の態度が語られる。

 山本氏の「比較文化論の試み」は日本人の独りよがりと相手の文化を理解しない態度は、自国の文化が確立されていないからだという指摘は非常に重要な意味をもっている。

 諸外国との外交交渉や近隣諸国との歴史認識のズレなど、耳に痛い話が沢山出てくる。

 40年も前の講演なのだが、まったく古くない。

 古くないどころか、今こそ真摯に語られるべき内容がずらりと網羅されている。

 「大きな活字で読みやすい本」という謳い文句のとおり確かに老眼鏡にやさしい本だった。

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コメント
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